キャシー・デニス(Cathy Dennis/出生名:Catherine Roseanne Dennis/1969年3月25日~)は、イギリスの歌手、シンガーソングライター。

 

 

 

1969年3月25日、キャサリン・ロザンヌ・デニスは、英国イングランド東部に位置するノーフォーク(Norfolk)の州都ノリッジ(Norwich)で誕生。父親は経験豊富なミュージシャンで、地元のレストラン経営者でもあった。

 

 

14歳の時から地元のバンドに参加するなど、音楽活動を行う。

 

 

17歳の時、デモ・テープを認められ、ポリドール・レコードと契約を結ぶ。

 

 

1989年、英国のトラックメイカー「D-MOB」の作品“カモン&ゲット・マイ・ラヴ”(C'mon and Get My Love)にヴォーカルとして参加し、全英15位・全米10位、さらに米ダンス・ソング・チャートで1位に達する。

 

同年、キャシー・デニスはシングル“ジャスト・アナザー・ドリーム”(Just Another Dream)でソロ・デビューし、全英93位をマーク。

 

 

1990年、D-MOBの曲"That's the Way of the World"で再びヴォーカルを取り、全英48位・全米59位・米ダンス1位に達した。

 

8月、D-MOBの代役で来日公演を行っている。
8月14日、1stアルバム『キャシー・デニス』(Move to This)をリリース、全英3位・全米32位を記録した。デニスはデビュー・アルバム制作時からほとんどの曲作りに自らが関与している。

 

同年、“ジャスト・アナザー・ドリーム”を再販すると、全米9位・米ダンス2位とアメリカで成果を収めた。

 

 

1991年1月14日、シングル“タッチ・ミー (オール・ナイト・ロング)”(Touch Me [All Night Long])をリリース、全英5位・全米2位・米ダンス1位の大ヒットとなった。本曲は、1984年のFounda RaeとWishによる同名曲のカヴァーであった。

 

同年、“ジャスト・アナザー・ドリーム”を2度目の再販、全英13位に達した。

3月、歌手としてデビュー後、成果を出してきたキャシーはこの頃、「私は何よりソングライターとして成功したいんです。パフォーマンスをするのも楽しいですけれど、一番比重を置いているのは曲作りですね」と語っている。

9月23日、デビュー・アルバムから“トゥー・メニー・ウォールズ”(Too Many Walls)をリカット、全英17位・全米8位、さらに米国でアダルト・コンテンポラリー・チャート(以下「AC」)1位をマーク。米ヒットチャートでのデビュー曲から連続したトップ10入りは、イギリス人女性アーティストでは初となる記録であった。

 

同年、『ビルボード』誌で1991年度ベスト新人女性アーティストにも選ばれた。

11月、日本でコンサートを開催。

 

 

1992年、シングル“ライド・トゥ・ミー”(You Lied to Me)を発表、全英34位・全米32位・米ダンスチャート12位、"Irresistible"が全英24位・全米61位・AC6位。

 

 

同年、ダニー・ミノーグ(Dannii Minogue)に"Love's on Every Corner"を提供、全英44位を記録した。

 

 

1993年1月、2ndアルバム『イントゥ・ザ・スカイライン』(Into the Skyline)をリリース、全英8位・全米135位。同アルバムはアメリカ市場を意識して米国では前年9月に先行リリースしたが、思ったような成果はあがらなかった。このアルバムからは他に、"Falling"が全英32位、"Moments of Love"がAC8位、D:Mobとの共演ナンバー"Why"が全英23位になった。

 

 

 

 

同年、米国のテレビ・ドラマ『ビバリーヒルズ高校白書』シーズン3の第27話にゲスト出演している。


1994年2月から、3枚目のアルバム制作に取りかかった。だが、『Inspiration』とタイトルも決まっていたものの、結局お蔵入りとなった。

同年、日本限定シングル“イッツ・マイ・スタイル”(It's My Style)をリリース、株式会社ダリヤ「ベネゼル」CMソングに起用され、デニス本人もCMに出演した。

 


1995年3月1日、日本限定シングル“ラヴズ・ア・クレイドル〜天気予報の恋人” (Love's a Cradle)をリリース。1989年にCHAGE and ASKAがリリースした“天気予報の恋人”を英語でカヴァーしたこの曲は翌1996年、CHAGE and ASKAの楽曲を世界中の一流アーティストがカヴァーするトリビュート・アルバム『one voice THE SONGS OF CHAGE&ASKA』にも収録され、実質的な先行シングルとなった。

 

 

1996年、シングル“ウエスト・エンド・バッド”(West End Pad)を発表、全英25位に達した。

 

 

1997年3月、3rdアルバム『私って…?』(Am I the Kinda Girl?)を発表、全英78位をマークする。同アルバムの収録曲は、それまでのダンス・ポップス路線から大きく変化し、ギターを基調としたポップスになった。このアルバムからは、キンクスのカヴァー曲“Waterloo Sunset”が全英11位、“When Dreams Turn to Dust”が全英43位に達した。

 

 

 

これ以後、ソングライターとしての活動が主となる。


1999年、男女7人の英国ダンス・ヴォーカル・グループ「S Club 7」(エス・クラブ・セブン)に楽曲"Two in a Million"を提供、全英2位をマーク。ソングライターとして本格的にデビューする。

 


2000年、S Club 7に多くの楽曲を提供、"Reach"が全英2位、"Natural"が全英3位、さらに“Never Had a Dream Come True”が全英1位・全米10位を獲得した。

 

 

 

同年、自身のコンピレーション・アルバム『The Irresistible Cathy Dennis』を、Spectrum Musicからリリース。

 

 

2001年、カイリー・ミノーグ(Kylie Minogue)に提供した“熱く胸を焦がして” (Can't Get You Out of My Head)が全英1位・全米7位をマークした。

 

同年、S Club 7に提供した"Have You Ever"が全英1位を獲得した。

 

 

2002年、ウィル・ヤング(Will Young)に提供した"Anything Is Possible"が全英1位を獲得、英国でトリプル・プラチナ認定を受けた。

 

同年、S Club Juniorsに提供した"One Step Closer"が全英2位に達した。

 

同年、ケリー・クラークソン(Kelly Clarkson)に提供した"Before Your Love"が全米1位を獲得した。

 

同年、カイリー・ミノーグに提供した"Come into My World"が全英8位・全米91をマークした。

 

 

2003年、S Clubに提供した"Say Goodbye"が全英2位をマーク。

 

同年、S Clubのメンバーであるレイチェル・スティーヴンス(Rachel Stevens)に提供した"Sweet Dreams My LA Ex"が全英2位に達した。

 

 

2004年、カイリー・ミノーグへ2002年に提供した"Come into My World"で、グラミー賞「Best Dance Recording」を受賞した。

同年、ブリトニー・スピアーズ(Britney Spears/1981年12月2日-)に“トキシック”(Toxic)を提供、全英1位・全米9位をマークした。本曲は翌2005年、グラミー賞のBest Dance Recordingを受賞、これによりデニスは同賞を2年連続受賞となった。

 

 

2007年、ソフィー・エリス・ベクスター(Sophie Ellis-Bextor)に提供した"Catch You"が全英8位。

 

同年、シュガーベイブス(Sugababes)に提供した“アバウト・ユー・ナウ”(About You Now)が全英1位を獲得した。

 

 

2008年、ケイティ・ペリー(Katy Perry/1984年10月25日-)に共作提供した“キス・ア・ガール”(I Kissed a Girl)では遂に全米ナンバー1を獲得、全英でも1位に達するなど世界中で大ヒットした。本楽曲はまた、People's Choice AwardsでFavorite Pop Song賞を受賞、日本ではMTV Video Music Awards JapanでBest Pop Videoを受賞した。

 

 

2009年、クリス・アレン(Kris Allen)に"No Boundaries"を提供、全米11位に達するヒットになった。

 

 

この頃には印税収入により、イギリスで最も稼いでいる女性の1人と称された。

 

 

2010年、ダイアナ・ヴィッカーズ(Diana Vickers)に提供した"Once"が全英1位をマークした。

 

 

2015年、デニスはスウェーデン出身のエレクトロニクス・ユニット「ギャランティス」(the Galantis)のアルバム『ファーマシー』(Pharmacy)に3曲を共作提供しており、そのうちの1曲“ランナウェイ (U & I)”(Runaway [U & I])はアルバムに先駆け前年にリリース、全英4位・英ダンスチャート1位・米ダンスチャート9位を記録し、グラミー賞にもノミネートされた。

 

 

2016年、ギャランティスにシングル・ナンバー"Love on Me"を提供、全英16位をマークした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(参照)

Wikipedia「キャシー・デニス」「Cathy Dennis」

 

 

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