時代の変化で変わるもの変わらないもの
市川崑監督作品
若尾文子様、京マチ子様、野添ひとみ様、川口浩様、菅原謙二様、佐分利信様他
東京娘と大阪娘が素敵に楽しい結婚合戦!
昨日の恋よさようなら、新しい恋よこんにちは!
カー・デザイナーの和子には大阪に半次郎というフィアンセがいるが、
失業中の父とスチュワーデスの妹・通子の世話があるため、なかなか結婚に踏み切れない。
そこで友人の梅子に婚約解消の話をつけてくれるように頼むが、
梅子は半次郎に会ったとたん、恋に落ちてしまう。(Amazonより引用)
1959年、ほかにどんな映画が公開された年なのかな?
『社長太平記』『私は貝になりたい』『かげろう絵図』『日本誕生』『危険な女 』
(日本)
『可愛い悪魔』『お嬢さん、お手やわらかに!』『恋人たち』『女猫』
『いとこ同志』『恋ひとすじに』『裸で御免なさい』
(フランス)
『私は死にたくない』『お熱いのがお好き』『緑の館』『恋の手ほどき』
『メイム叔母さん』『十二人の怒れる男』『嘆きの天使』『或る殺人』
(アメリカ)
『ヘラクレス』『わらの男』
(イタリア)
↓独身時代の母、スキーに行ってザイラー様を見たそうな。
『プリンセス・シシー』『白銀は招くよ!』
(西ドイツ・オーストリア)
『灰とダイヤモンド』
(ポーランド)
う~む、時代色を感じたかったのですが、かなり転々バラバラですね。
第二次世界大戦を振り返る、新しい時代に向けて明るさを打ち出す。
そこらへん・・・かな?ブリジット・バルドー様、ロミー・シュナイダー様、
アラン・ドロン様が始動、アメリカではオードリー様が新婚?で、
日本では社長シリーズ第一作公開。
母のアルバムで見て馴染んだ時代という感じかな。
(あ、公衆電話は赤でした)
この作品、若尾文子様がカー・デザイナー!
京マチ子様が料亭の女将で関西から関東にも店を増やそうとしてて、
若い女性が活躍し、男性にもずばずばモノ申し、結婚が全てではない。
会社で男性が女性社員に我儘言ったら、ちゃんと嫌な顔されてます。
「自分のことは自分でされて下さい(冷ややか)」
そんな流れが描かれてます。
「結婚なんて」と、女友達の婚約を断りにおせっかいに行き、
その男性に自分が恋して強引にゴールインまで持って行っちゃう京マチ子様。
彼女を苦手そうにしてた男がまた、ずるずると結婚しちゃう。
男の愚痴は仕事帰りに飲みながら、とか。
いつの時代も、恋に身を焦がす女性というのは存在したと思うけど、
とってもあっけらかんと描かれ、国も豊かになってる。
アメリカへの移動が渡航で、港とテープで別れを惜しむ、
そんな風景が、あ、昔ってそうだった!でしたが。
まだまだお若い若尾文子様が、やもめの父を想い結婚に踏み出せない・・・
ってあたりが小津安二郎監督オマージュ?ローアングル撮影もちろん有り。
娘に頼り切ってた父も、周囲に叱られ?娘に嫁に行きなさいと諭す。
でも、白無垢で「今まで有難うございました」ってならない。
↓ 写真集めてたら、やはりここらへんが一緒に出てきましたわ。
逆に結婚するのが、自分から売り込み続けた女将、ってのが市川監督。
でも「びびびっ」ときて(既に歴史?松田聖子様お言葉)恋心。
↓ いやいや、ビビビッで結婚出来ちゃうのは36歳だからだって?
そういう男女の機微?ってのは時代を超えて変わらないものですね。
軽快なリズムの、この時期の市川崑監督らしい楽しい一作でした。