ハイパーインフレが起こるには、
「大阪と名古屋が独立内戦状態」
になる必要がある。。。
などと脱線しました。(笑)
ハイパーインフレはある日突然始まるわけはありません。
その前にインフレがあります。
そして、インフレになるには、
生産能力を越える需要がなくてはいけないのですが、
(ただし、スタグフレーション状態を除く)
しかし、個別の商品は、一部の産業で物が不足することは想像できても、
経済全体で不足するとはどういう状態なのか
デフレが10年以上続いた日本で生活していると、
なかなかピンとこないと思います。
中国やインドにいると
ヒシヒシと感じるはずなのですが。
その話しは別の機会に譲るとして、
経済全体の需給のバランスが
全体としての物やサービスの価格=物価に
影響すると言うのは、直感的にもわかりやすいと思います。
そして、それを示す指標:
GDPギャップ
について考えてみましょう。
GDPギャップとは
GDPギャップ = 実際のGDP - 潜在GDP
です。
つまり、現在の(実際の)GDPが、
インフレが起こらない程度にちょうど良く
生産能力(=設備や労働力)が活用されている状態のGDP
(=潜在GDP)と比べてどうなのか
を示すのが、GDPギャップと言うわけです。
これがマイナスだと、デフレになりやすくて
こればプラスだとインフレになりやすいのです。
そこで、日本の現状を見てみましょう。
2011年2月21日(今日)発表したての
「今週の指標」からのコピーです。
1995年からほとんどずーっとマイナスが続いています。
この15年間景気の低迷が続いた背景がよくわかります。
ちょっとだけプラスに顔を出したのが、
1997年と2006-2007年
1997年は、バブル崩壊から抜け出して、景気の回復が始まったと
みんな大喜びしたのですが、
それまで、財政支出を増やして、一生懸命に景気の下支えをしてきたのを。。。
財政赤字を減らそうと、当時の橋本内閣が急に緊縮財政に舵を切りました。
97年以降急速に落ち込むのが分かります。
99年前後はITバブルなどと言われていたのに。。。
するとGDPギャップのプラスは一瞬で消えて、
インフレ率も改めて低下し、99年から本格的なデフレ状況に入りました。
つまり、橋本内閣の 財政再建=財政赤字の削減策が
「失われた7年」を 「失われた20年」 に延長してしまったのです。
蛇足ですが、日銀による90年代前半バブル期の金利引き締め継続の失敗は、
日銀自身の研究発表により、世界中の中央銀行で教訓として生かされています。
2008年のリーマンショック後に各国がゼロ金利政策をとり、
ここまでの立ち直りが早かったのは、これが重要な要因です。
過去の失敗にもかかわらず戌渡が日銀を信頼しているのは
これが大きな理由の一つです。
しかし、景気低迷が続く中での財政再建=財政支出の削減による、
景気悪化と財政赤字の長期化、スパイラルについては、
いまだに財務省も、財務省出身者(藤井氏、与謝野氏など)も反省していません。
中央省庁というものは、財務省のような広範な影響力を持つ役所ですら、
自らの狭い領域のみでしか考えられない人間を育ててしまうのでしょうか。
さらに、2006年後半には、日本企業もデフレの影響から抜け出せる体力をつけ、
GDPギャップも水面から上昇して。。。
「さあ、これから」 と言うときに
2007年からのサブプライム問題、
そして、2008年のリーマンショックが起こり
改めて金融危機、デフレ、不況に陥りました。
経済政策は混乱し、メディアが伝えるニュースも後ろ向きのものばかり。
それでも、現在の2011年初めの日本経済は
極度に混迷する政治と、悪いニュースばかりの中でも、
じりじりと這い上がりつつあります。
これは、日本企業が、厳しい経済環境、ひどすぎる政治環境の中でも
体力をつけ、デフレ経済化でも生き延びられる能力を身につけたことを意味します。
だいぶ話が大回りしました。。。
GDPギャップがプラスになると、
デフレが終わり、小幅のインフレが始まる
前提条件が整うのです。
現在はまだマイナスですが、経済の活動状況からすると、
今年は小幅のプラスに転ずる可能性もあると思います。
インフレ、ハイパーインフレの話 続く。