ペドロ・アブルニョーザ様の威力「クレーヴの奥方」 | 時は止まる君は美しい

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巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。

 
内容以外で教訓を得た作品☆
 
2015年、106歳で亡くなられるまで、ほぼ現役で通された、
ポルトガルの巨匠マノエル・デ・オリヴェイラ監督の1999年作品、「La lettre」
 
 
公開当時、「観たいなあ」と思ったの覚えてます。
この度、そうでなくても高い、紀伊國屋の廃盤になってるDVD入手して拝見。
そして、衝撃。観てました。そして、拝見したことが記憶から綺麗に抹殺されてた。
「アブラハム渓谷」(1993年)「夜顔」(2006年)は、「拝見したことは」覚えてるのに・・・
「メフィストの誘い」(1995年)が放置プレイ中なのも覚えてるのに・・・
 
 
のっけの、高級宝石店で、ブルジョア~な母娘が、娘のネックレス選んでる。 
これが、印象深かった・・・ので、いきなり「あ、観てた」のショック
 
 
 
そこで、娘を見初めたクレーヴ氏、夜会で母娘と再会、娘、熱烈な崇拝者ありだけど、
クレーヴ氏と、お互い、強烈意識し合ってるの丸出しで、目出度くご成婚の運びへ。
その夜会で、ピアニスト、マリア・ジョアン・ピレシュ様ご本人役でご登場。
がんがんに弾いて下さいます。
で、今度はご成婚後、クレーヴのご夫妻がご出席の夜会では、
有名歌手、ペドロ・アブルニョーザ様(本人)が歌をご披露。  
 
 
 
その場で芽生える、「目と目で感じ合う」クレーヴの奥方とアブルニョーザ様の恋。
娘の心理を知り尽くし、心配しながら逝ってしまうお母様。
 
 
 
 
 
 
そこからは、貞淑な妻でありながら、夫を「愛して」はいない奥方が、
秘めたる恋に悶々とした挙句、夫に自分の心の裏切りを告白。
あれ~?出会いのあの意識のし合いは、単に崇拝者確認だったの???ってくらい。
 
 
 
奥方命のクレーヴ氏は、これまた悶々とし、果ては命を落としてしまう。
ある意味、障害は無くなったけれど、成就しない恋だから、
相手が夢中になっているのも自覚してる奥方。
 
 
 
 
 
 
猛烈アタックして来るアブルニョーザ様を避け続け・・・って、お仏蘭西文学
堀口大學先生の世界が繰り広げられるのでありました。
 
 
その文学の香りそのものに、セリフは、朗読が如く。
まったり濃い、オリヴェイラ監督の世界。原題の「手紙」は、奥方が、
友人の尼僧に宛てた長い手紙で、この朗読も長い・・・です。
 
 
上映時間は107分と、意外と短かったけど、どっぷりオリヴェイラ節で長編のよう。
これ、記事にしようとして、写真探しで、びっくり。
それが、拝見していたことを100%忘れてたこと以外の、今回の一番の「参りました」
簡単にいくらでもお写真が見つかると思ったら、
通常の正攻法だと、奥方こと、キアラ・マストロヤンニ様のアップ写真しかない。
それで収集したお写真、並べてみます。
 
 
 
 
 
 
当方、Google様の画像検索からのみ、お写真を拝借しているのですが、
たいてい、どんどん見つかる。しかもこの映画、オリヴェイラ監督 ↓ だし・・・なのに無い
 
 
ある意味、キアラ様の大写しが、この映画の正攻法ってことでそれでいいのかも
でも、場面場面のお写真も欲しいじゃないですか。
検索の最後に、やけ?でしてみた「ペドロ・アブルニョーザ」・・・で、出てきたあ。写真。
しかも日本語片仮名表示で。
 
 
 
みどり、この映画のキャストを拝見するまで、ペドロ・アブルニョーザ様知らなかった。
 
 
大物でらっしゃったんですね。参りました。ごめんなさい、アブルニョーザ様
確かに雰囲気あるライヴシーンでありましたことよ。
画像検索の道は、意外な線もイケることがある、ってのが、今回の教訓でありました☆