
夏休みで平日時間が取れた家人と出掛けて来た。
九州国立博物館で開かれている「クリーブランド美術館展」から北九州リバーウォーク内の北九州市立美術館の分館の「ボストン美術展(北斎)」をハシゴしたと言う事。
どちらも海外の美術館だけど日本画に関する収蔵品の展覧会だ。
クリーブランド美術館展は一般的に名の通った絵師は少ないが、着眼点が面白かったり、独自性の強い作品が並んでいて面白かった。
この九州国立博物館の展示は、いつもそうだが、大したこと無い作品やあまり名前を知られてない様な作品でも、楽しめる様に工夫してある気がする。
但し、残念な事も2点
ひとつは展示されている絵の横に、絵師の生没年などの記載が無かった点。
いつの時代に活躍したのかと言うのは非常に重要な情報だ。
もう一つは音声ガイドに関してだが、、最近、音声ガイドを使う人が増えたのだろうが、有名人が解説をやってると言うのが流行りで、こちらは「中村吉右衛門」の名前があった。
僕はまだあまり音声ガイドが一般的では無い頃から「借りる派」だったので誰が喋ってると言うのはあまり興味が無く借りたが、驚くことに中村吉右衛門が全作品の解説をしている訳では無く、区切り区切りの部分のみ。
こりゃ詐欺だろう。
午前中行った九州国立博物館を11時半くらいには出て、そのまま北九州まで移動する予定だったが、少し時間が早く、天気も悪くなかったのもあり、北九州を通り過ぎて下関まで走り、唐戸市場のカモンワーフまで移動した。
家人は少し小さなサイズで漬け丼
さすがに、唐戸市場にあるカモンワーフなので、魚も新鮮で刺し身も分厚く脂がしっかり乗っている。
北九州市立美術館の本館は郊外の小高い丘の上にあるが、分館は街の中にあり、リバーウォークと言う複合施設の中に入っている。
さすがに1フロアの面積は沢山取れない様なので上下のフロアに別れている。
展示の内容は北斎だから当然文句なしの作品ばかりで、こちらの音声ガイドは同じ歌舞伎の「市川猿之助」だった。
どうせ、こっちも触りだけだろう。と思ったら、こっちは全編1人で解説をしていたので、これは中々お得感があった。
ただ、こちらも気になったのは2点。
街中にあるのだが、建物が別れていて、高いフロアに駐車場がある建物と美術館がある建物は繋がっている場所が決まっている様で、エレベーターを使う場所によっては直接行ける階へ止まるエレベーターと、一度1階まで降りて、もう一度上がらないといけないエレベーターがある。
僕の様な知らない人間だと、結局、9階へ車を停めて、一番下まで降りて、再び美術館がある建物の4階まで上ると言う、駐車場から美術館へ行くのに非常に苦労して行かないといけない。
その辺は知らない人間には非常に不親切な建物となっていて、あれじゃ遠方から来た人の中には僕の様に「二度と来るか!」と思ってしまうだろう。
もうひとつは展示に今ひとつ工夫が無い感じがした事。
確かに北斎だから、作品並べるだけで充分魅せられるのだが、「版画が出来るまで」などと言う何処かで見たような展示方法だったり、絵師と作品の繋がりに関する部分や絵師としての北斎の魅力に対する解説も希薄な感じがして残念だった。
恐らく、これはボストン美術展と言うところでボストン美術館の収蔵品を並べているところが問題なのかもしれない。
そう言う意味で、数年前の福岡市博物館で開催された「大北斎展」に劣るところも多かった。
これは「大北斎展」の話
http://ameblo.jp/iphone-fan/entry-10896466892.html