癒しの風景 274 | モグ爺こと、くどうあんのなぁ~んてね?!  ぶろぐ(*^_^*)

モグ爺こと、くどうあんのなぁ~んてね?!  ぶろぐ(*^_^*)

長年ソウルナビゲーションと鑑定をさせて頂いております、くどうあんの
自分勝手なぶろぐです。 ツイ忘れてしまっていた気付きと、ホッとできる
話題。 そして、超~頑ななモグ爺の私思の一考を、あくまで自己満足の為に書かせて頂きます。  なぁ~んてね!?

 第 20 章

  新たな挑戦 16

 

「もし、由梨ちゃんが自己解決出来ない時はどうなるんですか!?」 

 晶子は、不安を口にしていた。

「その時は、いつもどこかへ出掛けるから…! この家やマンションの部屋から離れるから…!?」

 

「家や部屋から離れるって…!?」 

「属に言う、今ある環境を変えるって言うか、変えたいってことなんじゃ無いのかな!?

 

 今目の前にある環境を変えないと、問題との向き合い方が見付けられないってことなんじゃ無いのかな!?

 

 同じ環境じゃ、視点を変えられないってことなんじゃ無いのかな!? 家や部屋から離れないと言うことは、他力本願で問題を解決するんじゃなくて…、未だ自分で解決できる範囲だと感じてるんだと思う!?

 

 今、由梨は今その辺を自問自答しているところじゃ無いのかな…!? 由梨が家を一旦出る時は、どこかで他力本願じゃないと解決できない問題を抱えた時なんだと思ってるんだ!?

 

 環境を変えて…、会う人を変えて…、誰かに相談することで…、自分の視点を再確認しないと…、解決できないってな…!?

 

 そんな時は、誰かにヒントを得ないと…、問題と向き合えないと考えている時なんじゃ無いのかな!?

 

 俺はそう思ってるから、何も言わないでおいてたんだが…、それが正解なのか…、不正解なのかは…、今だに判らないけど…、未だ、事件や事故には繋がってないから、多分正解なのかも知れないと思ってる。 

 

 由梨は、俺の知らない間に驚くほど強い娘になってたんだよ! ここに来て、晶ちゃん達と暮らすようになってからかな、いつの間にか強い娘になってたんだ! それもこれも、晶ちゃん達のお陰様だと思って感謝してるんだ! 本当にありがとう!」

 

 突然深々と頭を下げる和田に、晶子は照れるように微笑みながら、

「そんなことありませんよ! 私らのお陰でなくて、由梨ちゃんが自信が持っていた本来の強さなんだと思います。 

 

 私らは何もしてませんから…! 唯、少しヤンチャな妹が可愛くて仕方が無かったことは事実ですけど…! ふ、ふ、ふ!

 

 私らが、ヤンチャだった過去から学ぶヒントをいつも貰ってましたから…!? 由梨ちゃんの言動から、私らがその当時に何を考えていたのか…、目の当たりにする場面が多かったことも事実ですし…!」

 

「あぁ、なるほど! そんな風に考えて晶ちゃん達が由梨と接していてくれたから、必要以上に由梨が反発することも少なかったのかも知れないな!? 改めてありがとう! この通り感謝してます。」

 

 再び静かに頭を下げる和田の姿に、晶子は改めて和田の大きさを実感すると同時に、和田との出遭いに感謝していた。

 

「和田さんって…、哲学者なんですか!? 何もかもお見通しなんですね!?  由梨ちゃんの事だけじゃ無くて、何もかも和田さん流に分析できているんですね!? 由梨ちゃんって、しあわせですね!?」

 

「まぁ、本人がどう思っているかは知らないが…、取り敢えず由梨の笑顔を見る限り、自己満足出来ている俺が居るってことは、事実かも知れないな!?」

 そう言って、満足そうに微笑む和田に、

 

「それが凄いことなんじゃ無いんですか!? 普通の人には、それが出ないから悩んだ侭立ち止まってしまうんですよ!?

 

 自己満足出来る答えが見付からないから迷ってしまうんですよ!? 改めてですけど…、私…、そんな和田さんとの出遭いには、本当に感謝です。 出遭って頂けて、本当にしあせです。」

 

 深々と頭を下げる晶子に

「おいおい! お正月からどうした!? 何も出ないぞ! こちらこそ、多才な晶ちゃんと出遭えて、本当にしあわせだよ!

 

 毎日、愉しませて頂いているよ! ありがとう! 本年も、こんな偏屈者を宜しくお願いしますよ!」

 

 和田は、そう言いながら如何にも嬉しそうに微笑んでいた。

「こちらこそ、精一杯尽力しますので何卒宜しくお願いします。 じゃぁ、私も部屋で待つことにします。」

 

「あぁ、そうしてくれた方が由梨も安心するだろうから…!? 今年も、俺同様我が侭なヤンチャ娘を宜しくお願いしますよ!」

 

 静かに頭を下げる和田に、晶子は言葉に表せない親しみを感じていた。 それは正に、義家族としての絆を感じていたからなのかも知れない。

 

「はい。 こちらこそ我が侭を言うと思いますけど、宜しくお願いします。 そう言えば、こんな時にお願いするのもなんなんですけど…、以前お話ししていたお店(しののめ)のバイトの娘に、明日にも会って頂けますか? 

 

 勿論、お時間が許せばの話ですけど…!? 年末に、早めに返事が欲しいってポケベルにメッセージが入っていたので…! 和田さんにご無理のない範囲で、お時間を割いて頂ければ幸いなんですけど…!」

 

「あぁ、そうだったな! でも、なぜそんなに急いでいるんだ!? 何か事情があるのか!? まだ、何も決まってもいないのに…!?」

 和田は、驚いたように晶子に言った。

 

「いいえ、別に…、そんなに急いでいる訳じゃ無くて…、唯安心したいんだと思います!? 自分が次に進める一歩を確認したいだけなんだと思います。 昔から、そう言う娘ですから…!?」

 

「あぁ、なるほど…!? そんなに燃える娘さんなら大丈夫だとは思うが…、一応明日の夕方なら時間が取れると思うから、お店(しののめ)の準備がはじまる前にでも会おうか!? 唯、莉絵さんが何か言って来たら、事情も変わる可能性はあるけどな!?」

 

「はい。 ありがとうございます。 あぁそうですね!? 莉絵って、いつも変なところで何かを起こす娘なんですよね!? タイミングの悪い時がある娘なんですよね!?

 

 莉絵が何か言って来た時はまた考えます。 じゃぁ、取り敢えず、これからメッセージを送っておきます。」

 

「あぁ、それで良いと思うよ!? それより、晶ちゃんも少しでも寝ておかないと持たなくなるぞ!? 今日からまた、戦争がはじまるんだから…!?」

 和田は、莉絵より頑張り屋の晶子の健康が心配であった。

 

「もう、眠気も吹っ飛んでしまいました。 これから、片付けをはじめます。 和田さんの方こそ、当てにならない莉絵の電話を待ってないで、少し休まれた方が良いんじゃないんですか!?」

 

「あぁ、そうは思ってるんだが…、なかなか眠れなくてなぁ~! まぁ、自分で蒔いた種だから仕方が無いのかも知れないが…、そろそろ疲れてきたことは確かなんだ!? そうだな!? じぁ~、諦めて俺も少し寝るか!? ありがとう晶ちゃん!」

 

 和田はそう言うと、電話の子機を持って素直に自分の部屋に入って行ったが、 和田の力ない足取りに、晶子は得も言われぬ不安を抱いていた。

 

 晶子が和室の片付けをはじめると、暫くして由梨が戻ってきた。