米国務省のメア日本部長(前沖縄総領事)が昨年12月3日、沖縄留学を予定している大学生を対象に米国務省内で行った講演で侮蔑的な発言を繰り返していたことが明らかになった。
講義は米首都ワシントンのアメリカン大の学生ら14人に対し、彼らが東京と沖縄へ約2週間の研修旅行に出発する直前、大学側の要請で行われた様だ。
発言録を作成した学生たちは「メア氏は間違いなくこのように言った」と証言しており、『米政府の地位ある人物の偏見に満ちた言葉にとても驚いた』『人種差別的発言と感じた』などと話している。
僕はこの「ケビン・メア米国務省日本部長」と言う人物を知らなかったが、米軍普天間飛行場の移設問題など日米交渉に実務者として深く関与、移設先を同県名護市の辺野古崎地区とした現行案決着を米側で強く主張してきた人物の様だ。
未だに「占領者」意識を丸出しにした差別発言だとして、当の沖縄県民も怒っているようだ。
これが中東やヨーロッパなら暴動ものだろう。いや、同じ駐留米軍がいる韓国でも同様では無いだろうか。
少なくとも第二次大戦前の日本であれば、すぐにでも大問題になっただろう。
つくづく日本人は戦争に負けて、アメリカへ飼いならされ大人しい国民になったものだ。
恐らく、世界で最も大人しい国民なのでは無いだろうか。
為替の世界で「リスク回避」と言う事で円が買われる筈だ。
僕は為替の事を少し勉強して、何故こんなに景気が悪い日本の通貨が「リスク回避」で買われるのか分からなかったが、政治がどうなろうと、何があっても暴動なんか起こらないと世界の人間が考えているからで、情けない話だったのだ。
話を戻すが、聴講した複数の学生が作成したメモによれば、メア氏は「日本人が言う『合意』とは、ゆすりを意味する。沖縄の人々はごまかしと(日本政府に対する)ゆすりの名人だ」などと発言したり「沖縄県民は怠惰であり、他県以上にゴーヤーを栽培できない」などと「オフレコ」と言う事を良い事に言いたい放題な発言をしていた様だ。
確かに沖縄ののんびりした県民性「なんくるないさ」的な点は同じ九州の人間としても理解は出来るが、それは「怠惰」と言う事では無いし、それが理由で、他県以上にゴーヤーの栽培が出来ない。なんて事がある筈がなかろう。
まあ、怒る以前に、アメリカ政府高官の本音が聞けて良かったとも言える。
彼がアメリカ政府高官であり、特に日本担当と言う事を考えると、彼個人の意見というよりも、アメリカ政府の日本に対する見解と考えても良いだろう。
幸いなことに、これに驚いた学生達の方が余程まともで、アメリカ人全体の考えでは無いのだろうと言うのが救われる。
仮にゴーヤーの話が質の悪いジョークだったとしても、彼はこれ以外にも
『(普天間は)もともと田畑のなかにあったが、今は市街地のなかにある。なぜなら、沖縄県人が米国施設の周辺の都市化と人口増加を許したからだ』と言い、民有地を取り上げた責任は棚上げして『基地の周りに住むほうが悪い』や
また、普天間基地が「世界一危険」だといわれている点についても
『私は、特別に危険だと思わない。福岡空港や大阪の伊丹空港は同じように危険だ』等
と言っているが、民間の空港と武器を積んで危険な飛行を行い、騒音もお構いなしの軍事基地とを同じ様に見ているところが呆れる。
確かに、我が県の福岡空港は街の真ん中にあって非常に便利だが、お前のところの基地と一緒にするな。と言いたい。
しかし、これ以上に呆れるのが、日本政府(枝野幸男官房長官)の対応で『一つひとつの発言について確認する必要はない』として、米側に照会しないと言う事だ。
言われっぱなしなのに、この為体は、政府も「日本はアメリカの植民地だ」と言う事を認めている様なものだ。
昨日書いたブログで『国交省の大臣まで何やら献金で辞職』と書いたが、そう言えば前原氏は外務省だった(修正済)
最近、誰が大臣になっても全く気にしなくなったのもあるが、僕は、日本の外務省と言うのは基本的にアメリカの御機嫌伺いをする部署と言う印象が強く、然程重要性を感じてなかったのが悪かった。
と思っていると、こんなニュースが入って来て「あ、やっぱりね」と思ってしまった。
ネットから探してきたが、以下でケビン・メア米国務省日本部長の発言の要旨を紹介しておきたい。
とにかく、この程度の認識しか無い男が「米国務省日本部長(前駐沖縄総領事)」と言う重要ポストに居て、いわゆるアメリカ政府の中では日本通だろう。(まあその為に講義を頼まれた訳で)と言う事は、アメリカ政府の日本に対する認識もこの程度と言って良いだろう。
○ 沖縄の、矛盾を抱えている基地(普天間)はもともと田畑のなかにあったが、今は市街地のなかにある。なぜなら、沖縄県人が米国施設の周辺の都市化と人口増加を許したからだ。
○ 民主党政権は沖縄を理解していない。日本政府は沖縄と連絡をとる“パイプ”を持っていない。私が沖縄の人々と接触するよう提案したとき、民主党幹部は「はい、はい、どうぞ!」と言った。自民党は沖縄と連絡を取り、今の民主党政権よりも沖縄の人々の関心を理解していた。
○ 2009年の総選挙は民主党に権力をもたらした。鳩山(由紀夫前首相)は左翼の政治家だった。民主党と鳩山(の存在)にもかかわらず、日米は5月の2プラス2共同発表をこなしてきた。
○ 米国は沖縄における米軍兵力を削減するために8000人の海兵隊をグアムに移す。東京(日本政府)は、沖縄県知事に対して、こう言う必要がある。「もし金がほしいなら、署名しろ(移転計画に賛成しろ)」と。
○ 日本の文化は“和”の文化だ。それは合意に基づいている。日本人が“合意”と言っているのは、“ゆすり”を意味する。そして、この合意の文化は“ゆすり”の手段だ。
○ 合意を求めるふりをして、人々は可能な限り、より多くの金を得ようとする。沖縄の人々は“ごまかし”と、東京の“ゆすり”の名人だ。
○ 沖縄には農業があるが、主要産業は観光だ。沖縄ではゴーヤーが栽培されているが、他県では沖縄以上にゴーヤーを栽培している。沖縄県民はあまりにも怠惰でありゴーヤーを栽培できないのだ。
○ 沖縄は離婚率と出生率(とくに非嫡出子)、および沖縄の、アルコール度の高い飲酒文化により、飲酒運転の割合がもっとも高い。
○ 日本にいる間、あなたたちは“建前と本音”に注意深くなければならない。建前と本音は“言葉と実際の意思は異なるという発想”だ。沖縄にいる間、私は米海兵隊普天間基地について“特別に危険ではない”と言った。私の発言により、沖縄の人々は私のオフィスの前で抗議した。沖縄県民は普天間基地が世界一危険だと主張しているが、彼らは、それは真実ではないと分かっている。福岡空港や大阪の伊丹空港は同じように危険だ。
○ 日本の政治家はいつも建前と本音を使う。沖縄の政治家は東京では交渉に合意するが、沖縄に戻ると、そんなことはなかったと主張する。米国大使が真実を述べると、いつも批判にさらされる。なぜなら、日本の文化は建前と本音に、あまりに焦点をあてすぎているからだ。
○ 私は日本の憲法9条を変えるべきだとは思わない。もし日本国憲法が変えられたら、米国の国益を促進するために日本の土地を使えなくなる。現在、日本政府が支払っているホストネーション・サポート(思いやり予算)は有益だ。
いや~中々面白い!!
オフレコの記録なので証拠は無いのが残念だが、良くこれだけ、誤った認識を含めて、言いたい放題に言えた物だと思う反面、「日本の政治家はいつも建前と本音を使う」と言う点はまさにその通りだし「和の文化」に関してもある意味当たっている部分があり、伊達に日本通では無いと感じさせる。
「9条を変えるべきでは無い」と言う考えが、「そんなもの変えられて軍隊でも置かれた日には、米軍駐留の名目が立たずに、思いやり予算を減らされて、米軍はおまんまの食い上げになるので、そのままにしておいて欲しい」と言う事もアメリカ政府の本音だろう。
まあ、鳩山は左翼の政治家でも無ければ、ゴーヤーに関して言えば、僕達が子どもの頃に、「アメリカ人は皆カウボーイハットをかぶって腰に拳銃を指している」と思ってたのと差がないので、単なる認識不足と言っても良いが、そう考えると、このメア氏は、何故自分の発言が日本で問題となるのか分からないかもしれない。
重ねて言うが、アメリカの日本に対する認識はこんな程度だ。
少なくともこの程度の認識の国が、「駐留米軍を日本を守るために置いている。」と夢のような事を思っている日本人がまだいるのだろうか?
しかし、やはり一番の問題は、こんな程度の認識しか無い国の軍隊を自国へ山ほど駐留させた上「有益だ」と喜ばれる「思いやり予算」を出してご機嫌を伺っている日本政府だろう。
あ~暴動でも起こればいっぺんに円高も解消するんだが。。無いだろうな。。