ついこの前まで森友,加計,財務省文書改竄,セクハラ問題・・・等々で揉めていた国会審議もあれよあれよと言う間にIR法案,参議院定数問題が与党の思惑通りに通ってしまった.現在の議院内閣制の元,このようにならざるを得ないことは百も承知であるが,全てが数の論理で押し切られてしまうという事は本当に国民にとって幸せなことなのだろうかと疑問に思う事がしばしばである.勿論中には野党の反対のための反対も見え隠れし,憤りを感じることもままあるが,現内閣の言行不一致にはそれ以上に怖さを感じる.どこかからか国民の目に見えない大きな力が働いているような気がしてならない.
おりしも今読んでいる「反三国志」の一文が気に止まったからかもしれない.
三国時代に生きた人物であの諸葛孔明以上の人物とされる管寧がその時世に憤って海に身を投げ生涯を終えてしまう前に書かれた一篇の詩である.
うるわしい人間のまことが,かげりを生じて久しくなった
世を挙げて功利に走りおもむくばかりである
私は良い時代に生まれることができず
たまたまこのような末世に生まれあわせてしまった
広々と水豊かなる東海を眺め
一体誰とともに私の心を語ろう
以下 略
(周 大荒著 反三国志より抜粋)