第55話:お店を繁盛させる清掃とトイレ | 本田承太郎

本田承太郎

飲食店開業を目指す為に学ぶべき知識。
スキルと資金・経験を積んで
自分の城を持つ為にやるべき10の事。

前回までのあらすじ:
藤堂物産で働く本田承太郎はこの会社で10年働くサラリーマン。
本田承太郎は部下の前田と共にお好み焼き屋に来ていて
お店の状態について考えていました。


第55話:お店を繁盛させる清掃とトイレ

今回視察にやってきたお好み焼きのお店で本田承太郎が注目したのは


「トイレ」でした。


トイレは飲食店では絶対にキレイにしておかなければならない

お店の「裏側が垣間見える部分」なのです。




ここまで、本田が研修や視察、見学に訪れたお店の

「トイレ」はどのお店も清掃に力を入れていました。



看板や入口と言った外から見える部分は

言うなれば「お店の顔」とも言うべき部分です。



そうするとトイレは「お店の心」とも言うべき

内面の部分として見る事ができます。



店内の清掃に関しては清潔に保つことを「クレンリネス」と

表現したりしますがトイレだけは別物と考えて下さい。



コンサルタントに聞くと大体、

「トイレを見れば解る」と言われます。



一般的に見ても化粧室が綺麗で快適なお店は

流行っているイメージがあります。


例え、店内がちょっと古くて汚れていても

トイレだけはピカピカのお店だと

繁盛してたりします。



昔から言われている事ですが

「トイレはそのお店のサービス基準」なのです。



だからこそ最近の企業でも「化粧室に特化」して

女性客を呼び込もうという某ブランド

なんかもニュースになっていますよね。



特に女性は男性が利用するトイレの使用用途とは別に

色々な理由で利用するので店主は

そのことも理解しなければ

女性客の目線に立っているとは言えません。



トイレの中が綺麗なのは当然で

便器に汚れが無いか、黄ばんでないか、蓋の裏側や

普段見えない部分のホコリなどにも注意が必要です。



便座に座ると床の汚れ、天井の汚れなどにも意外と目が行くので

毎日ではなくても綺麗な状態なのかチェックする必要があります。



匂いがこもらない様に換気扇のホコリや汚れは常にキレイに、

洗面台・鏡の指紋も利用者は気になります。


清掃面で注意する事は、

・便器の汚れ
・便器の蓋
・便器の裏側や周辺
・パイプなど目立たない場所
・壁や天井の汚れ
・床や節の目詰まり
・洗面台や鏡
・蛇口周辺や蛇口の部品
・ドアやドアノブ
・タオルや手拭き用のペーパー
・ゴミ箱


このような部分が清掃箇所となり、

そのうち利用するうちに汚れていくものを

営業中もメンテナンスしながらチェックしなければなりません。



そもそも、お店を開業する時に

この点を留意して設計しなくては

お店の運営に追われて掃除を疎かにしてしまいかねません。



ひどいお店では外にトイレがあるので掃除もメンテナンスも

一切行われていない公衆トイレの様なお店もあります。




「シークレットモニター」という、

お客さんがお店で飲食して評価するサービスあるのですが

トイレの不満もクレームとして多く取り上げられています。



そう言った生の声では接客よりトイレでの悪印象で

二度と行きたくないという感想もあるほど

お客様はシビアな視点でトイレを見ているのです。




ある、トイレ業者はトイレの全面改修で

来店客数が倍になったケースもあると言います。




ですから始めにトイレの設計を重要視して

お店をオープンする方が運営的にも

お客様の快適度でも良い影響が生まれるというわけです。



まず、注意するのはトイレ自体の数ですが

男女共用はなるべく避けましょう。



女性は特に、自分の使用後に男性に入られるのを嫌います。



共用という事はトイレの数が1つという事が多いので

30席位の規模のお店でも正直足りません。



ここに掛けるスペースと費用を客席に掛けようと思いがちですが

もっと他に削れるところはあるので

男女別で広く設置したいところです。



そして、内装を凝ったものにしたりするのは良いのですが

掃除やメンテナンスがしやすいことが重要です。



また、客層によっても作りを考えなければいけないと思います。


例えば、

・病院近くのお店ならバリアフリーにするとお客様が増えるかも。

・女性客が多いので女性用2室、男性用1室に。

・家族連れなら子供も利用しやすい作りの方が良いかも。



特に女性目線でトイレの設計やプランを作っておくと

印象はそれほど悪くなりません。



では、女性がどういう視点でトイレを見ているのでしょうか?