前回までのあらすじ:
本田承太郎は藤堂物産で働くサラリーマン。
本田は先輩の高城と会い後輩の
富永と言う男の問題行動について
話をしました。
第187話:人の意識の変化がなせる技
「言霊」って信じますか?
言霊とは文字通り言葉に魂が宿り
言葉通りの結果が得られると言われる
霊的なイメージが強い話ですよね。
でも昔からずっと信じられてきて
真っ向から否定する人の方が
少ないのでは無いでしょうか。
仕事にも「言霊」として
使われる言葉があります。
それは、
「経営理念」
「社訓」
「座右の銘」
などがこれに当たるものだと
思います。
会社の指針を表したものという
位置づけのものですが
経営者なら
会社の方針や指針に魂をのせて
全社員に浸透させると言う
想いがそこにはあるはずです。
言霊が何故実現するのか
少し考えてみましょう。
社訓であれば社員に絶対に
覚えておいて貰わないといけない
会社としての方針や教訓が
指定されます。
そして朝礼や社長訓示などで
この言葉は発せられると思います。
また、会議や議論の場でも
この事を前提に話は進んでいくと
思われます。
何故ならそれが会社の方針だから
と言う事は当たり前ですよね。
そうやって刷り込まれた方針に
則って社員が動くとそれを
目的とした行動に動きや考えが
変化していきます。
そして発言や取り組みが
その考えに則っているのか
適正なのかを議論し行動が
進んでいくので
社訓が浸透していると
それに近づいていくのが
自然な流れなのです。
本当に浸透していると
その成果が表れるのは霊的な
信仰とは別に
人の意識の変化がなせる技
という事が要因として
理由づけられると思います。
例えば社長が
「整理整頓、社内を綺麗に」
という社訓を作ったとします。
すると社員の行動は、
・自分のデスクの整理整頓
・周囲の整頓やゴミ掃除
・清掃業務
・仕事の整理や管理
・職場の整備
こういう行動に対しアクションが
生まれてくるはずです。
出来ていなければ管理職が
指示を行い行動を促し管理して
成果を目指します。
すると積み重ねるうちに
変化が表れて行きます。
・社内が綺麗に→綺麗な職場
・ゴミ掃除→意識の変化
・清掃業務→タスク化、効率化
・仕事の整理や管理→仕事効率化
・職場の整備→生産性向上
上手くいけば
少しの変化が結果として
膨らんで数値に大きく
作用するかもしれません。
もし、
あなたの働く会社やお店に
社員に浸透していない「社訓」が
存在するのなら
言霊としての意識をもって
その言葉に魂をのせて
社員に伝え切らなければ
いけません。
仕事の成果や環境が
改善しない事や良くならないなら
まずは一つの言葉を
浸透させる事から始めてみては
いかがでしょうか。
人は意識が変われば
行動が変化する生き物なので
きっと成果もより早く表れると
思います。
つづく