黒澤明監督だあ
1953年、黒澤明監督作品。三船敏郎様、山田五十鈴様主演。
和製「マクベス」。原作にかなり忠実。でも、黒澤映画!
志村亮様、千秋実様といった組員?様達がずらり。
魔女(物の怪)には、浪花千栄子様。男性かと思う程の迫力。
全体に能の形式を取り入れてあるので、「形式美」の美しさの中、
人間の欲望の恐ろしさがずわ~んと迫ってきます。
夫人が夫に謀反を勧めるところで、唐突に、
大体、財産分与の時に、親の介護は人任せにしておいて、
権利を夫に主張させたのが「嫁」だったよなあ・・・と、
知人宅の、関係あるんだかないんだか分かんない話を想いました。
そして、権力の座を上り詰めたら、次に待つのは、それを失う不安。
嗚呼、これでこそ人間のパターン。シェークスピア様万歳。
みどり、自分は権力に見合う実力ないんで、そういう欲は無いのだけれど、
果てしなく欲深い女性の怖さ、まざまざと拝見した経験がある。
「女性」ってのがミソなのか???その欲は、不安にはつながらず、
「より一層」でらっしゃいました。「いつか罰が当たる」という人多かったけど、
そういう人って、罰が当たってても、気が付かないで、一生女王様な気が。
と、全く「マクベス」から話がそれてしまった?
現実の話を色々想い出すのは、邦画という身近さ故か?
蜘蛛の巣の森が動く場面、合戦場面、黒澤監督の面目躍如。
しかし、いくら名人の弓とはいえ、本当に弓を射られた三船様が、
キレて、黒澤監督のお宅に「俺を殺す気か!」と怒鳴り込んだというお話。頷けますわ。
ラストは「マクベス」のトリってことで、大好き「手洗い」場面を、
監督入り写真を含め5枚、連続で参りまする。
この化粧が違和感なく似合われる東西横綱は、京マチ子様と山田五十鈴様といつも思います☆