前回までのあらすじ:
本田承太郎は藤堂物産で働くサラリーマン。
本田たちは新たに販促課の横山を加え
倉持部長の講義を受けに人事部へ
やってきていました。
第214話:新商品割引にはデメリットがある
倉持部長は普段から販促企画の
業務を行っている横山に割引の
説明をして貰う事にしました。
横山
「前田さん割引の種類って
どんなものがあるのか解りますか?」
前田
「割引に種類なんてあるんですか?」
「あります。
属性があって目的と効果も
変わってきますので使い方を
お店や目的に合った形で利用しないと
効果が減退します」
「どういう種類があるんですか?」
「まず新商品で割引する例を
見た事が無いでしょうか?」
「新商品ですか?
う~ん。あるかも知れませがあんまり
覚えてませんね」
「これは新規のお客様の獲得や
まず新商品を試して貰いレビューを
貰ったり口コミを広げる為に
拡散目的で行います」
「でも割引しない新商品も
結構多いと思いますけど」
「話題性がある商品や
もともと注目度が高い場合
割引しなくても試してくれるという
お客様が付いているお店なら
新商品の紹介だけで売れて
行きますよね」
「そうじゃあ無いお店が取る
手段と言う事ですか?」
「そうですね。それに、
新商品割引にはデメリットがあるので
安易に出来ない事も割引しない例が
多い理由の一つです」
「デメリット?」
「もし前田さんが新商品を割引で
700円で買ったとして、
次に買う時には割引期間が
終了していて1000円に価格が
変更していたら買いますか?」
「まあ気に入ってたら買うかも
知れないですけどちょっと抵抗を
感じるかもしれませんね」
「前田さんの言う様に買う場合も
あるけど買わない場合が増える
と言う事が言えますよね」
「ずっと割引していくか
割引を止めるか売上額が多い方を
採用すると言う事なんですね?」
「違います」
「え?」
「もちろん効果の測定は行いますが
ずっと割引をするのは
良くありませんのでやりません。」
「じゃあ始めから割引をしないで
新商品を販売するか、
新商品割引して販売して期間限定で
正規価格に戻すというのを
どちらか選ぶ事になるんですね?」
「基本的にはそうですね。」
「じゃあデメリットがある分
割引しない方が良いんじゃ
無いですか?
あ、でも広く知って貰うには
割引した方が良いのか…
う~ん。
私にはどっちが良いか解りません」
「こういう所に戦略の糸口が
あるんですよ。
結構使われている手法ですが、
デメリットの部分に仕掛けを
作ります」
「仕掛け?」
そう言うと横山はこの会社で
行っている商品販売の
パンフレットを持ってきました。
つづく
前回までのあらすじ:
本田承太郎は藤堂物産で働くサラリーマン。
本田たちは新たに販促課の横山を加え
倉持部長の講義を受けに人事部へ
やってきていました。
第213話:
倉持部長は前田からの意見で
「割引ばかりやっているお店がある」
と言う事から割引についての
話を始めました。
割引とは正規の商品価格から
値引きして販売する事で
お客様にお得感や購買意欲を
増進させて販売価格を上げる目的で
行う販売促進のテクニックの一つです。
倉持
「ポイントは販売価格を上げる
と言う事です」
前田
「販売価格ですか?]
例えば、
1000円の商品の販売数が普段
100個売れる商品だったとして
考えると売上は10万円になります。
この商品を割引して
700円で販売したとします。
差額は300円で10個売ったら
売上は割引をしない場合と比べ
マイナス3000円になります。
100個だとマイナス3万円の
売上になるのは当然です。
しかし、
割引をする事で購入数が上がる
という効果があるので
1000円で売る時よりも
販売数が増えます。
この場合100個売れる商品が
180個売れました。
すると売上は12万6千円に
なりました。
効果は割引を行った事で
2万6千円の売り上げプラスに
なるという結果です。
割引を行ったのに販売数が伸びずに
売上が通常よりも下回る時や
同じくらいの売上に収まる時は
割引は意味がありません。
あくまで売上額がプラスになる
と言う事が割引の絶対条件
と言う事になります。
前田
「でもセール品や特別割引で
買い物して2度と買わない時は
買った者勝ちですよね?」
倉持
「そうね。
そう言う戦略では全体の効果で
判断していると思うので
目的別の割引効果を横山君に
説明して貰いましょう」
そこかで
普段から販売促進計画の
業務を行っている横山が
説明を始めました。
つづく
本田承太郎は藤堂物産で働くサラリーマン。
本田たちは新たに販促課の横山を加え
倉持部長の講義を受けに人事部へ
やってきていました。
第213話:
倉持部長は前田からの意見で
「割引ばかりやっているお店がある」
と言う事から割引についての
話を始めました。
割引とは正規の商品価格から
値引きして販売する事で
お客様にお得感や購買意欲を
増進させて販売価格を上げる目的で
行う販売促進のテクニックの一つです。
倉持
「ポイントは販売価格を上げる
と言う事です」
前田
「販売価格ですか?]
例えば、
1000円の商品の販売数が普段
100個売れる商品だったとして
考えると売上は10万円になります。
この商品を割引して
700円で販売したとします。
差額は300円で10個売ったら
売上は割引をしない場合と比べ
マイナス3000円になります。
100個だとマイナス3万円の
売上になるのは当然です。
しかし、
割引をする事で購入数が上がる
という効果があるので
1000円で売る時よりも
販売数が増えます。
この場合100個売れる商品が
180個売れました。
すると売上は12万6千円に
なりました。
効果は割引を行った事で
2万6千円の売り上げプラスに
なるという結果です。
割引を行ったのに販売数が伸びずに
売上が通常よりも下回る時や
同じくらいの売上に収まる時は
割引は意味がありません。
あくまで売上額がプラスになる
と言う事が割引の絶対条件
と言う事になります。
前田
「でもセール品や特別割引で
買い物して2度と買わない時は
買った者勝ちですよね?」
倉持
「そうね。
そう言う戦略では全体の効果で
判断していると思うので
目的別の割引効果を横山君に
説明して貰いましょう」
そこかで
普段から販売促進計画の
業務を行っている横山が
説明を始めました。
つづく
前回までのあらすじ:
本田承太郎は藤堂物産で働くサラリーマン。
本田たちは新たに販促課の横山を加え
倉持部長の講義を受けに人事部へ
やってきていました。
第212話:販促企画のステップ
倉持部長から販促計画の資料を
渡された3人は販拡活動の計画を
順に見て行きます。
基本的に計画を実行する人選
企画を管理する人選には
以下の条件が必要です。
・発想、アイデアが出る
・柔軟さ、状況対処力
・分析や企画・判断能力
・コミュニケーション力
・接客スキル
・リーダーシップ
企画自体から現場を管轄する所まで
一括で責任を負うのならば
全ての項目で能力が必要となります。
役割を分担する場合は
適材適所に人員を配置します。
飲食店の場合企画の規模が
小さい事が多いので一括管理する
という場合が多いですが
会社をあげてCMを使ったり
大々的にチラシなど広告費を使うと
費用も莫大になるので
独り責任を負うのは危険です。
何より一番大事なのは
全ての計画を実行していく
行動力なので
人選が大きな要因を占める事は
言うまでもありません。
基本的なステップは以下の様に
行っていきます。
①市場調査
②競合調査
③差別化出来る商品開発
④ターゲット選定
⑤訴求方法の立案
⑥流通の調査
⑦企画書作成
⑧販売促進費の予算計画
⑨企画始動
⑩効果の測定
飲食店での販売促進では
普段の業務に作業がプラスされる
と言うケースが多いので
基本的に作業効率化を目指して
負担を少なくするようにして
効果を上げていかなければ
実践する意味が無くなります。
ですから計画に手を抜いても
良いのではありません。
計画や調査はしっかりと行い
作業や実戦アクションは効率的に
行う事を目指します。
例えば、
ビジネス街の
手売り弁当販売店の様なお店は
1人か2人で販売していますが、
営業が忙しくて販促は出来ないかも
しれないと思いませんか?
このお店で企画を組むなら
より絞った効率化をしなくては
いけません。
ターゲットを絞り作業工数を絞り
効率化を図っていきます。
ビジネス街でサラリーマンに弁当を
販売するのだから客数を増やす為に
出来る事で計画すると・・・
パターン1
サラリーマン層に向けた開発や
告知方法、需要の供給など
パターン2
サラリーマン層以外の客層を新規で
取り込み売上の底上げをする
この様に色々案を出して
考えていきます。
ターゲットをビジネスマンにするか
それ以外に目を向けるか決めたら
その為の開発や告知などの計画
予算を決めて実戦します。
本当に手間を掛けて最高の料理を
高価な価格で販売するという
お店もありますが
そうではない場合効率化や
販売促進はある程度避けて通れない
業務となります。
それも含めた地道な活動が合って
リピーターが付いたり口コミが
広がったりして行くのです。
いくら一生懸命料理を作っていても
一生懸命企画を作成しないのは
仕事をサボっているのと同じで
売る気が無いと言われても
仕方ないのです。
前田
「厳しいですね~」
倉持
「企画に魂が入ると自然と
動く人間にも熱が入るものよね?」
横山
「そうです、企画書の文書量や
資料の多さでも判断できますし
例え文書量が少なくてもプレゼンでの
熱量で企画が成功する予感と言うのは
感じる時があります」
「でも効率化と言うと
なんでも割引すれば良いってお店も
ありますよね?」
前田のこの質問から倉持は
「割引」についての販売促進の話を
始めました。
つづく
本田承太郎は藤堂物産で働くサラリーマン。
本田たちは新たに販促課の横山を加え
倉持部長の講義を受けに人事部へ
やってきていました。
第212話:販促企画のステップ
倉持部長から販促計画の資料を
渡された3人は販拡活動の計画を
順に見て行きます。
基本的に計画を実行する人選
企画を管理する人選には
以下の条件が必要です。
・発想、アイデアが出る
・柔軟さ、状況対処力
・分析や企画・判断能力
・コミュニケーション力
・接客スキル
・リーダーシップ
企画自体から現場を管轄する所まで
一括で責任を負うのならば
全ての項目で能力が必要となります。
役割を分担する場合は
適材適所に人員を配置します。
飲食店の場合企画の規模が
小さい事が多いので一括管理する
という場合が多いですが
会社をあげてCMを使ったり
大々的にチラシなど広告費を使うと
費用も莫大になるので
独り責任を負うのは危険です。
何より一番大事なのは
全ての計画を実行していく
行動力なので
人選が大きな要因を占める事は
言うまでもありません。
基本的なステップは以下の様に
行っていきます。
①市場調査
②競合調査
③差別化出来る商品開発
④ターゲット選定
⑤訴求方法の立案
⑥流通の調査
⑦企画書作成
⑧販売促進費の予算計画
⑨企画始動
⑩効果の測定
飲食店での販売促進では
普段の業務に作業がプラスされる
と言うケースが多いので
基本的に作業効率化を目指して
負担を少なくするようにして
効果を上げていかなければ
実践する意味が無くなります。
ですから計画に手を抜いても
良いのではありません。
計画や調査はしっかりと行い
作業や実戦アクションは効率的に
行う事を目指します。
例えば、
ビジネス街の
手売り弁当販売店の様なお店は
1人か2人で販売していますが、
営業が忙しくて販促は出来ないかも
しれないと思いませんか?
このお店で企画を組むなら
より絞った効率化をしなくては
いけません。
ターゲットを絞り作業工数を絞り
効率化を図っていきます。
ビジネス街でサラリーマンに弁当を
販売するのだから客数を増やす為に
出来る事で計画すると・・・
パターン1
サラリーマン層に向けた開発や
告知方法、需要の供給など
パターン2
サラリーマン層以外の客層を新規で
取り込み売上の底上げをする
この様に色々案を出して
考えていきます。
ターゲットをビジネスマンにするか
それ以外に目を向けるか決めたら
その為の開発や告知などの計画
予算を決めて実戦します。
本当に手間を掛けて最高の料理を
高価な価格で販売するという
お店もありますが
そうではない場合効率化や
販売促進はある程度避けて通れない
業務となります。
それも含めた地道な活動が合って
リピーターが付いたり口コミが
広がったりして行くのです。
いくら一生懸命料理を作っていても
一生懸命企画を作成しないのは
仕事をサボっているのと同じで
売る気が無いと言われても
仕方ないのです。
前田
「厳しいですね~」
倉持
「企画に魂が入ると自然と
動く人間にも熱が入るものよね?」
横山
「そうです、企画書の文書量や
資料の多さでも判断できますし
例え文書量が少なくてもプレゼンでの
熱量で企画が成功する予感と言うのは
感じる時があります」
「でも効率化と言うと
なんでも割引すれば良いってお店も
ありますよね?」
前田のこの質問から倉持は
「割引」についての販売促進の話を
始めました。
つづく