但し、同じ出品者で同じ品物なのに値段が高い方があって少々不安だったが、
届いたオブリガートを開けてみると確かに5度調弦仕様となっていた。
恐らく、昨今の為替事情等を含めた仕入れた時期の差だったのかもしれないが、とにかくラッキー。


実はこの弦が届く前に「なんちゃって5度調弦」をやってみた。
普通に調弦されているEADGのEをCへ下げAをGへ下げる。DはそのままでGをAへ上げると5度調弦となる。
これだと下2本はユルユルだし、上はテンションが高いのでバランスは良くないがポジションの幅とかを掴むのには良い。
青山さんも先にお試しをしてみる方が良いと書いてあったが、僕は既に専用弦をオーダーした後にやってみたので、少し気が早かった?
まあ、普段チェロを弾いてる為、大きい!とは思うけど、弾けない事は無いと言う感触はあって少し安心した。
コントラバスで通常の1234を取ると1-2間はチェロのExtentionよりは狭いが、それ以外はかなり広げないといけない。
その場合、形はかなりチェロのExtentionに近い形になる。
つまり、1(人差し指)が真っ直ぐ伸びるフォームで他の指も広げる形だ。
チェロでもExtentionの広げ方が上手くない人が居るが、これが上手くないとチェロを弾いててもコントラバスで1234は使えないかもしれない。
ある意味、コントラバスで1234が使えればチェロは益々楽になるだろう。
いわゆる大リーグボール養成ギブス(古い!)の様なもの(笑)
ちなみに、青山さんは弦長106cmまでのコントラバスなら5度調弦でチェロと同じ1234のフィンガリングで弾けると書かれていたが、僕の楽器は104cmなので小ぶりで十分範囲内と言うのも試みた根拠の一つ。
弦に話を戻すが、5度調弦専用の弦と言う事で、一番太い(低い)C線の太さがどのくらいか気になっていたが、張ってあったオーケストラ調弦のDominantのE線と並べてみても太さは全く同じかそれより細いくらいだった。左がDominant
この5度用のC線が細いのか、DominantのE線が太いのか分からないが、オブリガートは元々ナイロン弦仕様なのに、このC線のみスティール弦となっていた。
Dominantは全ての弦がナイロン弦なので、やはりDominantが太すぎと言う事だろう。
先ず、初日は全部張り替えてバランスを見てみたが、オブリガート単品としての音色も嫌いでは無い。
実はコントラバスのオブリガートは初めて張ったが、何度か他の人が張ってるのを弾いてて柔らかい弦というのは知っていた。
ちなみにチェロのオブリガートは最初に買った弦でもある。
音色は好きだったが、C線にパワーがもう少し欲しかったのとチェロの弦としては比較的太い弦だったので現在は他のセットに変えている。
ナイロン弦はコントラバスでもエバピラッツイなどを使ったことがあり、昔、一度ガット弦のオイドクサも使ったことがあるので多少太いのは分かっていたが、Dominantを張った時に全ての弦のあまりの太さに悶絶したのは言うまでもなく、Dominantはそのくらい太かった(笑)
五度調弦仕様のオブリガートはDominantより全て弦が細いか同じくらいで、特に低い方のG線や高い方のA線は細く仕上げてあり押さえやすいしD線もDominantと比較するとかなり細くて柔らかい。
音色もナイロンでクラシックに最適で、弦のバランスも悪くない。
実際張ってみると一番下のC線が「ズーン」と言う感じで鳴ってくれるのは何とも嬉しい。
今までE線をDへ下げて弾いたことはあったが、正直テンションがユルユルになるので弓の反応が悪くなるが、このC線はそれなりの反応を示す。
A線はさすがにソロ弦の様な音色でパンパンした音だが、そもそもナイロン弦なので金属的な響きは少ない。
青山さんのサイトではオブリガート以外にも5度調弦の弦が紹介してあって、トマスティックのスピロコアにも専用の弦があるらしい。
これは5度調弦のジャズベース奏者のレッド・ミッチェルと言う人のオーダーで出来た弦なのでレッド・ミッチェルの名前が付いた弦となっている。