プログレッシブ・ロックの名手たちが結集して誕生したスーパーグループ ASIA(エイジア)。
ジョン・ウェットン(キング・クリムゾン)、スティーヴ・ハウ(イエス)、カール・パーマー(EL&P)、ジェフ・ダウンズ(バグルス/イエス)という、まさにプログレ界のドリームチームでした。
 
デビュー曲「Heat of the Moment」は、わずか5分足らずの中にプログレの要素を凝縮した名曲。
そして、1982年にリリースされた1stアルバム『ASIA』は全世界で1000万枚以上を売り上げ、ビルボードでも9週連続1位を獲得。
その後も『ALPHA』『ASTRA』『AQUA』と、タイトルがすべて“A”で始まり“A”で終わるアルバムが続きました。
 
3rd『ASTRA』ではスティーヴ・ハウが抜け、マンディー・メイヤーがギターとして加入。
音楽的には大きく変わっていないのに、なぜかセールス的には伸び悩んでしまったのが不思議です。
 
個人的には、2ndアルバム『ALPHA』が一番好きです。
特に「偽りの微笑み(The Smile Has Left Your Eyes)」は名曲中の名曲。
ただ、ジャケットは1stの神秘的な世界観をもう少し継承してほしかったなと思います。
 
 
※ちなみに、2026年2月にはASIAの来日公演【ASIA IN ASIA 2026】が決定。
1983年・日本武道館の伝説ライブ「ASIA IN ASIA」のセットリストを再現するとのこと。
プログレの魂が再び日本で鳴り響きます。
 

 
1985年。
新旧入り混じるHR/HMシーンは、まさに史上最大級の盛り上がりを見せていた。
ビルボードには、モトリー・クルー、ラット、アンスラックス、ボン・ジョヴィ──まさに黄金時代。



そんな中、旭日旗を掲げて大国・アメリカに乗り込んだ日本のメタルバンドがいた。
それはまるで、巨大空母に零戦で挑むような気迫。
そう、ラウドネスだ。

彼らはアルバム『Thunder in the East』を引っさげ、アメリカの音楽シーンに殴り込みをかけた。
1985年3月11日、ビルボード・アルバムチャート(Top 200)で初登場98位。
最終的に最高位74位を記録した。



MTVで流れた先行シングル「CRAZY NIGHTS」は、そのパワフルなサウンドと英語詞で多くのファンを驚かせた。
(ただし、メンバーにとっては“不本意なポップ寄り”だったという逸話も)

当時のチャート上位には、「ウィ・アー・ザ・ワールド」「ブルース・スプリングスティーン」「ワム!」「シャーデー」「マドンナ」「フィル・コリンズ」など、
まさにモンスター級アーティストがひしめいていた。



そんな中で、日本人バンドが全米チャートに食い込む──
ラウドネスの全米デビューは、間違いなく“事件”だった。
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  “ZERRY”が笑いで時代をぶっ壊した夜。

 
RCサクセションのアルバム『COVERS』が発売中止になった1988年。  
「放送できない」「売れない」「危ない」――  
そんな時代の空気の中で、清志郎が次に選んだ手段が、覆面バンドTHE TIMERS(ザ・タイマーズ)でした。  
つまりこのバンドは、偶然ではなく、必然から生まれたロックの反逆だったんです。  
 
 
そんなタイマーズのデビュー曲は、モンキーズの名曲「Daydream Believer」。  
清志郎が日本語詞をつけた「デイ・ドリーム・ビリーバー」は、  
日常の中の優しさと切なさを描いた日本語カバーの傑作。  
朝のコーヒー、いつもの笑顔――  
その何気ない風景の中に、時代の哀しみを忍ばせる。  
清志郎らしい、人間の温度が通った歌です。  
 
 
そして忘れられない、1989年10月13日の夜のヒットスタジオ生放送事件。  
予定曲を差し替えて放送禁止ギリギリのメッセージをぶちまけた、あの衝撃の夜。  
スタジオが凍りつき、視聴者は息を呑んだ。  
でもZERRYは笑っていた。  
あの一瞬で、彼はロックがまだ生きていることを証明してみせた。  
 
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同年11月8日にリリースされたファーストアルバム『THE TIMERS』。  
オープニングとエンディングでは、モンキーズのテーマを大胆に替え歌化。  
冒頭では“いつでもどんな時も Timerを持ってる♪”、  
ラストでは“そろそろ Timerが切れてきた♪”と歌う。  
この構成自体がタイマーズのメッセージ。  
「爆発するために生まれ、燃え尽きるまで笑い続けたバンド」――そんな印象です。  
 
 
アルバムには「総理大臣」「偽善者」「税金」「HELLO」など、  
時代と社会を鋭く風刺した曲が並ぶ。  
清志郎は、政治も放送もタブーも恐れずにギターを鳴らし、  
痛烈な言葉をあえて明るく歌に変えた。  
笑って聴けるのに、胸の奥にズシンと残る。  
“危ない言葉”をポップに包む天才的なセンス。  
今のミュージシャンに、こんな曲が歌えるだろうか?  
炎上やSNSの空気を恐れず、笑いながら社会を切り裂く――  
そんな時代は、もう遠くに行ってしまったのかもしれません。  
 
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そして、アルバムの中でも特に印象深いのが「ロックン仁義」。  
古賀メロディーを思わせる日本調の旋律に、  
清志郎流の皮肉とユーモアが融合した異色の名曲。  
どこか懐かしく、でも牙を剥いている。  
音楽業界の形式や流行を一刀両断しながらも、  
最後には「筋を通すロック魂」がしっかり息づいている。  
この曲こそ、清志郎という人の“けじめ”そのものだと思う。  
 
 
さらに、タイマーズといえば、あの個性的なメンバー名。  
ZERRY、TOPPI、BOBBY、PAH。  
どこか懐かしい響きで、まるで大御所GSグループを思わせる。  
これもまた、清志郎流の風刺。  
音楽業界全体をパロディにして笑い飛ばしながら、  
自分たちのロックを貫く――それがタイマーズの美学。  
 
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総括すると――  
『THE TIMERS』は、清志郎が“言いたいことを言うために選んだ自由の手段”だった。  
ユーモアも怒りも優しさも、すべてが音に詰まっている。  
そして、そのどれもが愛のある風刺だった。  
“いつでもどんな時も Timerを持ってる♪”  
――この言葉は、今の時代にこそ響く。  
反骨を忘れず、笑って歌う。  
それこそが、清志郎が残した“ロックン仁義”なんだと思う。  
 
36年経った今も、ZERRYのタイマーは鳴り続けている。