Kanadeの75Φが良さそうだと再認識しました | iPhone De Blog

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iPhone3GSからiPhoneユーザのLEONがiPhoneやAndroidなどを中心にしたデジタル系ガジェット、IT関連ネタ、趣味のコントラバスやチェロを中心としたクラシックネタ、2022年から始めた自家焙煎に関する話や日常の話まで幅広く書いてます。

自分が使っているエンドピンストッパーKanadeは基本100Φなのですが、75Φの物が付属しているバージョンがあります。

※2024/12/10追記

現在の製品としては外側のカバーを含めた仕上がり経が75Φですが、自分が買ったバージョンは外側が無いKanade本体50Φなので、Kanadeの実質経の差は半分です。以下の記述を75→50へ訂正しています。

 

どうやら大きい方がコントラバス、小さい方はチェロを想定していた様ですが、現在のバージョンは上記の様にチェロで使った時に斜めにエンドピンを立てて転倒し難くなるフレームが付属しています。

 

只、自分が手に入れたのは早い時期であった為、この様なフレームは付属しておらず、その為、チェロで使える様にフレームを自作していました。

 

 


ところが、作った時は大変だったのに、その後、何故使わなくなったのか理由は分かりませんが、恐らく楽器のセッティングが変わったか何かで比較して大きい方が気に入ったからだろうと思います。

最近、このお蔵入りしてた小径のKanadeをたまたま使ってみた所、A線の鳴りが良い為、広い練習室で行われたカルテットやホールで行われたオーケストラの練習の際に、この75Φと今まで使ってた100Φのエンドピンストッパー、チェロ、低遅延型Bluetoothのモニタシステムを持ち込んでテストしました。

 

 

未だ人が集まってない時間帯に低遅延Bluetoothで接続できるレコーダーとイヤフォンを使ってテスト


 

結果的に、A線は小径50Φの方が音に芯があって前へ出る(音が立つ)様で、今まで使っていた100Φの物は低音の広がりが大きい様でした。

これまでは低遅延Bluetoothで比較した事がなかったので気が付きませんでしたが、比較して聴くと、響くんだけど全般的に音のフォーカスがボヤケた感じで、これは最初に自宅で比較した時や練習室でのカルテットで感じた印象と同じで、ホールで聴くとA線のパワーが顕著に違ってました。

低い方は、これを製作した後、テールピースをワイヤーテールピースへ交換している為、楽器本体で広がりが出る様になった為、小径の物でも低音の広がりは充分な様で、寧ろ、響きがクリアになった気がします。

「現象には理由がある」と言うのは私の好きな福山ガリレオの言葉で、私の座右の銘ですので、理由を考えるに、やはりKanadeの体積の違いによる共振周波数の違いでしょう。

物には固有の共振周波数があり、Kanadeの場合は製造している粉体の種類等を変える事で、これを楽器の帯域に合わせているそうです。

一般的に大きな物程共振周波数は低くなる為(例えばお寺の鐘と仏壇のお鈴の音の違い)、それによって小径の方が高い帯域に共振点が設定されていると推測され、その為、チェロ用と言う事だったのでしょう。

楽器で鳴った高い音はエンドピンを通じて小径のKanadeで伝わり共振して再びエンドピンを通じて楽器に正帰還して響きを良くする一方、低い音はそのまま反射する為、響きの広がりは無いけど反応が良くなり音がクリアとなるのでしょう。

一方、100Φの方はコントラバスの帯域を想定している様ですから、当然、低い帯域で共振して戻す為、低い音に広がりがあるが、高い音は体積の大きさもあって、ややKanadeで吸収されて、反射する為、小径50Φと比べてややA線のパワーが落ちるのでしょう。

元々、Kanadeの素材はブレーキパッドに使われていて、ブレーキを掛けて擦れる時に音が出る「鳴き」が出ない様な素材で作られていますので高い音は吸収しやすい筈です。

これらは弦の種類によって、例えばラーセンの様に倍音の多い弦の場合はそもそもが響く弦の為、違いがいまいち分かり難かったのが、今のヤーガーのイボークは倍音よりも実音が多い為、以前ラーセンばかり張ってた頃よりも差が顕著になったのかもしれません。

 

その他、100Φの方が広がり感はあるので、その頃はそう言う音が好みだったのかもしれませんし、先の加工時のぶログでも、小さい方が音が丸くなると言う様に印象が逆なのも面白いですが、恐らくセッティングの差だろうと思われます。

何れにせよ、セッティングが変わると又変わる為、今のセッティングだと小径の方があっていると言う事なのでしょう。