僕の散歩道では3カ所でわんちゃんに吠えられる。
獰猛そうなわんちゃんの家は避けるようにしている。
白くてスピッツのようなかわいい犬のいる家の前は通るのである。
最初は余りに家の中から吠えるのでそうっと気づかれないように歩いて居た。
しかし最近は吠えてもらいたくて通るようになった。
もう1年以上吠えられているから覚えてくれたと思うが、相変わらず一生懸命になって吠えまくるのである。
そこで僕は白いハンカチを出して振ることにした。
するとますます吠えるのである。
西側の窓の下を通る時にはカーテンを開けて吠えまくる。
さらに進むとサンルームに移動して吠えまくる。
やがて僕が角を曲がると曲がった方が見える窓に移動して吠えまくるのである。
僕は最後に思い切りハンカチを振った。
すると一層激しく吠えるのである。
いつまでもかまっていたいが僕も行かなければならない。
僕の姿が消えるとぴたっと吠え方は終了するのである。
他の家のわんちゃんは姿が見えなくなっても吠えるので少し寂しい。
さらに進むと前方から柴犬を連れたご婦人が来る。
僕はわんちゃんの顔を見ながらこんにちわと言うとご婦人は答えてくれるが、わんちゃんは自分のことかとしっぽを振りながら僕に近づいてくる。
ご婦人は慌ててわんちゃんを引っ張るのである。
この地方は圧倒的に柴犬は多い。
柴犬の顔は皆同じようで見分けが付かないがなぜかみんな顔見知りのような気がしてくる。
わんちゃんは僕は子供の頃から大好きだった。
おばあちゃんの家に行った時には大喜びのわんちゃんが迎えてくれていつも楽しみだった。
わんちゃん好きは僕の人相に現れているらしく散歩するわんちゃんは皆寄ってくるのである。
僕もニコニコしながら愛想を振りまく。
今日も僕はわんちゃんとの出会いを楽しみに歩いて居る。