インキュベーションマザー 北條夏旭 『Mother's Note-マザーズノート-』 -40ページ目

第20回  「アビックス 熊崎社長」

 最近の日本の就業人口は、約6500万人、個人事業主含めて代表者は約650万人。
ということは、10人に一人が代表取締役並びに事業の代表となります。そうは言っても上場している企業は約3800社(位)しかありませんので、上場企業の代表者となるには、0.0005%程度という気の遠くなるような確立です。


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アビックス株式会社の熊崎社長は、その競争を勝ち抜かれたお一人です。
 しかし、その過酷な状況を克服し、獲得した立場にも拘わらず、なんの驕りも、戸惑いも無く、自然なコミュニケーションで、新規営業も広報活動も、新入社員顔負けの気合で、猛烈ぶりを発揮されています。なにしろ、毎日の行動範囲は、尋常ではありません。当社にも、近くに来たというだけで、ほんの数分でも顔を出されるので、こちらの頭が下がってしまいます。私の会社のメンバー達にも、明るく、屈託の無い熊崎さんは大人気です。


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 熊崎社長は、その昔、人生最大の窮地に追い込まれて、大変な苦労をされたと伺いました。
しかし、持ち前のバイタリティと忍耐力と前向きな精神によって克服されたそうです。
 ある時、アビックスの創業者、時本会長と巡り合い、本事業を推進されていく決意をされたようです。いつの時代も、リーダーとなる方は、見事に苦労を克服された伝説がついています。考えてみれば、これだけの数の中から選ばれた方々ですから、相応の気概がなければ勝ち抜ける訳がないのです。どんな窮地に陥ろうと、自分に負けない、大きな希望と責任感を持ち続けると、強靭な精神力が宿り、人望と強運がついてくるのだと思います。


 アビックス株式会社は、街に大きな映像を流している看板メーカーというよりも、街角を美しくメディア化する大型ビジュアルを、場所の発掘から技術開発、運営、メンテナンスまで手掛ける「新たなメディアの仕掛け人」という方が的確になってきました。交差点や、街中で、アビックスの仕掛けたパネルから美しく、鮮明な画像が流れているのを見ると、つい顔がほころびます。


 アビックスは、製品の品質に拘り、販売後のメンテナンスコストでも、お客様に負担をかけないようにと、常に技術の革新を怠りません。取引先と共に成長していきたいと心から願っている真摯な姿に、ミーティングの度に感心し、こういう会社の姿勢をもっと多くの方に伝えていきたく思っています。
最近では、初期投資を抑えた、投資効率の良い電飾看板の設置方法にもチャレンジし、様々なお客様のニーズに応えようと努力されています。
これからも、時代を捉えて、より良い物を、より早く開発し、誠意あるメンテナンスをする実直な姿勢を続けて頂ければ、必ず市場で、一番信頼され、支持されると信じています。
私達も、熊崎社長始め、アビックス株式会社を、心から応援しています。




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第19回  「ローソン 新浪剛史社長」

 7年程前、「素晴らしい男を紹介するよ!」と吉井に言われ、振り返ると「あっ、始めまして!新浪です!宜しく!」と、優しい笑顔でご挨拶を受けました。その瞬間から、十年来の知己のように、楽しい時を過ごしながらも、次々と受ける配慮に、感動し「素晴らしい男!」と吉井が賞賛する意味が理解できました。
 些細な事にも、「ありがとう!」の言葉を添える、明るく、人懐こい新浪さんは、2002年、売上高1兆円を超えるCVS、株式会社ローソンの社長になられました。
吉井は「わぁ、大変な役回りになったね、皆で応援しようね」と、友人知人集めて、就任を祝っての激励会を行いました。その時の決意も、新浪さんらしく、素直な表現で「顧客の為に、フランチャイジーさんの幸せの為に、個人を捨てて、頑張る!」と力強いものでした。


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 新浪氏のローソン代表就任は、既存のメンバーには、煙たく、疎ましいものだったと思います。しかし、入社初日から、社内の階段を駆けめぐり、各階のメンバーに大きな声で明るく初対面の挨拶をされる爽やかな姿に「こりゃ、尋常な人じゃない」と、驚きと期待に満ちた眼が向けられたようです。それからは、新浪旋風が吹きまくり、あらゆる改革が進められています。
 新浪さんは、遠方の、フランチャイジーの店長さんの倦怠振りまで御存知です。
アポ無しのお店周りは有名ですが、行く事が目的なのではなく、小さな問題も見逃さずに、各店の根本的な課題を解決していこうとする姿勢に、尊敬の想いが深まります。


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新浪氏は、常にお客様に喜んで貰える事が、皆の幸せに繋がると信じて、商品の味から、チラシの文字の大きさにまで気を配られるのです。彼の大きな決断は、実は、小さな気付きの集大成なのです。
 ともかく、何にでも、本気で前向きな方です。そして、お客様を大切に、家族、友人を大切に、社員や仲間を大切にされる方です。もちろん、時には、社員にも厳しく辛い判断をされることでしょう、しかしそれは、上場企業の経営者として、社会的に大きな責任ある立場なのですから、当然の事です。


泣いて馬謖を斬る思いは、経営者として避けられない痛みです。誰よりも辛いのは憎まれるご本人であるわけですから。
そして、嘘をつくことが出来ない方です。中途半端な嘘で人を不幸にするよりも、本気で本音をぶつけて、ぶつけあって、「人としてのつきあい」を創る方なのです。


 これからのリーダーに求められるものは、なによりも、誠意と度量だと私は考えています。ともすれば、汗をかかずとも、利益をあげる事も可能なこの時代に、社会に恥じない誠意ある対応をし続ける事は、並大抵の事では無く、また、度量とは、大勢の人から指示をされなければ生まれないものです。
爽やかで、素直で、誠意と度量を持った新浪さんが、これから益々、素敵な経営者となられる事、大勢の新浪ファンの一人として、とても楽しみにしています。




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常務取締役
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第18回  「インターウォーズ代表取締役 吉井信隆」

 インターウォーズ11年目の初めにあたり、一番身近な経営者のお話。


 サラリーマン時代から「じゃ、商売に行ってくる!」が、朝のお出かけの合図だったと奥方に聞いた。なんと、昔から、吉井家には火打石が常備されているのだ。今時?!と思いつつも、微笑ましくもある。新潟県生まれ、幼馴染と一緒になって、東京は千住の下町に住みついた銭湯好き。2人の兄妹の厳しくも優しい父親。仲良し家族は、安定した企業を退職して、日本で未開発のインキュベーション事業を始めると言っても大賛成したと聞く。
そんな家族に支えられている吉井は、驚くほどの純情派、派手な生活は好まない。
経営者仲間たちからも「吉井さんは真面目だ」と感心されている。だからこそ、こんなに時間がかかり、かつ手間のかかる長期型インキュベーションが出来ているのだと思う。


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 吉井は、学生時代には、大変苦労したようで、経験したアルバイトは30を超えるそうだ。
食べるために、生活の為に、少しでも給料の取れるバイトを探した。今となっては、その経験が役にたっている。あらゆる現場の、驚くような細かい事を知っているので、様々な事業の経営者が一目を置く、また、運命に導かれて入社したリクルート時代に、事業は人材で変革出来る事を実感し、経営は『経営者の思いを形にすること』だと、確信した。
常に経営者としての目線で、利益を上げる事を大切にしていたせいか、営業成績も良く、出世も早かったが、創業への思いも募っていたようだ。


 そんな、真面目な吉井と「インキュベーション?!そういうことなら、私が、いた方がいいと思いますよ」という生意気な私との出会いが10年前。気がついたら、いくつかの事業が生まれ育っていた。その間、吉井の推察力には、舌を巻かれる思いを何度もしてきた。10年も経つと、人の人生や企業の変化にいやでも遭遇する、その折々に、数年前に吉井が言った通りになっている事の多さに驚く。感や、思い込みだけではなく、情報のメンテナンスを怠らないからだと思う。
 時には、クライアントにも、苦言を言わざるを得ない仕事である以上、本物の情報を持ち、自分を律して、より適性な判断をしなければという思いは強い。だから、お追従がいえない、可愛げの無い人と映る事も多々あるのだが、半面嘘がつけないのだろうと理解している。何を考えているか、すぐにわかってしまうので、楽といえば楽であるが、たまには、お世辞の一つくらい言って欲しい時もある。しかし、苦手な方便を使おうとして逆効果になる事もあるので、いずれにしろ、周りにしてみると、なにかと、注意が必要な世話のかかる人である。


 インキュベーションという仕組みを知ってしまった私達には、遠大な目標が出来てしまい、これからもまだまだ、完成されない道のりを歩いて行かなければならない。


 「愚直にやるしかない」という吉井の言葉通り、世間の評価等気にせず、より多くの人の出会いや企業の成長に係わり、100年後に、天才と呼ばれる司馬遼のような小説家に「全霊を上げてあなたの心を書く!」と言わしめる「人物」になって頂きたいと願っている。




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第17回  「リーダー 池田弘」

 池田さんは、本職は宮司、神様をお守りするお仕事、毎年大晦日31日には、詔を上げて新年へ導いておられる方であり、新潟の多くの専門学校の理事長でもあり、地域活性を本気で行って501の本気の会社を創ろうとされている方である。
最近では、サッカーJリーグで日本一の観客動員を誇るアルビレックスの会長として、知名度の高い方でもある。 吉井とは、同郷でもあり、25年前からの知人でもあり、今では、501社の起業創造を誓い合った間柄だ。
学校教育、地域活性、事業家養成、新規事業創出と、多くの仕事を、いつも楽しそうにこなしている姿は、正に「神業」的といえる。


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 初めてお会いした時から印象は変わらず、日本の神話に登場する、人間味溢れる神様の一人のように、私には映って仕方がない。豪快で、陽気で、親切で、人を差別しない、先輩を敬う、弱い人を挫かない、面倒な人でも、嫌がらない。その代り、ずるい事、言い訳、卑しい心を嫌う。しかし、心から反省し、立ち直ろうとする人間には、またチャンスを創る人である。自分の資産を、自分の時間を削っても、人を救おうとする。だからといって、聖者でも、修行僧のごとく、煩悩を断ち切っている訳ではなく、喜怒哀楽の表現はストレートであり、もちろん、野望も欲望もしっかりと持ち、その事もてらいも無く、楽しそうに語られる。


 私は、このノートを通じて、経営者の素の姿を通して、その方の生き様を書こうと思ってきた。瞬の間に見える言動や行動に、その方の本当の心を感じると解かったからだ。
例えば、数年前、私がサポート業務をしていた、インディーズのデビューを飾るイベントに、池田氏は新潟での経営役員会を終え、一目散に駆けつけてくださった。到着までの悪天候で洋服も、足元も濡れたまま、2時間以上も、苦手なジャンルのステージをご覧頂いた。その2ヶ月前に、私に約束をしたという理由だけで、多忙な方がコストもエネルギーもかけて来てくださったのだ。あまりの嬉しさに、この方の、何か役に立つ事をしようと、心が震えた事を覚えている。


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NSGグループの成長はもとより、アルビレックスの事業が順調であるのは、池田氏の人を動かす力が大きく影響していると思う。決して約束を破らないその姿勢が多くの人からの信頼を得られるからだ。それは、階級、男女、国籍、年齢を問わない。池田さんの約束を守る事例集を出したら、私が知るだけでも、相当数のエピソードが出てくる。
そういう方だから、お話をすると、未来に光が見えてくる。心が温かくなる。どんなつらい事も、必ず、自分の心の持ちようで、楽しく変えていけると信じられる。


 美輪明宏氏曰く、人間は、本来、妬み、嫉み、恨みの塊であるそうだ。
私も実は、この意見に、少し賛成しているが、池田さんに限っては、匹敵しない。
この方に、妬み、嫉み、恨みは感情として存在していないと思う。
池田さんにとって、この3つは、妬みは感動。嫉みは興味、恨みは、やる気に変わるのだ。なんとしてでも、この方の思いを叶える事が、日本の将来を元気にする要素に思える。


 借金まみれで心も貧相になった日本国民が、自分の価値を信じ日本の素晴らしい文化や教養を惑い無く伝承していける為に、池田さんのような、 感動と興味とやる気の誠の心を持った尊敬できる経営者を、501会から、大勢送り出して頂きたいと思っている。



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第16回  「bjリーグ 河内敏光社長」

 日本の社長の人数は、650万人強(内350万人は個人事業者)といわれています。
代表という肩書きを持つ際、650万人の方、それぞれの背景があるはずです。
そうは言っても、幼いときからの夢なのか、他人から託されるのか、はたまた、誰もできないから、やらないから、自ら望むのかの、いずれかに分けられる気がしています。BJリーグの河内社長は、誰もやらないから、決意された方だと思います。


 「なんで、やれない?」「どうして無理?」「何故、やってはいけない?」バスケを愛する河内さんが、世界に通用するチームや選手を育てたいという純粋な思いに対して、古い規制や慣習や個々の保身による「やってはいけない」、「出来ない」ことが多すぎました。「日本のバスケ界はこのままでは、縮小してしまう・・・」河内さんは、「どうしても、早く、やらなければ!」と奮起し、同志を集めて、徐々に組織を創り上げていかれました。気がつくと、自分の為に集まった仲間がいました、力強い応援者もつきました。これから続く未来のスポーツマンの為に、自分に託して下さった方々の為、自分の出来る限りの事をする。誰もやらないから始めた、責任を取るのは自分。そう決意されたのだと思います。


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河内さんは、もともと、バスケスポーツ界の有名人で、特に、バスケット好きな方に取っては憧れの人でもあり、昔から、輝いていらした方ですが、過日、当社で講演を頂戴した時に、今までに増して新しく、大きなオーラが出ていらっしゃったので驚きました。
11月5日、いよいよbjリーグの開幕です。


自分が中心となって、バスケリーグを通じて、社会に貢献するという気持ちが高まったから、また、ついにここまできた、という自信から出たオーラだと思います。
 これから経営者として更なる苦労があるはずですが、「バスケをやりたいという、世界で通用する技術も、才能もある、若者達の、 夢を実現する舞台のオープンが目前にきました!」と、周りを熱くさせる内容の話と、これからのリーグの経営指標を話して頂きました。リーグの収益構造、リスクマネージメント、顧客満足の対応、雇用対策等、次々と、会社の現況や売上目標まで、明快に語られる口調に、改めて頼もしさを感じました。


 経営は、何をおいても収益が、損益を、より上回るマネージメントの技です。
夢があっても、見守る人がいても、収入がなければ、存続することは出来ません。いかにお客様に満足をいただき、儲けて、存続していくかです。 利益によって有能な若者の夢を叶える仕組みができ、ムーブメントを創りだし、大きな応援者が拡がってゆきます。また、それを軸にして、夢を見る子供たちを増やして頂けると思うのです。


若者に夢を見続けさせる為に、未来の日本の為に、潔く立ち上がった生粋のスポーツマン経営者を、大勢の方から応援して頂ける様に、これからもお手伝いをさせていただきたいと思っております。



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