前回からの続き・・・・・第12話


「会社側とのブックレンジ交渉へ」


社内でもめながらも決定したブックレンジを元に、会社側へ訪問。

当社のメンバーは、企業部長(やっと登場・・・呆れる!)、公開引受担当部長、公開引受担当者と小職の4名、対して会社側は社長、CFO、監査役2名の4名であった。


応接室に入ると、会社側は全員揃っており、ある種異様な雰囲気が漂っていた。

早速、当社の説明資料を配布し、説明が始まる。

説明が一通り終わるまで、会社側は終始無言であったが、さすがに社長は不満そうであった。


説明終了後、会社側は矢継ぎ早に質問攻めになった。その光景は、プレヒアリングが形式的なものという欠点をつくかのようだった。

類似会社、予想1株利益、直近のIPOの公募価格PERなど、穴がありそうな部分をついてくる。

当社は、何社もプライシングをしてきた公開引受担当部長が仕切ってくれて、最後は、「どうにかならないか!」の問いに「どうにもなりません!」とその担当部長は突っぱねてくれた!


今まで主幹事証券と会社側がIPOというプロジェクトに一体感を持ってやってきたのが、壊れそうな雰囲気でもあった。

小職にとって、ある意味主幹事先がここでよかったという実感にもなった。なぜなら、困難な案件を最初にやとけば、これからやる会社がある意味楽だからである。


面談から2時間後、当社の公開引受担当部長が一言

「これ以上話し合っても、時間が経過するだけなので、今回はこのブックレンジで行きましょう!」

と言い放ち、席をたとうとした。

先方は、空気が読める人ばかりの策士たちなので、言葉の真意を理解したみたく、これ以上、言ってもブックレンジはあがらないし、これ以上無理言うと、延期にもなるかもしれないと察知したのだろう!

渋々了解し、結果、ブックレンジが決定した。


企業へのワンポイントアドバイス

類似会社を提示すると、よく経営者は「当社は、他社とは違う」と言う経営者は多いが、冷静に考えた場合、証券市場には、水産業、鉄鋼、薬品、電気、サービスなど様々な会社が上場している。証券会社が類似会社を選定する場合は、業種や売上セグメント構成を分析するので、単に他社とは違うだけでは、類似会社は変わらない!自社の分析は大事なファクターである。


無事、レンジは決定したが見えない遺恨が残ったような気がした。

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前回からの続き・・・・・第11話


「ブックレンジ交渉経緯と経過」


会社は32社の機関投資家訪問を終え、いよいよブックレンジの交渉に入る。

機関投資家は概ね評価が高かったが、一部他社との差別化とか強みが見えないなどの回答があった。


百戦錬磨の公開引受担当部長は、「かなりもめるよ!」と一言つぶやいた。「なぜ?」と小職は尋ねると、「評価が良すぎるのが、株価交渉において問題になる。」と言い放った!また、「もう社長の頭は株券がに見えてるから、もめるよ!」とも言った。

小職はよく理解できなかったが、前回の目論見書記載株価の教訓があり、慎重に考えた!


公開引受担当部長からは、この案件も含めていろいろ教わった。いくつかご披露すると!

「主幹事を獲るとかというより、社長の愛人を知ること!」

社長のプライベートを知るぐらい懇意になれば、自然に主幹事は獲得できるという意味!

「上場が近くなればなるほど、社長はただの株券がお金に見えてくる!」

「やばい話ほど、迅速に対応すること!」

あげたら、キリがないほど、いろんなことを学んだ!


話に戻るとエクイティーマーケッツ部の集計が終わり、社内で関係者が集まり会議が始まった。

メンバーは小職が所属する証券会社の企業部長、公開引受部長、公開引受部担当者と小職、銀行系証券会社は、公開引受部長、副部長、担当者に、エクイティーマーケッツ部長、担当者で、総勢10名程度であった。


エクイティーマーケッツ部の資料が配布され、目を通すと、株価は低く抑えられていた!

これから、2社が合併することが決定しており、投資家に対してミスが許されないために、意図的に抑えられた感があった。また、銀行系の方は公開引受部の担当者しか訪問していないのも影響した。


どうみても機関投資家アンケートの平均回答より、下の株価が提示されていた。

小職は怒りを感じていた!当然、会議は白熱し、小職側は機関投資家のアンケートを受けている割には、評価が低いことを主張!銀行側は、海のものと山のものとわからないベンチャーに対し、投資家リスクが高すぎるとか、そもそも機関投資家は、このての時価総額は株式を購入してこないとか・・・矛盾が矛盾を呼ぶような発言ばかりで、拉致があかない。

ちなみに小職側は、記載株価を下限にどこまで上に引っ張れるかがポイントで、向こう側は、記載株価を中心に上下のレンジを主張。

機関投資家は、記載株価近辺が60%で、残り40%が記載株価より上で、一部記載株価の3倍を回答しているのもあった。


実際に交渉するのは小職側で、 向こう側は社内で抗弁言うだけ・・・小職はにとって、あり得ない出来事だった。


また、この会社の株は暴騰するという、株屋としての直感が小職に自身をもたらしてくれていた。

結局、下がったらどうすんだとか、水掛け論になり、ここでも公開引受担当部長が押し切ってくれて、最後は記載株価を下限にし、上限5万上に落ちついた。当然、投資家に対し説明できる範囲内であった。



このブックレンジで会社側に夕方交渉にいくことになった。

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前回からの続き・・・第10話


「プレヒアリング!」


無事上場承認が下りたのもつかの間で、すぐに機関投資家と呼ばれるファンドマネージャー向けに1on1で会社説明に入る。だいたい1日4社から5社で5日間から7日間行われる。


会社側は株価を上げようと必死に説明するが、基本的には過去述べたように、有価証券報告書記載株価から前後するぐらいにしか変動しない。


機関投資家は会社説明を受けた後、プレヒアリングシートに記入し、主幹事証券に提出する。

プレヒアリングシートには、一般的には、妥当ブックビルディングレンジ、妥当フェアバリュー、強み、弱みなどが書かれる。


証券会社では、プレヒアリングに同行するのは、企業部マンもしくは機関投資家担当部署の担当者と様々である。


プレヒアリングとは実に形式的要素が強い!

なぜなら、企業部マンは会社側が一生懸命アピールし、何とかブックレンジを良くしようとする。

機関投資家担当部署の担当者は、IPOもしくはPO先を連れてくることにより、ブローカーズポイントを取る。ブローカーズポイントとは、いわば機関投資家がつける証券会社の通信簿である。

エクイティーマーケッツ部は、収集したアンケートをもとに妥当ブックレンジを模索する。


プレヒアリングで20社から35社程度訪問するが、実際ベンチャー企業で需要してくる機関投資家は10%から20%程度である。


そもそも証券会社及び金融庁が作った公平性をうたった仕組みである。


また、機関投資家も様々で、目論見書の範囲内の説明にもかかわらず、証券会社同席を拒否し、会社側に範囲外のことまで、根掘り葉掘りヒアリングしてくるとこもあったやに、聞いている!


それでも会社側は一生懸命説明し、自社をアピールする。

次回は、プレヒアリングの結果をうけて、ブックレンジの交渉になる!



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前回からの続き・・・第9話


上場承認がおりるまで、何が起きるかわからない!それがIPOである。

そもそも上場審査といものは、おかしいと思い出したら、とことん審査官は追及してくる。小職もであるがゆえに、「聞かれたことは正直に答えるように!聞かれてないことは言う必要がない!」

と経営者にいい続けてきた!けっして、隠したりしているわけではなく、審査は、そういうもんだと思って欲しい!


さて、本題に戻ろう!

上場承認を前日に控え、小職は上場日のプレスリリースの確認や、目論見書の配布先確認やプレヒアリングの準備、投資家説明会の準備などをしていた。

夕方頃、大証から会社から「明日承認が下りる予定です!」という連絡が入り、主幹事にも入った!

正直、「ホッ!」とした!今ではあり得ないが、公開引受部の公開コンサルティング契約を締結して、わずか8ヶ月での承認であった。

ただ、小職は業務のほとんど時間を費やし、中身の濃い時間でもあった。


翌日、無事承認がおり、社内で理解ある人からねぎらいの言葉を頂いた!


今だから、裏話かいくつか申し上げると・・・・

ある当時の副部長は、アナリストとの電話のやりとりで、「あんなインチキ会社がOKで、どうしてこの会社はダメなんだ!」(当然インチキ呼ばわりされた会社が小職が担当)

またある上席者は同業を担当しており、自分の担当会社が本物で、小職が担当している会社は偽者と言った!

両名に対し、先輩及び上席者でも許せず、むなぐらをつかんで、きれたりした。

営業をしていて、担当会社を罵倒するのは、許せなかった・・・若かったかな(*゚ー゚*)


夜、社長の携帯に電話して「おめでとうございます!」と言ったら、返す言葉で「本当にありがとう!」と言われた!


IPOというプロジェクトを成功していく上で、証券会社と、企業、監査法人などとの信頼関係を構築することが不可欠である。


続く・・・こうご期待!

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太平洋に7101の島が浮かんでいるフィリピン!その島にアポ島というダイビングに最適な島がある。アクセスは日本から、マニラ→ドゥマゲッティーの国内線か、セブ→ドゥマゲッティーの船

という行きかたがある。ドゥマゲッティーからバンカーボートで30分行くとアポ島がる。

小生が初めてダイビングをした場所でもある。

日本から直行便が飛んでいないので、アクセスが不便なため日本人がほとんどいなく、仕事で疲れると、行きたくなる場所である。

興味ある人とは、下記にアクセスしてみてください!

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だいぶ いん うさのHP

http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Ocean/3177/