新しい道につながってから、この道は浮世とテレコでございます。
と言われた。(逆のこと。)
それは苦によってのみ、御霊が磨かれるのであるから、
御霊の喜ぶことは素晴らしいことなのである。
道の場では、ねりあい、といって自分をさらすことが輪になって
行われる。
さらすとは自分にとって、恥ずかしいこと、みじめなこと、
要するにはじをさらすのである。
それによってまっさらな、さらしの布のようにきれいな心の
奥になって、
磨かれるのだそうである。
ある日、私はさらした。
自分の息子(二男)が暴走族に入ってしまいました。
と言えば、
即座におめでとうございます。
と返ってくる。
さらに、よかったですねえ。
日本一の親孝行息子の誕生です。
とまでいう。
警察に捕まりました。と言えば
ますます素晴らしい、と来る。
こういうことは、もはや悪いことだからやめよう。
とか、言っていたのでは解決しないのである。
テレコがふに落ちた瞬間であった。
それからはつらいことが数多くあったが、
全て道でさらすことによって、悠々としのいでくることができた。
数多くの道友の皆さんはすべて私の人生の師であった。
勿論、おやかたさまにも直接お言葉を頂戴して
仕込んでいただいた。
残念ながら、おやかたさまは平成10年に98歳で
お亡くなりになった。
私は現在は道を休眠しているが、一生涯、御恩に
報いねばならぬという思いは持ち続けたいと思っている。