腰痛を代表とする慢性疼痛と心理社会的危険因子が強く関係するというエビデンスが指摘されてから久しいが、一向にこういう話が広がることも無く、治療に使われることも無く、患者も減らない。
この原因は既得権益というものだと思う。
要するに腰痛はよく言われる椎間板ヘルニアなどの構造異常が原因としていて姿勢や負担が原因するという迷信を元に、それを生業としている人が多くいる。
腰痛の殆どが心理社会的因子が原因すると言われると、そういう解剖学的損傷モデルで食べている人たちが全員廃業することになる。
いや、下手したら詐欺で訴えられかねない。
なので、ここが歪んでいるから、ここが固くなっているから腰痛になるってのを否定されては困るんです。
2,000年頃に言われだしたEBMで大きく考えを修正する必要があった腰痛関連疾患。
20年以上経っても全然そういう都市伝説、迷信での治療が行われ続けているから、患者は今も増え続けている。
幸い、私はそういう科学的事実に則って自身を治療し、ほぼ完治状態が続いている。
一応整形外科医という腰痛を含めた運動器のスペシャリスト的職業をやっている以上、これくらいは自分で治せないとね。
医学も既得権益で歪められるという、分かりやすい例ですね。