今はちゃんとした文章を書く余裕がないので取り急ぎですが、「ロッチと子羊」4/21(木)放送分「地域活動に若者が参加してほしい」について感想。


先日の記事でも書きましたが、2,3年前に「世界の哲学者に人生相談」というEテレの番組で「PTAがめんどくさい」というお悩みを取り上げていました。


その時もアーレントを用いた回答をしていたのですが、内容に違和感を覚えたので「その2」の記事ではアーレント解説書を読んだ上で反論を書きました。


私は哲学の素人なので間違っている事を書いている可能性もありますが、哲学に詳しい人しか異論を唱えられないってなる方が恐ろしいので、誤解を恐れずに書きました。


その1はこちら 


その2はこちら 


今回のお悩みは「地域活動をしているけど、若者が参加してくれない。どうすれば参加してくれるか」というものでした。


公式サイトの予告を読んでてっきり、「近所付き合いで仕方なく地域活動に参加してるけどめんどくさい」というお悩みだと思っていました。


だから「世界の哲学者に人生相談」の「PTAがめんどくさい」への回答に反論した上の2記事の内容が、今回そっくりそのまま当てはまる訳ではないのは分かっています。


とはいえ上の2記事に書いた考察や意見は撤回していません。


取り急ぎ今言えることですが、「地域活動にもっと多くの人が参加してほしい」「若者が地域活動に興味を持ってほしい」と願うこと自体は悪い事ではありません。


しかし、「その2」の記事に詳しく書きましたが、アーレントは「ナチスみたいな全体主義を防ぐのに地域活動への参加が必要」とは一言も書いていません。


また、番組は1つのお悩みにつき15分をかけていましたが、さすがに一人の哲学者の哲学を取り上げるのに15分は短すぎです。


今回の回答、私以外の視聴者はどう思ったのか分かりませんが、アーレントを全然知らない方に声を大にして言いたいのは、(乱暴な言い方で申し訳ありませんが)あの番組だけ見てもアーレントを知ったことにはなりません。



私もアーレントの著作自体を読んだ事はないのでアーレントを知ったことにはなりません。


ですが

アーレントの「全体主義の起源」と「エルサレムのアイヒマン」を解説した新書を読んだ読者として言える事は、たった15分ではアーレントの思想は理解できません。


15分って言っても最初の5分ぐらいは相談者の悩みを聞くパートでしたし、アーレントの解説に10分あったかどうかも怪しいです。


それと、これ読んだ方にアーレントに詳しい方がいらっしゃれば、番組見てどう思ったのかネットで発信して頂けるとありがたいです。


(NHKプラスでも本放送から1週間後までは見られるし、再放送もあります)


私がファクトチェックしても説得力ないけど、大学や大学院で哲学専攻した視聴者がやってくれるなら説得力が違います。


(番組が間違っていると決めつけるつもりはありません)


他人に地域活動を勧めるという事は(それ自体は悪い事ではありませんが)、他人の人生に多かれ少なかれ影響を与えるという事ですから。


以上、取り急ぎの投稿でした。


 2022年8月9日追記。PTAについて新しい記事を書きました。

テーマは「PTAとカルトの共通点」です