今トヨタAE86が出てくるCMが流れているが、日本・南アフリカ・
オーストラリアを舞台に、それぞれ同じシナリオで似たような
ロケ地を選び、キャストの演技も同じにして撮影されたそうだ。
CMでは三本の映像が巧みに編集されていて、特に86がドリフト
気味に発進する所のマッチングが見事だったが、撮影も同じ
アングル・タイミングで撮るのが大変苦労したそうである。
この日本のシーンの中で見覚えがある風景が一瞬映ったのだが、
三分のフルバージョンで確認すると、そこはやはり尾道だった。
先日の記事の大林宣彦監督の故郷であり、「時をかける少女」や
「さびしんぼう」など数々の名作が生み出された場所でもある。
ロケ地もそれらの作品で使われたような場所が選ばれていて、
CM製作者に恐らく大林作品のファンがいるのではないだろうか。
自分も何回かロケ地巡りに行った事があるし、映画で何度も
観ているので、あの独特で情緒ある風景は忘れ難いものがある。
因みにラストに出てくる大橋は「しまなみ海道」である。
CMのストーリーも青春のホロ苦い一ページが見事に描き出されて
いるが、各国ともフルバージョンが用意されているし、三本を並べて
同時に観る事も出来る。一台の車を通して、国は違っても感じる事は
いつの時代も共通であるというメッセージが伝わってくる、近年稀に
見る秀作CMではないだろうか。