『Stazione Termini(終着駅)』(1953) | 時は止まる君は美しい

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巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。

 

ドラマになる恋

 

ヴィットリオ・デ・シーカ監督作品、イタリア・アメリカ、88分

 

 

ジェニファー・ジョーンズ様、モンゴメリー・クリフト様、リチャード・ベイマー様

 

 

アメリカ人人妻が、妹を訪ね、ローマにやって来て、青年とに落ちる。

彼女は、その想いを振り切って、帰国すようとするが、

青年が、駅に追ってくる

 

 

 

結局、汽車を翌日まで延ばし、

「行かないでくれ」「いけないわ」揺れる人妻心が繰り広げられ、

彼女は、ぎりぎりの時刻に汽車に乗り、

いつでもあなたのことを想うんだわ、元気でいるか?恋人は?美人かしら?」

一生君を想い続ける

で、、見送りの人は下りないといけないのに、

汽車が走り出すまで、二人の見つめあいは続いて、

彼は、走る列車から飛び降りる

 

 

小うるさいようですが、冒頭、ヒロインが電話順番を譲ってもらい、

小銭までもらった相手に、電話の後、ちゃんとお礼を言わない

 

 

汽車から飛び降りた青年も、「大丈夫ですか」と起こしてくれた人に、

きちんとお礼を言わない

 

 

大恋愛のさ中ってそのくらい盲目にならないとやってらんないのか?

それとも、そのくらい自己中だから、不倫まっしぐらが出来るのか?

映画についてのを、食い入るように読んでいた大昔

見たくて仕方なかった一作。

それから年月がたち「人妻」となれなかった人生。

ええなあいい夫、可愛い娘がいるに、一生の思い出になる恋かあ・・・

行かず後家のおばさん感想になっちゃいました。

 

 

ハリウッドの女優さんで、綺麗だけど、色気を感じさせるには固いなあ、

と思う女優さんが、ジェニファー・ジョーンズ様デボラ・カー様

どちらも、そのキャラクターに合った作品で映画史に残ってらっしゃる。

特にジェニファー・ジョーンズ様は、超大物プロデューサー、

デヴィッド・O・セルズニック様とご結婚

 

 

 

『風と共に去りぬ』、創りましたで。

 

 

 

 

『慕情』など、彼女のよさを、十二分発揮できる名作を、

企画してくれて、1965年死別まで、ご活躍されてる。

この作品も、拝見していて『逢びき』を思い出しましたが、

セルズニック御大、あの作品を超える作品を、だったのね。

 

 

デ・シーカ監督を招聘、脚本にはトゥルーマン・カポーティ様も参加、

スーツと毛皮のコート、帽子一揃いの衣装は、クリスチャン・ディオール様

 

 

相手役は、乗りに乗っていた時モンゴメリー・クリフト様と、

万全を期した制作になっております。

帰らなければ、ああでも愛してる、いいえ駄目行くのよ。

揺れる人妻心。確かに、大人の純愛?ドラマを描こうとすると、

不倫ものになってしまうのか?

 

 

固さが魅力のジョーンズ様は『アンナ・カレーニナ』にはならず、

ちゃんと、ご家庭に戻られますんで、不倫でもハッピーエンド?

『逢びき』もそうですね。美しく成就するのは『恋におちて』

とにかく美しく、ハラハラするサスペンス調?も取り入れ、見せます。

 

 

 

ジョーンズ様が、人妻なせいか、年上に見えましたが、

調べたら、モンティ様と、ひとつしか違わなかったことにびっくり。

そして、原題、英題?では「終点」といった意味で、

「終着駅」という言葉は、この映画の為に作り出され、

その後、日常語となったのだそうです。

昔の映画配給会社、やるなあ~、文学的!

 

 

 

人妻の甥っ子少年が、この後も役者さんを続け、

『ツイン・ピークス』あたりまでご活躍だったってのも驚き。

『ウェストサイド物語』にもご出演されてらっしゃる。

役所広司様と佐久間良子様で舞台化してたってのも、知らなかったあ。