ピアノ:栄長敬子さん
~ピアノソナタからベートーヴェンを聴く vol.10~
栄長さんのベートーヴェンのピアノソナタのシリーズもいよいよ10回。
この公演の情報を入手したときに「ハンマークラヴィーア」が演奏されることを知り、これは聴きに行きたい!!ということでさっそく前売りを購入しました。
「ハンマークラヴィーア」は、私が新潟で演奏会に行き始めた当初は吹奏楽やアマオケが中心だったのが、初めて個人の演奏家さんの公演に来たのが栄長さんのピアノであり、そこで演奏された曲でした。
それで40分を越える大曲ということもありますけど、非常に印象に残ってそれ以来大好きなピアノ曲の1曲になりました。
ただ、大曲であるが故だと思うのですがなかなか演奏を聴く機会がなかったんですよね。そういった意味でも今回の公演は特に楽しみにしていました。
開場時間ちょい過ぎくらいにスタジオAへ。
既に結構なお客さん。さらには開演前には追加で椅子も準備されるくらいでしたね。大盛況といってよいですね。
前半は事前に作成されたチラシに記載がなかった「悲愴」から。
予定の「月光」と「ハンマークラヴィーア」だけだと時間的にもバランスが悪いということらしいですけど、観客としては大歓迎ですね。
また曲間には栄長先生らしく丁寧な説明もしてくれました。
「悲愴」も「月光」も決して派手な感じではないのですが、誠実で表現力豊かという印象でした。
そして後半は楽しみにしていた「ハンマークラヴィーア」。
栄長さんも「長い曲で大変だけど、ご自身が一番楽しんでいる」というようなこともおっしゃられていましたけど、そういった楽しさ、華やかさというようなものが伝わってくるような演奏だったと思います。
演奏の細かいところでは決してミスがないわけではなく(私でも気づくくらいですから)、コンクール的な演奏ではなかったとは思いますが、そういうのを込みでやっぱりいい演奏というか「聴けてよかったな~」と感じる公演でしたね。
満足度は非常に高かったです。
栄長さんのこのベートーヴェンのピアノソナタシリーズは今回の10回で一旦一区切りとして、来年の3月に番外編としてピアノソナタだけでなく、2台ピアノでのピアノ協奏曲も演奏予定とのこと。
こちらも楽しみにしたいと思います。
(スタジオA 2000円)