小松左京さんが亡くなった | iPhone De Blog

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日本SF界のけんいん車、ブルドーザーと言われた小松左京さんが亡くなった。

小学校高学年から星新一へハマリ、その後、中学生となって仲間とハマったのが日本SF作家クラブのメンバーの作品だ。

当時は、休み時間に自分の読んだ本を自慢して披露するのが楽しみで、仲間とは、授業の一環でやっていたクラブ活動で文芸部へ参加して、怪しげなショートショートなんかも書いていたので「オタク」と言っても良かったろう(笑)

早熟な友人は筒井康隆さんが好きだった様だが、若干、下品な作風に中学生の僕は馴染めず、昔から好きだった「8マン」などの原案を書いていた若干ハードボイルドな平井和正さんが好きだった。
※平井さんは現在はSF作家クラブを脱退している様だ。

ちなみに、その最も仲の良かった早熟な友人から「関西フォーク」の世界へ引っ張られて、「高田渡」「加川良」と言った音楽に触れて、中学生癖に反戦フォークなど歌い、その後フォークギター、エレキベースと繋がり、最終的には現在のコントラバスへと行く事になる。

話を小松さんへ戻すが、小松さんはどちらかと言えば星さんと筒井さんの中間の様な作品の印象だが、筒井さん程ハチャメチャでは無いが、面白い作品があると思えば、「復活の日」などの博学をバックボーンにしたシリアスな物も描けると言う感じで、非常に多彩な人だった印象だ。

小松さんといえば、何と言っても「日本沈没」だろう。

あれで一躍ベストセラー作家の仲間入りをしたのでは無いだろうか。

しかし、僕はこの手の長編よりも、鮮やかな切り口で描いた短編の方が好きで「戦争はなかった」などは、このタイトルの短編集の1編だが、相当な名作だと思っている。

筒井さんはこの「日本沈没」に対して、星さんの案で小松さんの許可を得て「日本以外全部沈没」と言う作品を発表して、こちらも読んだが、当時のSF作家クラブはこんなお遊び的な要素が強く、時々読むエピソードで楽しませてもらった。

まあ、今考えると洒落た大人の遊びと言う世界だろう。

最近はとんと小説など読まなくなったが、当時のこういうお遊び的な要素も含んだ作家達の作品の面白さがあまりにも強烈で、誰の作品を読んでもイマイチと言う感じなのだ。

まあ、そう言う大人の世界の憧れもあって、彼らの交友関係での、ちょっとしたエピソードの話が見えないと詰まらないので、その他、豊田有恒、横田順彌など、当時のSF作家クラブの作品は大学生くらいまでは良く読んでいた。

そう意味で、小松さんは僕にとっても馴染みのある作家の一人だった。

ご冥福をお祈りします。