甲州ストリート(オリジナル)
今月26日までここ仙川は「イースターフェア」。仙川の飲食店がイースターメニュスタンプラリーをやっています。
当店も卵白を使ったオリジナルメニューをエントリーしました。
レシピ はブランデー45ml+レッドキュラソー15ml+生クリーム15ml+レモン果汁5ml+グレナデンシロップ1ティースプーン+卵白1個分 …これらをシェイカーに入れ、よくシェイク、ソーサー型シャンパングラスに注いで完成です。
仙川を貫き山梨へ続く甲州街道をカクテルで表現しました。ベースはブドウ王国山梨に因んでブランデー、レッドキュラソーは若くエネルギー溢れる仙川の街をイメージ、全体を円やかに仕上げる卵白も重要なアクセントです。
4月8日 『春 雪』
今朝の 東京は季節外れの雪でした。春の雪はみぞれ交じりで大粒の雪。アスファルトに落ちては消える刹那的な雪・・・。
「春雪」は焼酎、グリーンティリキュール、カルピスという純国産の材料を使う季節外れの甘口カクテル。
淡い緑の予感は初々しい春をイメージさせます。...
遠くて近い春。
今日は温かくして寝ましょう。
4月2日 アンシャンテ
Enchanteとはフランス語で「はじめまして」。
4月はこんなあいさつがあちらこちらで聞かれます。
カクテルのレシピはジン+ディタ+ピーチツリー+レモン少々。これらをシェイクします。
ライチリキュール、ディタが程よく香るフルーティなショートカクテルです。
ディタ(DITA)はフランス産のライチリキュール。ライチリキュールの中では断トツの知名度を誇りますが、DITAという名称は商標権の関係から日本だけに付けられたもの。日本以外ではSOHOという名前でしか通用しません。(SOHOブランドのボトルは平行輸入品が多く出回っているので実際は日本でも簡単に手にすることができます)。たまに著名なデザイナーのデザインによるお洒落なボトルも販売されていて、バックバーに華やかさを添えています。
ライチの実は中国南部が原産。楊貴妃の大好物で、北の都、長安まで数千キロを運ばせては食べていたといいます。ライチリキュールには「楊貴妃」というブランドもあるし、ライチを使った「楊貴妃」というカクテルもあります。チャイナブルーもライチリキュールを使います。中国は古代から上品な香りのするライチを珍重してきたんですね。
ところでEnchanteの英語読みはenchant。これは 化かす, 魅す, 酔わせる, うっとりさせる, 酔わす と言った意味だそうです。
月並みですが、第一印象は大切ですね。
4月1日 スティンガー
1973年に公開された「スティング」は、ポール・ニューマン主演の傑作コメディ。1936年のシカゴを舞台に1人の若者が、仲間を殺害したギャングに復讐するために伝説的な賭博師と協力し、得意のイカサマで相手組織を追い詰めていく様を軽快に描いた映画です(音楽もいいですね)。「日曜洋画劇場」では、この映画がよく放映されていました。
Stingとは本来、英語で「グッサリ刺す」「とどめを刺す」と言う意味だそうですが、ここでは「騙す、法外な代金を請求する」という俗語で使われています。
カクテル「スティンガー」はブランデー+ペパーミント(ホワイト)リキュールをシェイクするショートカクテル。日本ではあまり知られていませんが、世界的にはスタンダードカクテルと言ってもよいほどメジャーなカクテルです。ブランデーの重厚感とペパーミントの軽快な清涼感を同時に楽しめるカクテルですが、非常に強いので、最後の一杯にすると、とどめを刺されますよ。
...※今日からおでん始めました。
3月31日 ファイナルアプローチ
2014年3月31日 12時35分那覇空港発、15時00分東京羽田空港着、ANA126便、ボーイング747、通称「ジャンボ」は今日をもって国内線からすべて退役します。
今宵は私の個人的なノスタルジーでカクテルをご紹介することをご了解ください。
私事で大変恐縮ですが、私は約30年前に北海道から上京して来ました。当時はまだ青函トンネルも貫通してない時代でしたので、北海道への往来はほぼ空路に限られていました。今も昔も千歳⇔羽田間の空路は基幹路線(ドル箱)、当時はJALもANAもほとんどのフライトは500人以上の乗客を運ぶことのできるB747を使用していました。その3-4-3列の幅広の機内の窓側の席から私は何度も北の空を眺めたものです。...
ジャンボジェットは私にとって故郷と東京を繋ぐ思い出の飛行機。そんなジャンボも今日で最後です。
このカクテルは釧路全日空ホテルのオリジナル。レシピはジン+パルフェタムール+コアントロー+ライム果汁。ブルームーンというカクテルに甘みを加えたような味覚です。夜間飛行を終えた航空機のファイナルアプローチをイメージしたのでしょうか、落ち着いた紫色にはノスタルジックな色香を感じます。
ファイナルアプローチとは飛行機が滑走路に着陸する前の最終着陸体制のこと。
それはまた飛行機が一番美しい姿を見せる時でもあります。
飛行機はさまざまな思いを乗せて、空から陸の港へ着陸します。どの飛行機よりも長く日本の空を飛んだB747は、どの飛行機にも似ていない、忘れられないくらい愛された飛行機だったのではないでしょうか。
羽田へ向かうファイナルフライトは、万感の思いを乗せ、美しいファイナルアプローチの軌跡を描きます。
GoodLuck!Jumbo!
3月27日 桜 蘭
桜リキュール+ピーチツリー+アプリコットブランデー+生クリームというどれもが甘いリキュールから作られるデザートカクテルです。
リキュールだけを使うカクテルは生クリームとセットになることが多い。甘いリキュールが生クリームのヴェールに包まれ、円やかな口当たりになりますよ。
桜蘭はかつてシルクロードにあった幻の国家の名前。1900年に遺跡が発見、今も数々のヴェールに包まれています。80年代、NHKが放送した「シルクロード」という番組によって日本は「シルクロードブーム」に。書店にはシルクロードの写真集が並び、喜太郎のレコードが大ヒット。ナレーションは石坂浩二でした。桜リキュールは甘い香りのリキュールと合わせると相乗効果を発揮します。隠し味としての桜。桜蘭が今も「彷徨える国家」であるように、このカクテルはふと桜の存在を感じることができます。
咲いていますね、桜。
3月25日 マティーニ
「カクテルの王様」マティーニ。バーの顔として時代を超えて愛されてきたカクテルです。
ジンとドライベルモットをミキシンググラスでステアするシンプルな作りのスタンダードカクテルですが、一方で時代のアンテナをキャッチして、進化し続けるカクテルでもあります。
このカクテルのポイントは、①提供温度、②きちんとつくる。の2点です。
①当店はボンベイの香りを生かすため、やや提供温度を高めにしています。バーによってはフリーザーに入れた素材をステアで温度を上げてゆくところもあり、こだわりはさまざまですが、どこのバーも提供温度には細心の注意を払っています。②ジンとベルモットの比率は完璧な正確さで。正確な計量があって初めてお客さまの好みで調整ができます。マティーニはシンプルゆえに繊細さを要求されます。また、当たり前ですが、決められた手順で決められた通りに作業することが何より大切です。
当店ではベースのジンにはボンベイサファイアを使います。ボンベイは他のジンの倍のボタニカル(薬草)を使い特別な製法で作られる華やかな香りのするジンですが、マティーニの素材として使うことはあまり一般的ではありません。
当店ではカクテルをまずたくさんの人に知ってもらいたいという思いを込めて、またボンベイが新進のファッション関係者を支援したりコラボしたりするように、ちょっとお洒落で自分のスタイルをもった方に来店していただけたらという思いもあって、開店以来バーの顔、マティーニには敢えてボンベイを使っています(ドライマティーニにはタンカレーを使用しています)。
当店は今日で開店9年。店内も椅子を少し換えたくらいで、マティーニのように開店以来何も変わっていません(敢えて変わったとすれば、私が老けたということでしょうか)。
開店前にはいつものように掃除をして、いつものようにお客さまをお迎えする。
遠く離れた方もまたいつかここへ戻って来られるよう、なるべくこの場所はこのままにしておきたいと思っております。この店はなるべく長く持ち続けたいと思っています。
とにかく明日からもまたいつものようにお客さまをお迎えします。10年目もどうぞよろしくお願いいたします。









