iPhoneやiPadは単独で利用している限りは快適なのに、さあ、PCと繋げようとすると、「iTunesとの同期」と言う問題が出て来て、あーこれは僕の嫌いなAppleの製品だったんだと言う事を思い出してしまう。
そもそもがMac(パソコン)から音楽データを持ち出すiPodを出発点とし、それに電話機能が付いたと言う発展をしている為、最初から、Mac(パソコン)の「iTunes」と同期をする。と言う紐付けがしっかりなされていて、それは、最終的に音楽コンテンツやアプリケーションコンテンツの市場を一気に手中にしようと言うApple(ジョブズ)の戦略でもあったのだ。
つまり、幾らiPhoneやiPadに(様々な方法で)沢山のアプリや音楽が入っていても、パソコンのまっさらなiTunesと同期を取ると、そのiPhoneやiPadもまっさらにされてしまうということだ。
言うところの「同期」の基準が、iPhoneやiPad側では無く、iTunes(パソコン=Mac)にあるのだ。
この点に関しては幾らiPhone5やiPadが新しくなったとしても変わらない。
一方、Androidの場合は、独立した機器(OS)として存在している為、「同期」と言う考えも無く、これが、iPhone(iPad)とAndroidの大きな違いと言っても良いかもしれない。
何故、こんな事を書いているかというと、先日、iPad向けのアプリを開発すると言う話があって、そのテストアプリを作ってiPadで動作確認してみようとした際に、非常に困ったからだ。
僕のiPadは基本的に家人= 家族の共有なので、自宅のPCで同期している。
又、アプリも子ども達が無料のアプリを家人のアカウントでダウンロードしているので、僕が使っているiPhoneとは内容も異なる。
僕の職場の開発用PCと僕のiPhone4Sとは同期しているので、アプリを作って動作確認の為、iTunesを通じてインストールというのもの特に問題ないが、iPadの場合は開発用のPCと同期を取らなければそれは出来ない。
何もせずに同期を取ろうとすると、この様に、「消去して同期」なんて恐ろしい内容のボタンと、まっさらな状態になると言う恐ろしいメッセージが事も無げに表示される。
そして、バックアップをしようとすると、馬鹿みたいに時間が掛かる。
あれこれググってみると、アプリの中でTwitter関連で沢山キャッシュを作る物があってそういうのが入ってると遅くなるだの書いてあり、それを調べてそのアプリを削除すると良いなど書いてある。
「同期」を強要するなら、そんなキャッシュを全部保存するのかどうか、事前にこれだけ掛かるけど良い?とかあれれこれiTunesで管理させんかい。
僕のiPadは16Gで、実際に使っている容量は合計で4.2Gくらいだが、それでも数時間掛けて半分くらいしかバックアップが進まないってのはどんな転送プログラムや?と思ってしまうし、どれだけ進んでどれだけ残っているのか?はプログレスバー以外表示も全くされない不親切設計。
長いこと待ってもある点から全く進まないので、中止してみるとiTunesはフリーズしてしまい、タスクマネージャーから落とさないといけない。
しかし、このバックアップをやらなければ絶対に先に進めない上、僕の使ってないアプリもあるので、幾らキャッシュを沢山作るアプリがあっても勝手に削除できない為、何とかバックアップをしたが、おまけに、このバックアップ先というのはiTunesでは設定できないと言うお粗末な設計だ。
例えば、Windows7の場合であれば、このバックアップ先はC:\Users\ユーザアカウント\AppData\Roaming\Apple Computer\MobileSync\Backupなんて場所に存在する。
Cドライブと言うのは大抵パーテーション訳してある場合、システム領域なのでそれほど沢山取ってないPCが多い。
僕のPCでもCドライブはSSDと言って、シリコンディスクにして起動を速くしている関係上、それ程容量は無い。
これ以外の場所にしたい場合は、シンボリックリンクと言う、「この場所は実際はここね。」と言うコマンド(mklink)を、コマンドプロンプトで使って他の場所へ作ったバックアップ先を示すなんて裏ワザをやらなければいけない。
僕も、そうして沢山空きがあるEドライブへ実際のバックアップ先を作っているのだが、とにかく、このiTunesへ接続すると言うのは普段使って同期しているiPhoneでも下手なことをされやしないかとドキドキする。
実は、iPadも結局、バックアップをして、その後同期を行ったのだが、ファイルエクスプローラーで見る限り、バックアップ先にはバックアップデータがあるのに、iTunesからはバックアップデータが分からないらしく、まっさらな状態にされた後、どうすることもできなくなった。
ちなみに、今回の場合の様に1台のパソコンでiPhoneとiPadを別々に管理したい場合と言う時にも裏ワザが必要なのだ。
これも、バックアップ先の設定と同様に、最初からアプリの中で用意しておけと言いたいが、アプリを起動させる時にshiftキーを押しながら起動させると、この様にライブラリを選択する画面が表示される様になっているらしい。
そして、新しいライブラリを作りたい場合は、「ライブラリを作成」で新しいiPad用のライブラリを作り、作った後に切り替えたい場合は、同様に起動させて「ライブラリを選択」をクリックして、ファイルを開くメニューから、ライブラリ「iTunes Library.itl」ファイルを指定すると言う事らしい。
これだけiPhone、iPadと宣伝しているので、一人で両方とか、家族が複数持っていると言うところは多い筈で、只、家にはパソコンは1台だけと言う事は多いはずだ。
一人で複数台の場合はともかく、複数人が持っているなら、それぞれ別々に管理したいと言う要求も多いと思うが、こんなのは結構なマニアじゃないと無理だろう。
結果的に、まっさらな状態となったiPadを復元できたのは、iCludでのバックアップがあったからだ。
しかし、この場合も当然だが、一度、本体内で、全消去をしないと復元できない。
普通なら、「元の状態に戻す」など、復元の操作の流れで全消去と行くべきなのに、先に全消去があって、その後復元と言う順番になっているのでユーザは不安になる。
実際、「一般」の中の「リセット」に「全てのコンテンツと設定を消去」と言う項目があって、そこから行なう様になっている。
再度、確認のメッセージが表示されて消去されるが、この後、一番最初にiPadを起動した状態まで戻り(言語や国の選択云々から始まる)、Wi-Fiの設定やiCludの設定があって、初めてiCludからの復元が出てくる。
この間、生きた心地がしないが、どんだけ不親切やねん。と思ってしまう。
ちなみに、このiCludから復元をする場合はWi-Fiからで無いと復元が出来ないのと、アプリは全て再ダウンロードと再インストールとなるので、相当な時間が掛かるのは間違いない。
結局、これをやって、iTunesへ接続してバックアップを行い、又、まっさらにされて、再び、iCludから復元を行い、iTunesの復元の流れでバックアップを行い、その後、同期をすると、やっとライブラリとiPadが同じ状態となった。
取り敢えず、同期が取れたので、AppleのDeveloperCenterでiPadのUDIDを登録して、テストで入れてみたのは、先日作った「NODBrowser」
ソースコードも全く編集せずに、そのまま入れてみたが、全く問題ない。
iPhone用と画面が違うが、これは「NHKオンデマンド」側で表示するページを変えている様だ。
やはり、iPadの方が画面が大きくて見やすい。
ホント、こいつら単独で使うのなら言うこと無いんだけだなぁ。。