青春時代とわが師 3 | 吹けば飛ぶよな家具屋のおやじ

吹けば飛ぶよな家具屋のおやじ

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20歳から21歳くらいの時、僕はこちんこちんの

人間だったらしい。


値引きを要求するお客さんは昔は家具屋につきもので

あったが、その対応では

できないものはできませんで威張ってしまったこともある。


お客さんもあきれて、おふくろのところへ相談に行ったものだ。


ある日、なぜかてんてこ舞いの忙しさがあった。


夜になって、おふくろと弟が僕を責めた。

昼間僕が対応したお客がかんかんになって怒っていたというのだ。


それは僕が接客していたお客さんを貧乏人だからと

他の大臣そうなお客さんに乗り換えてしまったというものだ。


まだ未熟な僕は二人三人のお客さんを同時接客はできず、

ひと組接客中すっぽかしてしまったらしい。

もちろん呼ばれたからであるが、

ひがんだお客さんがおふくろに文句を言ったらしい。

貧乏人だからえり好みされた。と


勿論、そんなつもりはないが

対応が悪かったことは事実。


で、おふくろと弟が日ごろ兄貴は冷たいところがある。

などと責めるのであった。


食事中であった。

いつまでも責めるので

僕はテーブルをひっくり返した。


食事中の料理は散乱して異常事態。


僕はそのまま家を飛び出して車に乗った。

もう家出だ。


そのまま、タンゴの悲しい曲をかけて東京方面に17号を飛ばしていった。

涙をぼろぼろ流しながら運転して東京近くまで行ったものだ。


心に余裕のない青春時代。

もっとずぼらで、いい加減な人間になる必要が

あったのだが、

完璧主義の僕は完璧の一角が崩れると

このようになってしまうこともあった。


それから20年くらいして、完璧主義はいかんと

ずぼらないい加減な修行の道に旅立つ時まで

時間を要したのであった。