ラフプレイの背景 | 直さんの独り言

直さんの独り言

50歳代前半に早期退職をし,ど素人が始めた「珈琲かぶとむし」も閉店し、今は新しいライフスタイルを模索中です。

アメリカンフットボールのあのラフプレイは全くルールを知らない自分でも絶対に許されないプレイであることは判断が付く.選手がそれを自覚していなかったとは到底考えられない.それでもあの様な行動に出たのは一体何故なのか.我々には想像もつかない事情があったに違いない.被害者は勿論,加害者の心にも相当に深い傷が残ったことだろう.

イチロー選手が小学生時代に書いた作文が一時話題になったことがある.小さい頃から夢を持ち続け,それを実現していったことに驚きと非凡さを覚えたものである.それから様々な選手が書いた作文が紹介される度に何となく小さい頃の憧れで,実現可能性は別としてメジャーリーグ,プロサッカー,マスターズ等々で活躍する自分を描いただけなのかと思った時期もある.

しかし,彼らを取り巻く環境,特に家族の期待度の高さ,練習時間の多さを見聞きする時に,これは中途半端ではないことが解った.今朝も新体操の16歳の練習量の多さに耳を疑った.本人曰く,これだけやらないと他の人から追い抜かれてしまう・・・だから.

果たしてそれらの環境が本人にとって本当に幸せな事なのだろうかと他人事ながら心配してしまう.スポーツ以外でも楽器の演奏家等は一日に数時間練習するという話を聞いたこともある.たまたまだったのか,練習している時間が楽しいと言う言葉を聞いたときはほっとしたものである.

 

スポーツ選手を取り巻く様々な環境が本人を苦しめ,人の道から外れた行動に走るようなことだけにはならないで欲しい.そうならないように出来るのは周りで見守る家族,そして競技団体の指導者だけである.全ての競技には勝負が付きものである.だからと言って,勝てば何をやってもいいということではないはず.過ぎたるはなお,及ばざるが如し.良く噛み締めてみなければいけない言葉である.

 

冒頭のアメリカンフットボールの選手には被害者及び加害者の身体的,精神的傷が一日も早く癒えてくれることを祈りたい.