「とにかく腹が減ったな···」
夫婦岩でもって禊のお参りをして
心も体も清めたアタシは
伊勢神宮(外宮)を無事にね
参拝する事ができたんです。
「安心したら腹が減ってきたぞ?」
観光客が多い伊勢駅の周辺には
もちろん飲食店やお土産屋さんなど
色々あるんですがね。
あんまり人が、がやがやしてる所は
行きたくない。
「時間もあるし散歩がてら
軽くぶらぶら歩きますかな···」
駅から少し歩いて住宅街が増え、
雰囲気が落ち着いてきた頃
「うなぎ」と書かれた看板が見えた。
「ほほぅ、うなぎか···
これはいいかも知れんぞ?」
看板の「うなぎ」って文字を
見ただけで急に食べたくなる現象。
これって一体、何なんでしようか?
これ化学で
解明されているんですかね?
これも一種の超常現象ですよね。
いわゆる霊障ですよ。
お店の玄関に立ったアタシは
注意書きの通りにね、
呼び鈴を鳴らして待ちました。
いきなり暖簾(のれん)をくぐって
「やってる?」
なんて下品なことはやらない。
少しすると玄関の戸が
カラカラカラ····
上品な音と共に戸が開き女将さんが
出迎えてくれた。
「やってる?」

明治時代から114年も続く
うなぎの専門店。
店内の雰囲気はといいますと
写真の通り最高なんです。
日本人としての遺伝子が喜び
魂が落ち着くこの感じ。
「いいねぇ〜」
ストーブが焚かれていて
店内はぽかぽか暖かくてね、
冷え切った体を温めてくれる。
あぁ、
このまま座布団並べて昼寝したい。

この地域の習慣なのか
このお店のこだわりなのか、
緑茶がめちゃめちゃ濃いんです。
熱々の濃〜い緑茶
これがまた旨いんだ。
ズズズッっと飲んで
「ふぅ〜、あったまるわい」

夫婦岩で買った御朱印帳と
GETした御朱印を見返しながら
うなぎが身を裂かれ
焼かれるのを待つ。

うなぎ丼(特上)
この、おーきな黒い器が期待値と
テンションを上げてくれる。
この蓋を取る瞬間のドキドキ感も
たまりません。

お漬物も付いて来ましたが
奈良漬けを追加注文。
うなぎ丼に立ち向かえるのは
奈良漬けしかあるまいて。

大きくて肉厚
清流で育った国産うなぎ
代々伝わる秘伝のたれを
自分で掛けながら食べる。
肉厚うなぎを頬張り
ご飯をかき込む
うん、旨いッ!!
これは旨すぎるぞッ!!
ガツガツ
はふはふ
ガツガツ
はふはふ
さらに奈良漬けを口に放り込み
シャク シャク シャク
そして出汁が効いてる
熱々のお吸い物をズズーッと吸う。
くぅ〜ッ··· たまらん
舌鼓がぽんぽん ぽんぽん鳴っていた。
老舗の店内に
感動のため息まじりのぽんぽんが
いつまでも鳴っていた····。
あるんですよねぇ
こういうことって
【おまけ】


