ギリシャの再選挙
ユーロ圏からの支援と(その条件である)財政緊縮策を支持する旧与党の新民主主義党が勝利宣言を出しました。
緊縮に反対しながら、ユーロ圏に留まることを主張する急進左派が敗北宣言です。
つまり、ギリシャ国民は 「緊縮はいやだけど、支援はちょうだい!」 は、無理でしょうと、
そしてユーロからの 「離脱にNO」と 判断したということになります。
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半年間 ブログをお休みしていた直前に、いぬわたりは、日本の選挙について少し書きましたが、
そこに書いたことが、 約一ヶ月前の5月と今回のギリシャ総選挙で起きたと思っています。
つまり、経済(など)が停滞した局面での選挙を左右するのは、 「変化への期待」 と 「感情」
ギリシャでも、財政が崩壊寸前で、ユーロ連合からの財政削減=緊縮策 が余儀なくされる。。。
これを受けての公務員の削減、失業率の増加で閉塞感が高まり
国民の間では イライラ「感情」 と 「変化への期待」 が高まっていた。
この国民感情をを受けて躍進したのが、ラジカルな緊縮策反対の 急進左派各党でした。
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しかし、連立による組閣の失敗により再選挙が決まり、 約一ヶ月半の間に、
「緊縮策の拒絶」 = 「通貨ユーロからの離脱」
という強い国際世論で、現状よりもさらに悪くなるという
「最悪シナリオ」 が 見えてきました。
ちょうどこれが、「感情」 から頭を冷やす時間となり、
また、5月の同じ日に当選したフランスの新大統領 オランド氏の経済成長路線が、
ユーロ圏全体での緊縮一辺倒から、成長・失業対策へ転換する期待感をもたらしたこともあり、
今回のギリシャの選挙結果につながったものと思われます。
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おそらく日本のメディアは、前回総選挙後の組閣失敗があるので、今回のギリシャでの組閣にも
暗い(玉虫色?)メッセージを流すのではないかと思いますが、戌渡の観測は少し違います。
今回の敗北を受けて、緊縮反対の各党も国民の支持がラディカルな方向にはないことを
理解したはず。
もし彼らが理性的ならば、躍進をもたらした緊縮反対の野党を貫くことでは、
政党の基盤を確立するためにはならないことを理解したはず。
思いがけず組閣がスムーズに進む可能性があるのではないかと見ています。
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もし仮に、「変化への期待」 と 「感情」 で選挙が動いた後はどうなっていたのか?
それは、日本の民主党政権で起きたことと同じです。
急に人気が出る政党は、「夢」 と語ります。
「夢」 は 「単純」 な方が説得力があります。
現実を無視した 「単純」 な 「夢」 の方が、有権者を酔わせます。
しかし、その 「単純」 な 「夢」 を実現しようとすると、現実というハードルがあり、
実際には実現不可能であったことを国民はすばやく学習し、夢から覚めます。
この結果、躍進の影には、ほとんど常にゆり戻しが起きる理由がここにあります。
(日本で言えば)衆院選で大躍進した政党は、(次の)参院選で大敗北します。
。。。過去10年以上日本で繰返されてきた、不毛の政治力学の原因です。)
ある意味ギリシャはラッキーだったのではないでしょうか?
仮に急進左派が政権を取っていたらどのような混乱になっていたでしょうか。
実際には、5月初の総選挙で国民の 「感情」 が政局を動かして、国民も、政治家も 「夢(悪夢)」 を再認識する。
その結果、世界中のメディアが注目し、いろいろな分析が国民の目に触れ、約1ヶ月の間、考える時間が与えられ、「夢」 から徐々に覚めることになった。
そして、やり直し総選挙の実施により、 「感情」 と 「変化」 とさらには 「リスク」 を理解したうえで、投票する機会となり、
その結果として、現実的な選択肢が選ばれた。。。ということでしょう。
もし、日本で今、衆議院選挙が行われたら、国民の 「変化の期待」 と 「感情」 はどの様に動くでしょうか。 そしてその結果がもたらす 「リスク」 は、鳩山や菅と比べてどの様なものになるでしょうか。
日本でも選挙を2回行う制度にすれば、もしかするともっと良い選択が行われ、政治家達ももっと良く考えるようになるのかも知れません。