幽霊のヤドカリ探し☆
ハリー・シーガル『天国は待ってくれる』舞台脚本・原作、アレクサンダー・ホール監督作品、94分
ロバート・モンゴメリー様、クロード・レインズ様、イヴリン・キース様、ジェームズ・グリーソン様、
エドワード・エヴェレット・ホールトン様、ドナルド・マクブライド様他
俳優の方々がご出演になられた映画の数々・・・
『狩人の夜』『毒薬と老嬢』『失はれた地平線』『スミス夫妻』『カサブランカ』
『汚名』『風と共に去りぬ』『八十日間世界一周』『ジャンヌ・ダーク』他
こうして拝見すると、当たり前のことですが、映画が俳優さんだけでも、
どれだけの名優の方々がいらして、スクリーンが成り立っているのか、心ふるえます。
監督、始め主演をケーリー・グラント様でと考えられてらしたそうで、
確かに、グラント様のスクリューボール・コメディでの役柄に通じる主人公。
ボクシングのチャンピオンを目指す主人公、自ら操縦する飛行機の事故で死亡するが、
彼をあの世に送り届ける担当者が、あまりにむごいと思って、
墜落前に魂を連れていってしまったから、彼はまだ、生きていることに。
この世に戻すことに決まったものの、遺体は荼毘に付された後。
どうしてもチャンピオンになりたい主人公、あの世の係官と共に、
新たに入れる、新鮮な？ご遺体を探すことに。
探し回って納得したのが、妻とその愛人によって殺害された大富豪の身体。
彼の血も涙もないビジネスで泣かされた父のことを訴えに来た娘に恋。
富豪の不正を、補償したことで、財産が激減。
妻と愛人は、再度の殺害計画を進めて実行。警察が捜査に乗り出す。
一方チャンピオンとの試合の最中、八百長の約束を破って戦ったボクサー。
試合中に射殺された彼の身体に入り込んだ主人公は見事に勝利する。
そして、その体に永住することに決まり、記憶は消されるが、
「もしボクサーが会いに来たら、彼を信じて」と言われていた愛する人と再会。
初めて会った気がしない彼は、彼女を誘い、亡き富豪の言葉を覚えている彼女は、
それを受け入れる。すべてを采配した、ダンディな係官がその後姿を見守る。
主人公が、定番で怒りやすい性格だけど、まあ、このシュチエーションならねえ？
コーチに贈られたサックスを墜落時手に持っていたことから、
この世でも彼の手元に。あまりに下手な演奏が彼の証明にもなっちゃう。
そのコーチとも、新たな身体でも組めることに。
ハリウッド、この手の幽霊もの流行ありで、『天国は待ってくれる』『幽霊と未亡人』等々、
多くの作品が作られてる。幽霊ものといっても、後味のよい明るさがある作品群。
見つけると、ついつい、手が伸びてしまいます。
1978年のウォレーン・ベイティ様主演『天国から来たチャンピオン』は当作のリメイク。
やっぱ、どの時代にも、暖かい気持ちを楽しく見せてくれる映画って必要💛
昨日の『黄昏』の悲しさを癒してくれます。