「おーい,みんな来たよ,来たよ」
「どうしたの?ムク夫君,何が来たの?」
「あ,ひよみちゃん.ほらほら,いつもこの辺を散歩している夫婦だよ」
「あぁ,いつも重いカメラをぶら下げて私達を撮りたくて通って来る人達のこと?」
「そうそう,僕たちがいつも隠れているもんだから何も撮れずにがっかりして帰る姿を見るのが面白いんだ」
「そうね,ムク夫君はあの人達がカメラを担いでくるといつも隠れているものね」
「よく言われたんだ親たちに・・・余り写真を撮らせると影が薄くなるよって・・・」
「あれ?今日はカメラを持っていないみたいだよ」
「そうか・・・雨が降っているからだね,きっと」
「それじゃ,たまに姿を見せてやろうか・・・きっと悔しがるよね(笑)」
「あら,ムク夫君,意地悪ね(笑)」
こんな話をしていたのかどうか定かではないが,小雨模様でカメラを持たずに川沿いを散歩した.まるでカメラを持っていないことをあざ笑うように沢山の鳥さん達が出迎えてくれた・・・重いカメラを持ってリベンジだと張り切っていくとまた居ないんだろうな・・・.
今日庭先で見つけた自然のアート.まるで亡き母が微笑んでいるようだった.