ある広汎性発達障碍者の位置取り | 隠者の庵

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自閉症スペクトラム(広汎性発達障碍)当事者が気ままに壁打ちで文章を書き連ねます。
あと趣味についても適当に書き連ねます。何故か見た夢も記述します。

発達障碍を患っていてもある程度の集団生活はこなさなければならないと思うのだが、
自閉症スペクトラムというのは個人主義を煮詰めたような、
むしろ煮込みすぎて真っ黒になるようなのが多いから、
下手に集団の中に溶け込もうとするとかえって大惨事を起こす怖れがある。

自分の頭の中のイメージでは、自分の位置取りというのは、
集団の円の中の出来る限り隅っこにいて、何かあったら一時的に外に出て、
ほとぼりが冷めたらまた一番外側に戻ってくる、そして内側には干渉しない、進まない。
そういう関係でないと精神が必要以上にすり減ると思っている。
ただでさえ変な意識が充填されて目立ってしまうのである。
内側にいれば嫌でも目につく。目につく色だけれども目につかないようにするには、
出来る限り外野に紛れ込むことが、出来る限り精一杯のことだと思う。
それより先のことは、おそらく自分の精神の処理能力を超えるところにあるから、
なるべく手出しをしないようにする。

内側のことは、ちゃんと処理出来る人がいるに越したことはない。
無理して出来ない人がいるような場所でもないし、出来ない人は相応の場所にいる、
適材適所というものが大事になってくると思う。
そこを無理して割り込もうとするから、様々な弊害や精神的な負荷が生じるのである。
「出来ない人」が出来る領域に割り込むのは、整然とした行列に横入りするようなもので、
ぶっ叩かれることは避けられない。
どう足掻いてもダメなことは本当にやってはいけないことなのである。

そういう事を自覚すればするほど、本当に内側に入ろうとして藻掻くことほど、
自分の精神の可動域を超えることはないだろうと思う。
外側の人間は外側の人間らしく振る舞えばいいのである。
そして入れるようになったら内側に行けばいいのである。
多分その時期は来ませんが。