連日の円高!


昨夜は一時83円台まで円高が進みました。


株式市場も、円高でじりじりと下げる展開。


「なぜ、為替介入しないのか!!」 という、嘆きやら、怒りの声(?) が、

あちこちから聞こえてきます。



ついでに、あれ?あれ? 「日銀はどうしたんだ!白川総裁は何をしている!!」

なんて声も聞こえてきます。


新聞の書き方もおかしいですね。


「政府・日銀の円高対策」  と書くと、まるで日銀が責任を負っているように見えます。




戌渡が言いたいこと分かりますか?


昔から、いまだに消えない間違った理解があります。


それは



「為替介入を決めるのは、日銀ではないのです。」



もしかして、びっくりした人いますか?



そうなのです。

為替介入を決めるのは、政府 (=今なら民主党というか) 財務大臣や首相です。


政府が財務省に指示を出して、

財務省が具体的にどの様な方法で為替介入をするかを決めて、

日銀が実際に取引をするのです


日銀もよくある批判に、困っているのでしょうか。

HPにはこんな風に具体的に書いてあります。


以下、日銀のHPから。

http://www.boj.or.jp/type/exp/seisaku/expkainyu.htm

「2.為替介入とは何か
(介入の定義・法的位置付け)
為替介入とは、一般に、通貨当局が外国為替市場において、外国為替相場に影響を与えることを目的に外国為替の売買を行なうことを言います。わが国では、財務大臣が円相場の安定を実現するために用いる手段として位置付けられており、為替介入は財務大臣の権限において実施されます1。日本銀行は、その際に財務大臣の代理人として、財務大臣の指示に基づいて為替介入の実務を遂行しています2。したがって、新聞・ニュース等でしばしば使われる「日銀介入」という言葉は、やや誤解を招きやすい表現であるといえます。(なお、財務省では、介入の実施状況について、財務省ホームページで公表しています。。。」

HPの日付を見ると、2000年から このようにはっきりと書いてあるようですが、

新聞や、テレビでは10年経っても 相変わらず「日銀の介入」と報道するのは。。。。


やはりメディアの記者さんたちは自分で調べたり、勉強してないのかなー。。。

昨日、


原油価格の最近の推移が、

70年代のオイルショックとよく似ていると

書きました。


そうなんですよ。


過去のインフレ率を考慮すると、


最近の7-8年間の原油価格の動きは、


70年代のオイルショック前後の動きによく似ている。。。

というか、価格の水準まで似ているのです。


つまり。。。  下のグラフの赤い線 を見て下さい。


70年代も、2000年以降も、どちらも


原油価格が急上昇するまでの期間は、

1バレル20ドル前後で落ち着いて推移していましたが。。。



6-7年の間に、急騰して、約100ドルまで上昇。



その後、下落しています。


注1 グラフは、年間の平均価格なので、

実際には、一時的には、もっと高い価格まで上昇しました。


注2 赤い線は、インフレ率を考慮して、当時の価格が、

現在のいくらに相当するかを換算しています。



戌渡根児の経済 ワンワン ポイント



そして、なんと言っても疑問は、


これからどうなるか、


です。




70年代のオイルショックの後、


80年をピークに  原油価格が低迷して、

世界中がオイルショックのことなど

すっかりと忘れてしまいました。


(これは実は、裏に壮大な陰謀があるのです!  その話はまたいずれ。。)



それでは、今後の10年20年は、

オイルショック後の80年代と同じように

原油価格の下落が続くのでしょうか?



当時と今との比較してみましょう。


検証すべきポイントがいくつもあるのですが。。。



戌渡の導き出した答えは、 「原油価格は下がらない」 なのですが、


皆さんも一緒に考えてみてください。




今日は、原油の発見(確認埋蔵量) に注目してみましょう。


下のグラフは、1930年代から現在まで

世界で毎年どれだけの原油が発見されたか、と

世界でどれだけ原油が消費されたかを

示しています。


よーく、このグラフを見てください。

濃い色の方が、発見量です。


薄い色と、その頭を結んだ黒い折れ線グラフの方が

消費量です。


戌渡根児の経済 ワンワン ポイント

グラフで一目瞭然なのは、


1980年ぐらいまでは(=30年も前です)  毎年の消費量よりも、


「毎年の発見量のほうが多かった!!」


しかし、その後は


「発見量は 消費量より少ない!!」


しかも


世界の原油発見


「1960年代がピーク!!!」


すでに40年以上もの期間、


どんどん技術が進歩して、


人工地震を起こしたり、

衛星写真からいろいろな情報を取り出して

最先端のコンピューターを駆使して

必死で探しているのに、


。。。最新技術を導入しても、 毎年の石油の発見は、


はるか40年も昔に


ピークは終わっているのです。



80年代は、技術革新で、もっと発見できるのではないかと

希望がありました。


そして新たに原油の産出を始めた国(イギリスやメキシコなど)が

アラブに対抗して、積極的に原油を輸出しました。


しかし、


例えば、1950年代には世界最大の原油輸出国であった

アメリカは、1970年に産出のピークを迎えており、

その後の多数の発見を含めても、ピークの数分の一の産出量しかありません。


80年代に発見されたイギリスの北海油田も、

ピークを10年ほど前に迎えており、急速に産出量を減らしています。


つまり、原油価格が下落した80年代は

新規の発見量も多く、また生産量も増加していました。


しかし、今回は、だいぶ違いそうです。

発見量のピークは40年前。

そして、「発見量」を消費量が追い抜いて、

すでに30年が経過しています。


そしてハバート曲線によると、

「生産量のピーク」 の到来と、


そして生産量が  「消費量」  に追いつかれるのは、時間の問題です。


すでに、その時期が来ているのかもしれません。


そうなると、


原油価格が下落することは

果たして可能なのでしょいうか?


現実的に起きることを期待しても良いのでしょうか?




原油価格高騰は一段落していますが、原油の消費量と、発見量を考えると、

今後の中長期の期間で、さらに価格が下がるのは、

難しいと戌渡は考えています。

デフレに苦しむ日本経済。



昨日はデフレ状況を確認する
「情報ソース その1」 のお話をしました。。。

http://ameblo.jp/inuwatari/entry-10626592308.html



今日はその2をご紹介します。


その2はストレートに

GDPデフレーター」 を公表しているHPです。


「デフレーター」 というぐらいですから、 もろに デフレの指標 といってもいいと思います。



ページの名は 「今週の指標」


http://www5.cao.go.jp/keizai3/shihyo/2010/0531/957.html

発表元は、内閣府


どことなくほのぼのとした名前ですね。

小学校時代に 「今週の当番」 とか 「今週のやくそく」

なんてのがあったなー、 と思い出しました。(笑)


内容は毎週いろいろな統計などを取り上げ、日本及び世界の経済の

現状を分かりやすく(専門的過ぎずに)解説しています。

そして、各省庁が発表している内容を、データの分析で、

淡々と批判しているように見えるところもあるような、ないような。



(戌渡的にはそれが好きです(笑)  。。。が、


      「それならもっと政策提言を!」


             とも 言いたくなります。)



。。。脱線しました (・・。)ゞ



この 「今週の指標」 の 目次 を見ると 


デフレーターの分析は、GDPの発表にあわせて
3ヶ月に一回発表されています。


最近の発表は5月31日。


ということは  次回は8月終わりか9月初め。  

そろそろ次回が発表されそうですね。



5月31日の内容を見てみましょう。

http://www5.cao.go.jp/keizai3/shihyo/2010/0531/957.html


(ちょっと面倒かもしれないですが、PCでアクセスされている方は

こちらを参照しながらブログをお読みいただけるとさいわいです。)



見ると、見出しがまず、


「GDPデフレーターは4四半期連続で下落し


              過去最大のマイナスに」




つまり、デフレは、過去最悪!


ということです。



詳しく見てみると。。。


図1の GDPデフレーター (前期比の方ではなく 前年同期比)

まずこれを見てみましょう。


一番右側=最近の状況は、 GDPデフレーターの急落 です!!


    景気とデフレの急速な悪化状況 を表しています。


2001年から2004年までは

マイナスながら、マイナス幅が徐々に水面(ゼロ近辺)に浮上して

2007年には(元気よく?!)プラスになりました。


これは、この時期の(輸出中心の)景気回復を反映しています。

そして、2006-7年には「ミニバブル」とも言われた時期もありました。



2008年のリーマンショック後、景気の急落に伴って、

デフレーターも急落。

今年の1-3月期には 前年比-3%と 史上最悪!!!


の水準に落ち込んだのです。




そして図2では寄与度 つまり、GDPデフレーターの動きの要因が分かります。

輸入・輸出の要因は、為替や原油価格の影響が大きいですので、とりあえず無視すると、


消費デフレーターがずっとマイナス要因であることが分かります。


この数字からは、景気が悪いので、生活防衛に必死な庶民 


 それに適応して生き残りに必死の企業の姿が浮かんできます。



つまり雇用が不安定な国民が支出を抑えるので、

    企業は価格引き下げの努力をする

        それが、継続的にデフレの要因になっている


。。。ということです。



そしてもう一つは、公需(公共需要)デフレーターも、ほぼ一貫してマイナスです。

つまり公共工事などの、公的な需要が ずっと削減されてきたことも

デフレの大きな要因です。



菅総理大臣は、昨年の副総理時代から、デフレからの脱却を力強く繰り叫んでいますが、

実質的に何もやっていない、

というよりは、デフレを加速させる方向に政府は動いています。



公共需要の動向が、一貫してデフレ要因として


        日本経済に暗い影を落としていることがわかります。






そして、この資料の中で、もう一つ注目していただきたいデータは、

図6のGDPギャップです。


これは、非常に簡単に言えば、

デフレから脱却するためには、


需要がどれだけ不足  

          しているかを示すデータです。



1995年からのグラフがありますが、

ギャップがプラスになったのは、1997年の一時期と、

海外のバブルのおかげで輸出(=外需)が絶好調だった

2006年から2008年にかけてだけです。



それ以外は、ずーっとデフレになる需要不足状態が続いていた

ことを示しています。


そして最近のデータを見ると、

現在の日本経済は、約6-7%程度のGDPを増やす努力をすれば、

デフレから抜け出すことができることが分かります。



現状のGDPは約500兆円ですから、

6%として 30兆円の増加 が必要なわけです。


これを公共需要で実現するには、経済効果の乗数 があるので、

12-13兆円の実質的な公的な需要が追加されればデフレからの脱却が可能です。



菅総理は、昨年秋(副総理時代に) 国会で乗数効果について


質問されて、役人に助けてもらいながらも、 乗数効果を説明できず、


経済オンチを露呈しました。


そろそろ、景気と乗数効果を考えた、 正しいデフレ対策を

実行に移して欲しいものです。

昨日のブログで、

もし石油価格がさらに高騰したら。。。


という試算をしてみました。
(少し?かなり?いい加減ですが (笑) )


http://ameblo.jp/inuwatari/entry-10625156843.html


そして、少し気になったので、

当時の原油価格を、


インフレの影響を考慮   して

現在の原油価格と比較してみたらどうなるかを試算してみました。


そうしたら、驚きの結果が!




そうなんです。

当時の1970年前後の原油価格は 3ドル強 は

  (すいません。昨日のデータ違ってました)


これを当時と現在の物価指数を考慮して、現在の価格に換算すると 


約20ドル。 


つまり、原油高騰前の 2002-3年ごろの価格とほぼ同じなんです。


これにまず 「びっくり!」


そしてオイルショック後の1980年当時の原油価格(年間平均値)は 37ドル

これを、現在の価格に換算すると 99ドル


「なんと!!」


2008年年間平均価格 92ドルとほぼ同じ水準。


しかも、1980年のピークから一段落した1982年の

原油価格は 32ドル これは換算後 72ドル

そして、現在の原油価格は約70ドル前後を推移しています。


注 換算は当時から現在までのインフレ率の推移を、一年ごとに考慮しています。


つまり、原油の現在の価格は、70年代のオイルショック後と

ほとんど同じようなレベルの原油価格の急騰が、すでにあったことになります。



以下、データを探して各年の平均値をグラフにしてみました。




戌渡根児の経済 ワンワン ポイント



それでは、原油価格の今後の動きは当時と同じようになる?

今後のヒントを、このグラフから読み取れるでしょうか?


   → 原油価格はグラフの青線でも分かるとおり、

     1980年をピークに約半額に価格が下落して

     10年以上20ドル以下の水準で推移します。

     (現在の価格に換算すると30ドル前後で推移しました。)



グラフだけを見ると、原油価格はこれから下落するのではないか? と

希望的な観測をしたくなります。


戌渡は、それは難しいのではないかと思います。



データを探したり、グラフを作ったりして、少し疲れたので(笑)、その理由はまた明日。




日本経済はデフレで苦しんでいます。



デフレとは何か?皆さんも良くご存知ですね。

インフレ率が、物価上昇率がマイナスの状況です。


そのデフレ(物価)の状況を確認するには。。。。

戌渡は2つの情報ソースを使います。

(今日はその1つめについて)



消費者物価 (=CPI =コンシューマー・プライス・インデックス)は

このサイトに詳細があります。


http://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/kubu.pdf

http://www.stat.go.jp/data/cpi/1.htm


総務庁の統計局の消費者物価のHPですが、

毎月最終金曜日に (たしか朝8:30だったかなー。。) このHPで公表されます。



来週の金曜日27日には、次の発表がありますよ。

データは主に2種類あって、


   A 全国の前月(来週は7月分)の消費者物価         と、

   B 東京都の当月(来週は8月分)の消費者物価の速報値  です。


経済を見ている我々が注目するのは、 B の東京都の当月の速報値。

それは。。。東京都の速報と、1ヵ月後に公表される全国の数値は

非常によく似た数字になるから。


とりあえず、今すぐに見れる7月の東京の速報値を見てみましょう。

http://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/kubu.pdf


GDP統計は数字ばかりでとっつき難かったかもしれませんが、

こちらは、グラフや値上がり値下がりが目立つ具体的な品目などがあるので、

もう少し 親しみが持てるかもしれません。


1ページ目のグラフを見ると、


「なるほど厳しい!」 という状況が


平成19年(2007年)はほぼ横ばい、平成20年(2008年)は

ようやくデフレ脱出できていたものが、

2008年9月のリーマンショックで、どんどん下落して

2009年春を境にデフレに再突入するのがグラフから分かります。


それに拍車をかけるように民主党政権は、

財政赤字削減に血道を上げて、

麻生さんのせっかくの補正予算を全てストップ。

独自の補正予算すらほとんどなしにしています。



そして、 表1 から数字を拾ってみましょう。

総合指数の前年同月比を見ると、

2009年7月は前年比でマイナス1.7%とひどい落ち込みですが、

2010年7月はさらに 前年比でマイナス1.2%


つまり2年間では 合計3%近くも物価が下落したことを示しています。


企業の収益が圧迫されて、我々の雇用環境が厳しいことがよくわかります。



そういったことが、この統計から見えてきます。


明日は、もう一つの方をご紹介する予定です。