03/23 田村亮太 小林浩子 デュオリサイタル vol.2 | いぽぽぽぱんぱのブログ

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主に聴きに行った演奏会のことを書こうかと。

新潟市で2011年から演奏会に頻繁に行くようになりました。
主に地元で活躍されている演奏家さんメインです。
楽器経験もなく技術的なことはまったく書けません。
素晴らしい、楽しいなど抽象的な感想になると思います。

サクソフォン:田村亮太さん
ピアノ;小林浩子さん

作曲作品:小助川謙二さん

お二人のデュオリサイタルは2016年5月以来の2度目ということですけど、個人的には正式なリサイタルという形式はとらなくても可児さんなどでのライブで何度か聴いたことがありますし、2年近く開いたというのが逆にちょっとびっくりなくらいですね。

でも、やっぱり身近なライブとはまた違った本格的な演奏が聴けるでしょうし楽しみにしていました。

開場時間ちょい過ぎくらいに入場し、席を確保後しばしロビーで休憩。
そこでこの公演でカメラ撮影をされるIさんとちょっとお話。私は完璧など素人ですし、カメラもただのコンパクトデジカメなのですが写真を撮っているともっといいカメラ(特に完全無音でできるカメラ)が欲しくなってくるですよね。
ただ、そういうカメラは非常にお高いですし、ハマッたら抜け出せなさそうだし、、、なんてことをちょろっとお話させていただいていました(笑)。

開演となりまずはお二人で「スペインの主題による変奏曲」。
細かく速い音もきれいに揃っていますし、息の長い部分も太くはっきりとしていますし、非常に軽快でサックスらしい曲だな、と。
 

さすがだな~、なんて思って聴いていたのですが終演後のコメントでは田村さん自身が「非常に吹きやすい曲ですし、中高生にもお勧め」というようなことも言っていましたけど、おそらく観客に来られていた中高生も含めて大半のお客さんの反感(笑)を買ったに違いないですね。

その後がバロック時代のオーボエ協奏曲。
田村さんはソプラノサックスに持ち替えての演奏でした。ソプラノサックスの音色がオーボエに似た雰囲気もあるということでした。確かに似た部分はありますけどオーボエよりもちょっと派手というか音量も大きいと思うのですが、その分通奏低音部分を担当するピアノもチェンバロなどよりも強くなっていて、トータルで非常にいいバランスになっていましたね。

曲調はもちろんバロックなのですが、また新しい魅力というか非常に面白い試みだな~、と思いました。

そしてさらには「デュオ」リサイタルということですので、小林さんが主役のピアノソロも3曲ほど。プログラムの随所にバランスよく配置され、リスト、ドビュッシー、そしてラヴェル。
テーマとして「水」に関する曲の特集でしたけど、非常にきらきらと風景が浮かんでくるような演奏でした。

正直いうと、数年前まで小林さんの演奏は伴奏が非常に得意という私の先入観もあったとは思うのですが、非常に確実丁寧な演奏ですがもうちょっと派手なほうが個人的には好みかな~、なんて思うこともあったのですが、最近は決して「派手派手しい感じ」ではないのですが、表現が豊かというか艶っぽい演奏になっているな~、なんて思うのですよね。

もちろん、小林さんが以前から同様の演奏をして、受けとる私の方の好みが変わった(汗)とか、なにか理由があるのかもしれませんけどね。
 

また「古城」などサックスが活躍する聞きなじみのある曲だったり、元々はピアノ曲のラヴェルの「ソナチネ」を小林さんがいらっしゃるところをあえて主役がサックスというのも面白かったです。
 

そしてこの2曲は12月の可児さんでのライブのときでも(一部)演奏を聴いた曲でもあるのですが、お酒を飲みながら聴くのもいいですけど、スタジオAでまたじっくりと聴くのもまた違ったよさがありますね。
特にソナチネは前回「全曲通しで聴きたい」と思っていたので良かったです。

また、田村さんの大学院でのお友達でしょうか、小助川さんの作品の初演も。非常に美しい旋律なのですが、また同時に力強さも兼ね備えた曲ですね。自分の中では青春ドラマのクライマックスか、総集編のバックで流れているような曲だな~、なんてことも考えていました。
最初にプログラムを見たときにはひょっとして現代曲? とか思っていたりもしたので、聴きやすい曲でほっとしたりもしました(笑)。

最後はイベールさんの室内小協奏曲。サックスでの3大協奏曲の中の1曲でもあるようですが、これまた面白かったですね。サックスの陽気さと、温かさなどがうまく表現されていたと思います。

サックスとピアノという編成ですがそれ以上にいろいろな雰囲気の曲がプログラミングされており、どんどんと引き込まれていく感じでしたし、お二人が「しゃべちょこき」(笑)ということもあってか曲間(特に前半)には親しみやすいトーク、曲説明で楽しまさせていただきました。ただ終演後にちょっとお伺いしたところしゃべりすぎて時間が押してしまったということもあったようですけど(笑)。

また小林さんはデュオでの演奏にご自身のソロとず~っと演奏しっぱなしでした(田村さんの無伴奏曲というのもなかったですし)。
さらには単純な伴奏はほとんどなく、協奏曲のオケ部分だったり、ソナチネなんかは元々ピアノ曲ということもあって、ピアノもサックス同様に非常に見せ場もありましたし大変だったと思いますが、とても素敵な演奏会に仕上がっていましたよね。

お二人の今後の演奏活動も楽しみにしています。

また終演後には人気者のお二人だけあって、ご挨拶するお仲間さんがなかなか途絶えませんでしたね。正直、お二人で揃ったところをスマホで記念撮影、、、なんて思っていたのですが、そんな隙はなかったです(笑)。

(スタジオA 2000円)