溶岩プレートとヒートガンによるハイブリッド焙煎を行ってみました。 | iPhone De Blog

iPhone De Blog

2009年12月7日からスタート
iPhone3GSからiPhoneユーザのLEONがiPhoneやAndroidなどを中心にしたデジタル系ガジェット、IT関連ネタ、趣味のコントラバスやチェロを中心としたクラシックネタ、2022年から始めた自家焙煎に関する話や日常の話まで幅広く書いてます。

最近、溶岩プレートで焙煎していて感じるのが、飲んでる時の香りが弱いと言う点です。
 
一般的に焙煎時間が長いと香りが抜けやすいと言うのは知ってますが、溶岩プレートの遠赤外線で焙煎すると、低温でゆっくり焙煎するので時間も掛かります。
 
時間を掛けた分、エグ味等一切無い、円やかな風味になって良いのですが、生豆から焙煎を開始して仕上がるのに200gで40分程掛かってしまいます。
 
折角プレートが温まっている為、2回続けて合計400gくらい焙煎すると準備から片付けまでで2時間位は掛かるんですよね。
 
まあ、手網や手鍋の直火と違って、手で持って常時揺する必要も無く、プレートに乗せた状態が基本で、時折揺する程度なので疲れませんが、もう少し短時間に仕上がって、同時に香りが抜けにくくする方法が無いかと思ってました。
 
先日、何となくYou Tubeを見てて、ヒートガンを使って焙煎している動画を見ました。
世の中面白い事を考える方がいらっしゃいますが、いわゆるこれ「熱風焙煎方式」ですよね。
 
まあ、これは右手にボウルをクランプの様なもので挟んで揺すりながら、ヒートガンも持って、かなりの重労働の様ですが、思い付いたのが自分の溶岩プレートの焙煎にヒートガンを加えると時間が短くなるのでは?と言う事です。
 
ヒートガンは自分が20代頃にハードウエアのエンジニアをしていた時に配線処理で熱収縮チューブを縮めるのに使ったことがありますが、要するにドライアーの強力版。
 
さすがに熱収縮チューブを使う事はもうありませんが、あったら何かに使えるだろうし(ステッカー剥がしとか出来るそうですね)、昔と比べるとこの手の商品も安くなっているみたいなので手に入れてみました。
 
自分のイメージとしては、先ず生豆の初期加熱と仕上げで使うと言う方法です。
 
普段、溶岩プレートを単独で使う場合、溶岩プレートをある程度加熱して冷えた生豆を乗せた時に100℃まで上がるに10以上掛かりますが、焙煎の過程で時間が掛かっている部分です。
 
そこで、先ず、初期の加熱段階でヒートガンを使い豆の温度を早めに100℃まで上げて時間短縮をすると言う事で、これはヒートガンのLow(300℃まで)の弱風を使いましたが、数分で加温できました。
 
その後、溶岩プレートでの遠赤外線加熱で130℃くらいまでやや時間を掛けて内部まで加熱して水分を飛ばします。
 
ヒートガンの加熱を止めると温度が下がる様ですから、この間も適時ヒートガンを使いましたが、この水抜き段階の主な加熱は溶岩プレートです。
 

初期段階で使っている様子。

 

初期加熱で100℃を超えて溶岩プレートのみで加熱して、この様にある程度色が変わった段階で、再び、ヒートガンを使いながら加熱して行きます。

 

この段階からHIで設定温度を500℃にして加熱量を増やしてます。

 

 

豆の温度が150℃以上となってくるとハゼ音が聴こえてきます。

 

 

それから先は手網の為、仕上がり状態が確認出来ますので、適時、手網を揺すって、焙煎が進んで無い部分などに直接熱風を当てて行きますが、ある程度、場所を狙って加熱できるのも良いですね。

 

ヒートガンで一気に200℃近くまで加熱した後は溶岩プレートのみで数分間、仕上げの加熱を行います。

 
 
今回は、ヒートガンの風によってチャフが飛び散る事を考慮して屋外でやってみましたが、手網を閉じている限りそれ程飛び散る事は無く、上手く横から風を当てれば手網の中のチャフ飛ばしも出来る様なので、次回からは台所でやろうと思います。
 
 
あまりヒートガンを使い過ぎて加熱すると、時間は短縮出来ますが、折角の溶岩プレートの味わいが出ないかも?と思ったので少し遠慮気味に使いましたが、それでも焙煎から20分程度に短縮出来ました。
 
特に初期加熱で一気に豆の温度を100℃まで上げられるのは時間短縮に効果あります。
 
今回、ヒートガンはHIで500℃の設定で使ってますが、このヒートガンは600℃まで上げられて、恐らく、仕上げ段階でヒートガンの温度を上げてヒートガンを使う時間を長くすればもっと短縮出来るのだろうと思いますが、その辺りは今後の試行錯誤ですね。
 
焙煎直後のものを飲んでみましたが、豆を挽いた瞬間に立つ香りが普段以上に強かったと思います。
 
勿論、飲んでる時にも香りが強かったと思いますし、普段の円やかな口当たりに対してスッキリした風味を感じがしました(以上かみさん同意見)
 
気がついた点として、ドリップ時の蒸らしで、お湯を投入した直後に豆の中のガスでドリップの豆がドーム状になる山が普段よりも高かった気がします。
 
恐らく、焙煎時間が短くなった為、豆の中のガスが抜ける量が少なくなったのだと思います。
 
結局、香りって中のガス成分に含まれてますから、これが少ないと当然香りも少ないのですが、今後、溶岩プレートの遠赤外線加熱とヒートガンの熱風加熱を組み合わせる事で、一層、繊細な焙煎のコントロールが出来るのでは無いかと思います。