「映像の魔術師」
敬愛する監督、好きな監督、大勢いらっしゃいますが、
この方がおられた時代、好きだの苦手だの関係なく、
名のある監督は「神」のような重厚な存在であったように思います。
Ｆｅｄｅｒｉｃｏ Ｆｅｌｌｉｎｉ（フェデリコ・フェリーニ）監督。
１９２０年１月２０日～１９９３年１０月３１日。享年７３歳。
映画を拝見せずに、お写真だけ拝見したら、マフィア映画の俳優さん？
等と思ってしまいそうですが、映画を拝見していれば、
作られた映画そのものを体現しておられるような監督像。
作品となると、１作だけで一夜必要になってしまう壮大さなので、
本日は、監督ご自身のお写真を追わせて頂きます。
フェリーニ監督作品とうと、豊穣たる女体というか、乳牛のような、
どし～っとした女性群も、イメージのひとつ。
実際の奥様は、イタリアの女優さんのイメージにしては小柄で、
童顔な、ジュリエッタ・マシーナ様。駆け出し時代に出会われ、
「道」「カビリアの夜」「魂のジュリエッタ」「ジンジャーとフレッド」と、
映画でのパートナーシップも有名。１９４３年、２３歳でご結婚、
生涯、連れ添われておられます。
強烈過ぎ、一度見たら忘れられない映画、１９５４年作品「道」。
ヒロイン、ジェルソミーナ、アンソニー・クイン様演じる、
旅芸人のザンパノ。（キャラクターもすごいけどネーミングも印象的）
「どんな物でも何かの役に立っている。この石ころだって」
ジェルソミーナだけでも、マンシーナ様は、永遠の女優に。
アカデミー賞受賞は、名誉賞を含め５回！
超・猛愛してらしたんだなあ～という、全てのツーショット写真での、
マンシーナ様の、フェリーニ監督への溢れ出す「愛情」。
監督、浮気なんかしたら血を見ることになりそう？
監督の眼が、キャメラと重なります。
壮大なセットを組まれて、絢爛たる独創の世界を創りだした監督。
・・・なので、足場も「名物」？
「監督～、早くアクションって言って下さい～！」
クラウディア・カルデナーレ様と。
アニタ・エクバーグ様と。
でもって、参ります。探しました。たんまりと。
フェリーニ監督と言えば、絶対にこの方・・・という、
邪（よこしま）さもあっての、今宵。マルチェロ・マストロヤンニ様と。
ラヴシーンの演出中？きゃあああ。（声が黄色い。）
ああ、堪能させて頂きました。
ソフィア・ローレン様との３ショット。ビバ・イタリアーノ！
そして、生み出された名作の数々。
「青春群像」（１９５３年）。この前年から、１９７９年の作品まで、
音楽は全て、マエストロ、ニーノ・ロータ様がご担当。
「道」（１９５５年）
「甘い生活」（１９５９年）
「ボッカチオ'７０」第2話「アントニオ博士の誘惑」（１９６２年）
「８ １/２」（１９６３年）
「フェリーニのローマ」（１９７２年）
「フェリーニのアマルコルド」（１９７３年）
「カサノバ」（１９７６年）
「ボイス・オブ・ムーン」（１９９０年）
この作品を最後に、１９９３年に脳内出血で倒れられ、
同年１０月３１日、心臓発作で死去されました。
１９７４年、同じ７３歳でのヴィットリオ・デ・シーカ監督、
１９７６年、６９歳でのルキノ・ヴィスコンティ監督に続く、
早すぎるフェリーニ監督のご逝去。神々の黄昏。
ミケランジェロ・アントニオーニ監督。
（１９１２年９月２９日～２００７年７月３０日）
黒沢 明監督。
（１９１０年３月２３日～１９９８年９月６日）
そして映画はメディアの時代へ・・・
スティーヴン・スピルバーグ監督。（１９４６年１２月１８日～）
１９８３年作品「そして船は行く」
神々亡きあとも、映画という船は、形を変えながら、
素晴らしき、様々な世界に誘ってくれています。
でも、今夜は、神々に乾杯！