再掲・John Cazale(ジョン・カザール)様 | 時は止まる君は美しい

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巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。

2015年3月16日

『ゴッドファーザー』が個人的には強烈に心に刻まれていて、

その中でも印象的な4場面で、カザール様が。

 

ドンが襲撃される場面。(この場面のマーロン・ブランド様もとても好き)

 

 

 

裏切りを許さないことをマイケルに宣告される場面。

 

 

 

 

ママ・コルレオーネの葬儀でのマイケルとの絡み。

 

 

 

釣りに出る前のマイケルとの会話と、湖の場面。

 

 

 

 

 

逝く人

 

『ゴッドファーザー』を書かせて頂いて、頂いたコメントで初めて知りました。

次男、フレド・コルレオーネを演じられた、John Cazale(ジョン・カザール)様。

1935年8月12日~1978年3月12日

・・・ご遺作となる『The Deer Hunter(ディア・ハンター)』(1978年)では、

既に、癌と診断されていらして、たった42歳で亡くなられたんですね。 


 

「ディア・ハンター」でご共演され知り合われた、Meryl Streep(メリル・ストリープ)様と、

ご婚約されていらした事も、始めて知りました。

逝くと解っていた人と婚約されたメリル様、20代の終わり。 

 

 

 

あの頃のメリル様のイメージは、皮膚の薄い、どう言っていいかわからない、 

「もやもやとした混沌」のようだったのですが、このお写真の、何とお幸せそうな素敵な笑顔。

若く、恋をしてらっしゃるお顔。

 

 ↓ そうそう、映画のメリル様、いつもこんな感じがした。 

 


1976

 

 

 

1976年。 

 

 

 

Dog Day Afternoon(狼たちの午後)』(1975年)、実際に起きた、銀行強盗事件を題材に、

Sidney Lumet(シドニー・ルメット)監督が撮った作品。

徹底したリハーサルを施して撮影する手法をとる、ルメット監督が、

殆どの場面を、役者のアドリブに任せて撮影したという、珍しい作品。

 

 

『ゴッドファーザー』のマイケルとフレドが、銀行強盗の仲間になってる~!

しかも、話はゲイがらみ。

 


 

 

Dog Dayとは、真夏を指す言葉で、「狼」は関係ない午後?

確かに、うだるように暑いのが、伝わってくる映画でした。

しかし、ここでびっくり!撮影は秋で、既に寒く、役者さんは、吐く息が白くならないように、

口の中に氷を含んで演技されたというエピソードが。 




 

カザール様、後ろ姿での存在感、毎度すごいです。

『ゴッドファーザー』2作の間にご出演された、1974年作品、

『The Conversation(カンバセーション…盗聴…)』

 

 

 

 

 

ご生前ご出演された主要作品5作の全てが、アカデミー作品賞にノミネートされ、

そのうち、3作が受賞しているという、素晴らしい役者人生でらした。



 

 

『The Deer Hunter(ディア・ハンター)』でのオフショット。

今度は、ドン・コルレオーネ、Robert De Niro(ロバート・デ・ニーロ)様と並んでおられる。

Christopher Walken(クリストファー・ウォーケン)様もお若い!

メリル様との場面。

 

 

まあ、こうやって、リアルタイムを拝見させて頂いてきた方々が、 

皆さん、おじいちゃまになられたりしてるんだから、私も、美空ひばり様の享年を抜くというもの。




 

しかし、カザール様に「老い」はなかった。 

『ゴッドファーザー』の次男フレド。マフィアを絵に描いたような長男ソニーとも、

冷徹なまでの知性や責任感が、ドンとしての要素に変幻して行った三男マイケルとも違う、

「接待係」のような役割の才能にしか恵まれなかった悲劇の次男フレド。


 

そんなキャラクター性で、衣装も、ちゃらついた感じのものが多かったですが、

この作品の中で、ずっと、重低音のように響きながら存在した、強く記憶に残る人物。

マイケルの中で、フレドの人生はずっと響き合い続け、

フレドが乗ったボートが湖に滑りだした時、マイケルの中に残っていた大切なものも、

消えていったのだと。 




 

決して「きゃあ、かっこいい!」というお方ではないカザール様。 

その後、お幸せな結婚をされ、ずっと続いておられるメリル様が、

即決、ご婚約された位、人としても魅力をお持ちの、大いなる役者さんだったのでしょう。


 

 

生きていらしたら、どんな映画にご出演になられたか・・・ 

若くして亡くなられた役者さんを想う時、必ず、結局そこに辿り痛のが、

逝かれる運命があって、凝縮されたような役者人生があったのでは、

人生が、何かを察して先回りするのではないか、という想い。


 

すべてのキャスティングに、この役者さんがいなくては成り立たなかった、と思う、

『ゴッドファーザー』Ⅰ、Ⅱの中でも、兄弟の中で脇役のように見えて、 

ある意味、中央に居たフレドを演じきられたお方でした。


 

昨年途中から、ブログ村ランキングに参加させて頂いている(すぐ辞めました)のですが、

いやあ、見事なまでに、順位が落ち続けたという『ゴットファーザー』連載。

書いた当人が「え?何故?」という記事とかが、高順位だったりするのに。

それでも、今日も、続いてしまった『ゴッドファーザー』話・・・