アブラハム渓谷
映画関係者の評価は高いが、わかりやすい作品ではない。
上映時間は3時間を超え、淡々と物語は進行していく。
大きな起伏はなく、アブラハム渓谷のとヴェスヴィオの豊かな自然、主人公エマの美貌、登場人物の観念的な会話で成り立っている。
エマの美貌、特に大人になってからの美貌は印象的。ヨーロッパの作品らしいと感じたのは、足に障害がある設定だったり、黙っていると普通に美しいがしゃべり方に若干崩れたところがあったりと、ハリウッド映画のような典型的な美女には仕立てていない。
映画の進行にぐいぐい引き込んでいく類の作品ではないから、映画以外に気になっていることがあると、とてもじゃないが集中できない。
気持ちが落ち着いている時に、ゆっくり観たい作品。
★1/2
VALE ABRAAO
1993年 ポルトガル/フランス/スイス 187分
製作:パウロ・ブランコ
監督・脚本:マノエル・デ・オリヴェイラ
原作:アグシティナ・ベッサ=ルイーシュ
撮影:マリオ・バロッソ
美術:マリア・ジョゼ・ブランコ
音楽:ヌノ・ベラ・デ・アルメイダ
出演:レオノール・シルベイラ/セシレ・サンス・デ・アルバ/ルイス・ミゲル・シントラ/ルイ・デ・カルバリョ/ルイス・リマ・バレート/ミシュリン・ラーパン/イザベル・リュト/ディオゴ・ドリア/ジョゼ・ピント/ヨアヒム・ノグエイラ/フリッペ・ココフェル
父の祈りを
1994年のベルリン映画祭金熊賞を受賞した、
IRA vs イギリスの戦い
冤罪
父と子の関係
をテーマにした作品。
事実を元にしているようだが、どこまで真実なのだろうか。
今さらな感もあるが、、警察の非人道的な取調べ、とても真実を追おうとしているとは思えない陪審員達、冷静なように見えて感情に流される裁判長。
憤りを感じるだけでなく、社会の制度がこうなっていると思うと空恐ろしさを感じざるをえない。
一方で刑務所内の様子は気楽そうだ。
凶悪犯ばかり集まる刑務所で、ほとんどの受刑者は10年単位で出所できないだからかもしれないが、倦怠感が漂う。
最終的に、父は死に、息子や関係者の冤罪は晴らされるわけだが、結局主役の息子が何をしたのか?と考えるとあまり共感できなかった。
ただ、こんないい加減な社会制度に翻弄されながら
前を向き、息子の側について、再審請求し続けた父を考えるとエンディングで泣けてきた。
ダニエル・デイ=ルイス、ピート・ポスルスウェイト、エマ・トンプソンと名優揃いで安心して見れる。
★★
IN THE NAME OF FATHER
1993年 英/米 133分
監督:ジム・シェリダン
製作総指揮:ガブリエル・バーン
原作:ジェリー・コンロン
脚本:ジム・シェリダン 、テリー・ジョージ
音楽:トレヴァー・ジョーンズ
出演:ダニエル・デイ=ルイス、ピート・ポスルスウェイト、エマ・トンプソン、ジョン・リンチ、ビーティ・エドニー
Bridging The Gap
2000年にリリースされた
チャーリー・ウィルソンのソロアルバム。
落ち着いて聴ける今風のR&B。
客観的に見て"かっこいい"出来。BGMに最適。
なんだけど、心に響いてこない。。。
特徴が際立っていないからか。
Bridging The Gap / Charlie Wilson
発売日: 2000/11/08
レーベル: Brown Sugar
01 Absolutely
02 Another Man feat. CASE
03 Without You
04 Would You Mind
05 Big Pimpin' feat. Snoop & Nate Dogg
06 Can I Take You Home
07 For Your Love feat. Marc Nelson
08 Now Ya Sayin' Bye
09 Him Or Me
10 Sweet Love
11 Come Back My Way
12 A Wonderful One (feat. Angie Stone)
13 Charlie's Angel
岸辺のふたり
"奇跡の8分間"として前評判を呼んでいた短編アニメ映画。
しかも"泣ける"と。
8分間しかなく、しかも"泣ける"というのだから
泣き所を逃さないよう集中して臨んだら
意気込みが強すぎたのか、涙腺はそれほどゆるまなかった。
父親を思う娘の気持ち。
セリフがないこの作品から強く伝わってくる。
それを推し量れば泣けないことはないのだが
自転車に乗ってるシーンが多いせいか
どちらかというと爽やかな印象が残る。
自分の意気込みが強すぎたのが悔やまれる。
もっとフイに出会いたかった作品。
★★
Father and Daughter
2000年 英/蘭 8分
デザイン、脚本、監督:マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット
音楽: ノルマン・ロジェ、ドゥニ・シャルラン
◆公式ホームページ
しかも"泣ける"と。
8分間しかなく、しかも"泣ける"というのだから
泣き所を逃さないよう集中して臨んだら
意気込みが強すぎたのか、涙腺はそれほどゆるまなかった。
父親を思う娘の気持ち。
セリフがないこの作品から強く伝わってくる。
それを推し量れば泣けないことはないのだが
自転車に乗ってるシーンが多いせいか
どちらかというと爽やかな印象が残る。
自分の意気込みが強すぎたのが悔やまれる。
もっとフイに出会いたかった作品。
★★
Father and Daughter
2000年 英/蘭 8分
デザイン、脚本、監督:マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット
音楽: ノルマン・ロジェ、ドゥニ・シャルラン
◆公式ホームページ
ベルヴィル・ランデブー
フランスのアニメーションムービー。
ヨーロッパのアニメって「ウォレスとグルミット」ぐらいで
それほど多く見たことはないが
やはり日本やアメリカのものと描写が異なる。
特に人の書き方が違うと、アニメの印象も違ったものになる。
ツール・ド・フランスに出るべく日々訓練を重ねる青年の体型や表情などの描写は独特。
本作品ではタイトルと同名の「ベルヴィル・ランデブー」という音楽が効果的に使われており、そのメロディが頭から離れない。三つ子の老婆のダンスの動きも音楽とともに印象的。
沼にダイナマイトを放り投げ爆破させ、降ってきたカエルを持ち帰りご馳走にするなど、ややダークな面もありつつ。。。
ストーリー展開がというよりも、音楽、映像、キャラクターが印象に残った作品。
★★
2002年 フランス=カナダ=ベルギー 80分
配給 : クロックワークス
監督・脚本・絵コンテ・グラフィックデザイン:シルヴァン・ショメ
3Dアニメーション監督・特殊効果・コンポジットデザイン:ピーター・ファン・ハウテ
アニメーションスーパーバイザー:ジャン=クリストフ・リー
音楽:ブノワ・シャレスト
美術:エフゲニ・トモフ
制作:ディディエ・ブリュネール
◆公式ホームページ
ヴィタール
塚本晋也監督。浅野忠信主演。エンディングテーマがCocco。
それだけで見る価値がある。
浅野演じる青年の部屋のコンクリート剥き出しの雰囲気。
解剖室の張り詰めた雰囲気。
沖縄でロケをしたという南国の樹木が茂る雰囲気。
人体解剖シーンをはじめ息を抜く暇があまりないなか、海や樹木のシーンも挿入され、緊張とリラックスとが混じったえも言われぬ気分にさせられる。
モデル出身のKIKIの風貌も絵に緊張感を与えていて良かった。浅野の存在感にだいぶ食われてしまっていたけど。
★★1/2
2004年 日本 86分
配給 : ゼアリズエンタープライズ
監督: 塚本晋也
出演: 浅野忠信 柄本奈美 KIKI 岸部一徳 國村隼
音楽:石川忠
エンディングテーマ曲:Cocco「blue bird」
◆ヴィタール公式HP
恋人たちの食卓
舞台は台北。
主人公が国宝級に腕利きの中華料理人。
彼が作る料理の手さばきにまず感心。そしてなんといってもその中華料理が美味しそうなこと。その娘も本格的な料理を作るがそれも美味しそう。
"食"がひとつのテーマになっており、食べるシーンも多い。
主人公をとりまく昔ながらの家族の考え方などの伝統的台湾と、娘達の職場、行動などから垣間見れる現代の台湾との融合具合が、落ち着きを与えてくれた。忙しすぎず、落ち着きすぎず。
3人の娘もそれぞれ魅力的だが、それはある意味、現実とは離れていることを示唆している。3人とも美人の姉妹って現実的じゃない。。。
最後の父親の大決断には笑わされた。それまでとのギャップが楽しめる。
中華料理を食べる前に是非見たい作品。とはいえ、空腹時にはつらい。
★★1/2
飲食男女
Eat Drink Man Woman
1994年 台湾 125分
監督:アン・リー
脚本:アン・リー 、ジェームズ・シェイマス 、ウォン・フイリン
音楽:メイダー
出演:ロン・ション 、ヤン・クイメイ 、ワン・ユーウェン 、シルヴィア・チャン 、ウィンストン・チャオ
ウディ・アレンの重罪と軽罪
「ボギー~」に引き続き、ウディ・アレン作品。
彼お得意のわかりやすいコメディーではなく、
"罪"、"神"といった重いテーマが入っている。
日本人はあまり意識しないところだが、アメリカ人、しかも敬虔なジューイッシュの家庭で育った主人公が"神"を意識するのは理解できる。
綺麗なんだかそうじゃないんだかよくわからないミア・フォロー。
今回の役どころでは、そんな微妙な雰囲気が合っていた。
「ローズマリ~」のようなホラー役じゃなければ好感が持てる。
もうひとりのヒロイン(?)として登場するアンジェリカ・ヒューストン。
今より若いが、あんな人にヒステリックになって迫られたら恐ろしい。。
手を出した主人公の趣味に呆れつつ、同情。
この作品の構成は、多少関連はするものの別々の2つのストーリーが進行し、最後のシーンでその2つのストーリーが交わる。
そこで2人の主人公が話し合う。結局は"神"はいないのかといった結論になり、ウディ演じる主人公の1人にはハッピーエンドはやって来ない。
ウディは自分を作中でピエロに仕立てつつ、自分が大好きなのかなぁと改めて思う。
見ていて飽きなかったが、共感できる部分の少なさから ★★
CRIMES AND MISDEMEANORS
1990 米 103分
監督: ウディ・アレン
製作: ロバート・グリーンハット
脚本: ウディ・アレン
撮影: スヴェン・ニクヴィスト
出演: ウディ・アレン、マーティン・ランドー、ミア・ファロー、アラン・アルダ、ジョアンナ・グリーソン、アンジェリカ・ヒューストン、ダリル・ハンナ
天井の下
"南Q太" 作。
ふざけたペンネームだが、実は作者は女性とのこと。
この人の漫画は何作か読んだが、どれにも共通しているのはストーリー展開が淡々としていること。そしてそれに合わせてかどうか、女性が比較的強くサバサバとしていること。
淡々としたストーリー展開は読者に押し付けがましい感情の波を要求しない。
後は読む人が勝ってに感じて、考えてねってスタンス。
それは良くもあり、物足りなくもある。
そういう意味ではジャンプ、マガジン、スピリッツ etcに掲載されている作品群の対極にある。
テーマなり内容の何かが自分のどこかに引っかかれば、メジャー漫画以上の印象をもたらすが、引っかからないとまったくもって印象に残らない。
本作でも、主人公の女性がフラフラしながらも最終的には前を向いている強い印象を受ける。しかしながら、短編集だからかもしれないが、1作1作の印象が薄まってしまってるのが残念。
次回は中・長編を読んでみたい。
フィールコミックスGOLD
著者: 南Q太
出版:祥伝社
発行年月:1999年6月
税込価格: \970
セックスのあと男の子の汗はハチミツのにおいがする
「セックスのあと男の子の汗はハチミツのにおいがする」
タイトルが攻めている。
あからさまなワードでまずは引きつけつつ、"ハチミツのにおい"?でさらに興味を喚起する。
中身は、タイトルから想像されるほどのあからさまな描写は用いていない。
短編集になっており、その内の多くは高校生ぐらいの女の子がメインとなっている。
男性への憧れ、拒絶、、などよくテーマとされがちなところ。
共感できる部分は多くはなかったが、作中にジョアン・ジルベルトの曲が使われていて、"雨のにおいのする曲"と主人公は言う。
確かに、しとしとと振っている雨にジョアン・ジルベルトの音楽はよく似合う。
Feelコミックス
著者 : おかざき真理
出版社 : 祥伝社
発行 : 2002年2月
価格: ¥980