「ご立派」ではない方のヤツ | 隠者の庵

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自閉症スペクトラム(広汎性発達障碍)当事者が気ままに壁打ちで文章を書き連ねます。
あと趣味についても適当に書き連ねます。何故か見た夢も記述します。

病院とかに行くと、待合室にいる知らない高齢の方々が「いやあなたはいいですねぇ、ご立派な息子さんがいて」とかいう世間話をしているのを聞くが、

残念ながら私はお世辞にも「ご立派」とはとても言えない。どちらかと言わなくても人前で扱いにくい人間だと思っている。

色々患う事もなければ多分ご立派だったのだろうけれど、現在その選択肢は有り得ない。

むしろ生まれつきにあったものが二十年間事実上潜んだままになっていたので何かと申し訳なく思っている。

発達障害の罪悪感と羞恥心とそれから後ろめたさ、あと人間関係そのものに対する著しい不安、

とにかく人の道があるならば暴走して全部弾き飛ばして進んできたようなものなので、私としてはたまに存在自体なくして、

親には「あいつぶっ飛んだんですよ」で済ませられるものなら済ませてしまいたくなる時もある。

しかし私は生きている。生きているのが恥に思うがそう簡単に死んではいけないと世間は言っている。

人と簡単に触れ合うような世界でなければ何とかするが、人が近くにいるとそれはそれで落ち着かないので、何とかしたいがどうにもならない。

人に負担をかけ続けるのを正常だと思えるのであればそんな世の中は飛ばしたくなる。

色々な自責の念に駆られる人間は人間が存在すること自体が時々負担になる。自分に抱えきれない、扱いに困る、という意味で。

そんな奴が「ご立派」ならもう世界は滅ぶべきであろう。誠に遺憾である。