オーガニックと保存料はバランスよく使いましょう | 隠者の庵

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自閉症スペクトラム(広汎性発達障碍)当事者が気ままに壁打ちで文章を書き連ねます。
あと趣味についても適当に書き連ねます。何故か見た夢も記述します。

何でもかんでも保存料を敵視したりオーガニックとかヴィーガン食とかにこだわるのはいけないと思いました。

何で砂糖がお菓子に使われるか、なんて甘さのためもあるけれども腐敗を避けて料理を長持ちさせる方が重要だったりする。

今よりも冷蔵技術なんてない時代には乾かすか塩漬けにするか砂糖漬けにするかして、強制的に細菌の繁殖を抑えなければならなかった、

あるいは麹や納豆菌のような人体に被害の少ない菌をくっつけて発酵させて長期保存を可能にした。

日本の醤油や味噌だけでなく諸外国でもチーズや酒類など様々な発酵食品を活用して食品を保存して生活をしてきたわけである。

近代まで電気で動く冷蔵庫なんてないから実に当然の話である。氷室に氷を切り出して持っていくだけで大変な時間と手間がかかりそうである。

今は冷蔵庫があってちゃんと適した温度で保存できるし、室温に食材をおいて鮮度が落ちることもなくなって済む。

しかるにここ細菌の(わざと)衛生環境に不備のあったマフィンが変な臭いがしたり、納豆のような糸をひいていたり、というのは、

単に怠慢、という以外にどのような表現をすれば良いのだろうか。

お菓子を焼いた後も冷蔵冷凍しないで室温で長時間放置、保存剤代わりの砂糖も体にやさしくないという理由で減らされ、

発酵した生地が焼かれて放置されまた発酵(正確に言えば腐敗)がすすんでしまったわけである。

それがどれだけ致命的であるかは、このマフィンを厚生労働省が「毒キノコやフグ毒並のクラスに該当する」としたのだから、

要するに国家公認でこんなの食い物じゃない、身体にやさしくない、と言っているようなものである。

ちゃんと技術が身についていなくてもそれなりに上手くやるために砂糖なり他の食品添加物なり、冷蔵や冷凍の技術があるわけである。

自宅での家庭料理なんて素人や意識高い系が我流と味の好みを何処までも追い求めるとしても、

保存料などを使用してでもある程度妥協して保管できるように気を配らなければいけない。

自分が自作の料理でよくやらかすからわかる。

店をやるならばなお一層他人に対して気を配らなければいけない。自分の腹の中で処理するわけではないからである。

その便利さを全部無視して個人の一存で勝手な物を作り上げても、毒饅頭というか、

意図的にではなくても、人を殺すだけの毒物が醸成されるわけである。細菌とは扱い方を間違えれば速攻で死にかねない。

サルモネラ菌だの腸炎ビブリオだの病原性大腸菌O-157だの、

それからノロウイルスだのボツリヌス菌だの食中毒の事件が起これば勝手に聞くことになる名前も、

管理して被害を少なくするために食中毒警報など注意勧告を適切な時期に発表して備えるように、

などという今までの地道な積み重ねをハンマーで積み崩すかのような調理工法で個人の一存でお菓子なんて作るから、

今現在大変なことになって、関係のない普通の食品店やパン屋やケーキなどの菓子屋とか、

オーガニックや天然素材にこだわって物作りをする周囲の世界にまで満遍なくダメージが撒き散らさられるのである。

誠に遺憾である。