普段パソコンとかスマホとか使いまわしていると、機械の使い方について色々と相談される。
このアプリの使い方は、とか、このアプリ要らないから消してくれ(入れてくれもあり)操作をどうすればいいのかなんてのはよく聞かれる事である。
当然逆はない。私がそのような機械を知らない人に聞く事は何もなく、聞いても徒労である。
知らない人に「これ知ってる?」と聞く事自体が無駄で虚しくてたまらない。
さて、私は発達障害である。しかし、その事について聞く人はいない。文字通り存在しないからである。
相談しに行こうとも、病院の中で医者と、とか、カウンセリングの中で、とかにされて、
縦に繋がる事はあっても横に繋がる事は滅多にない。横の関係で急に人が増えても困る、とは前に書いた。
しかしゼロならそれはそれで困る。事情を知らない人がいくら増えても困るが、事情を知っている人がいないとおちおち手続きもできない。
私は何だ。
昔はそれなりに大きな街に住んでいたので、発達障害者支援センターがあり、ちょっとした相談事、障害にまつわる困りごととか、
発達障害者同士の横のつながり、事情を知ってる人間同士の集まりがあった。
今はちょっと困りごとがあってもふらっと相談に行けない。
田舎にあるのは様々な障害の相談窓口であって、「発達障害」専門の窓口ではない。
障害の知識として全部の障害を網羅して把握しているのと、専門的に特定の障害を担当しているのとでは話が異なると思うのである。
当然田舎は人自体が少ないので、障害者同士で話をするとして、部屋に人を集めても、同じ障害の人が同じ場にいるとも限らない。
人数を確保するために、別な精神障害、うつ病、適応障害、統合失調症、行動障害、パーソナリティ障害などなど、
症状も対処法も異なる「精神障害」を集めるだけ集めた異種格闘技戦のような感じで、
特定の障害だけ、を一箇所に集めるところから事情があって支障をきたす様な状況である。
別に同じ障害の人間を集めたから会話がトントン拍子に進むわけでもないが、
生活背景が違う人間を集めたから会話が進むか、と言われたら首を傾げる。
病気、障害が違う、という事は医療者の側も、当事者の側も、障害の種類に応じた対処法が求められるという事である。
発達障害であるなら発達障害、に話を絞っていた方が楽に進む話が、他の障害が混ざることで想定と異なる方向に進んでいく。
海に行きたいと思っても気がついたら山に登っている様な状況である。
対人関係、コミュニケーションに問題のある障害を持っている人間がどうにかできる問題ではない。
色々相談したいことも、先入観もあって統合失調症の人が同室している、と言われるとどうしても身構えてしまう。
着崩して楽になるにもその場の状況が楽ができる状況でなければ迂闊に楽にするわけにもいかない。
専門家の監修の元、同じ障害の大体同じレベルの症状の人を集めるだけ集める、なんて田舎では絵空事なのである。
移動費、宿泊費、その他諸費用を支払ってでも大都市に自ら出向かないといけない。
なので障害の種類に限らず人を集めたければ、大都市に集まって過ごした方が何かと繋がりが増えるでしょう。
誠に遺憾である。