百聞は一見にしかずで、チェロのペグがこうなる物だ

本来、4本のペグのうちのC線に相当するペグをこれに替える。人によってはG線も替えてる様だ。
コントラバスの場合はペグボックスの位置も高い上、ペグの方向も横では無く後ろなのでこんなものは必要無く、チェロだけだろう。
これを使うと何が良いかと言えば、楽器を構えた時にこのペグが頭や首に当たらないので、楽器を弾く姿勢が良くなり、肩こりなども無くなると言うところ。
普通に構えると、余程楽器を寝かせてネックを後ろの方へ持って行かないとこのペグが首やら頭に当たる
まあ、子どもの頃から弾いてる様なプロなら、そう言う筋肉が鍛えられているのか分からないが、歳とって始めたレイトスターターには大きな問題。
もう一つのメリットはオケの中で弾いてる時に音程を聴きたい時に、ペグBOXへ耳を当てやすくて、耳を当てれば良く聴こえるって事。
ペグへ当てる方法もあるんだけど、ペグと言うのは、ただでさへ飛び出しているのでそこへ耳や頭を当てた時に、下手するとゴツンと当たってペグが緩んで調弦が下がる危険性がある。
キーペグなら、ペグBOXの方へ直接耳を当てやすいので、そう言う危険性も少なく、低い音のロングトーンなどでセクションの音程が「?」と言う場合などに瞬時に確認しやすい。
楽器屋さんの話では日本人でこれを付けてる人はまだ少ないらしく、確かに、この辺りのアマチュアチェロ弾きで付けてる人間は見たこと無いし、プロオケのメンバーでも1人くらい?
僕も、そのプロオケでコンチェルトを弾いた海外のソリストが付けてるのを見て、「おー!」と思って楽器屋さんへ頼んで取り寄せて貰った。
ちなみに、このキーペグは以前紹介した「弦楽器工房 まつもと」さんに装着して貰ったけど、これを付けるには、材料と工賃が必要で、工賃は楽器のペグBOXに合わせて切って削るって作業と場合によってはペグ穴のサイズが合わない場合は穴加工が必要なので、細かい金額は地元の楽器屋さんへ問い合わせだね。
このペグを調弦する場合は、こう言う車のキーみたいな物を挿して回す訳で、それが故に「キーペグ」ね

欠点としては、ペグを無くすと調弦が出来ない(キーのみ売ってるけど)ので、元のペグは必ず取っておくことと、本番中にもしガーッと下がると調弦が出来ない(ま、あまり無いと思うけど)ってところかな。