カイリー・ミノーグ(Kylie Ann Minogue, OBE/1968年5月28日~)は、オーストラリア出身のシンガーソングライター、女優。
アイルランド系で会計士の父と、ウエールズ系の母との間に、オーストラリア・ビクトリア州メルボルンで誕生。
1980年頃から、子役としてテレビ番組に出演。妹のダニー・ミノーグ(Dannii Minogue/1971年10月20日-)もカイリーと同じく、子役を経て歌手になる。
1986年2月24日から、オーストラリアの人気ドラマ『ネイバーズ』に「シャーリーン」役で出演した。
1987年3月、女優としてオーストラリアの『ロギー・アワード』銀賞を受賞。
7月、リトル・エヴァ(Little Eva)が1962年にヒットさせた“ロコモーション”のカヴァーで歌手デビュー。同曲はオーストラリアのシングル・チャートで7週連続1位、米『ビルボード』誌の週間チャートで1988年11月12日付最高位第3位を記録。
1988年1月、英国と豪州で2ndシングル“ラッキー・ラヴ”を発売。
英国のヒットチャートで6週連続1位を記録した。
同年7月リリースのデビュー・アルバム『ラッキー・ラヴ』が1位を記録。
同アルバムからは、表題曲の他にも、“恋は急がず”、“涙色の雨” (ジュ・ヌ・セ・パ・プークワ)など、ヒットが続出。また、日本では、“愛が止まらない 〜ターン・イット・イントゥ・ラヴ〜”が独自にシングルカットされ、大人気のアイドルWinkが日本語詞のカヴァー “愛が止まらない”を出したこともあり、同曲は大ヒットした。
1989年、2ndアルバム『エンジョイ・ユアセルフ』を発表、
カイリーのアルバムは2作連続で全英1位に輝いた。
同年にはスクリーンデビュー作『恋に走って』に主演。日本では劇場未公開ながら映像作品化されている。
1990年、3rdアルバム『リズム・オブ・ラヴ』を発表。
1991年には4thアルバム『あなたも、M?』を発売した。
1992年、初のベストアルバム『グレイテスト・ヒッツ』を発売。全英で初登場1位を記録した。
これを最後にカイリーはデコンストラクションへと移籍する。
1994年、アメリカ映画『ストリートファイター』にキャミィ役で出演する。
同年、5thアルバム『カイリー・ミノーグ』を発表。
1997年、デコンストラクション第二作目『インポッシブル・プリンセス』発表。
1999年、EMI傘下のパーロフォンに移籍。
同年、同じパーロフォン所属のペット・ショップ・ボーイズのアルバム『ナイトライフ』に収録の楽曲"In Denial"にゲスト参加する。
2000年、移籍後初のアルバム『ライト・イヤーズ』を発表。
シングル“スピニング・アラウンド”が全英シングル・チャートで10年ぶり1位、“オン・ア・ナイト・ライク・ディス”とロビー・ウィリアムズとの“キッズ”がともに2位になるなど、後続も次々ヒットし、第2の黄金期を迎える。
同年、オーストラリアで開催されたシドニー五輪の閉会式で歌唱し、満員の観衆を魅了する圧倒的なパフォーマンスを披露した。
2001年、アルバム『フィーヴァー』をリリース。シングル“熱く胸を焦がして” (Can't Get You Out of My Head)は全米シングル・チャートで7位にランクインし、シングル・アルバムともにアメリカでプラチナム・ディスクとして認定。
『フィーヴァー』からの4thシングル“カム・イントゥ・マイ・ワールド”は
2004年のグラミー賞「ベスト・ダンス・レコーディング賞」を受賞。
その他4部門においてもノミネートされる快挙を成し遂げた同曲は、
グラミー賞のみならず、ブリット・アワードなど、数々の賞を世界中で受賞。
2002年、同郷のバズ・ラーマン監督の映画『ムーラン・ルージュ』に
アブサンの妖精役で出演。『サウンド・オブ・ミュージック』を歌った。
2003年、9枚目のアルバム『ボディ・ランゲージ』を発表。
先行シングル“スロウ”は自身7曲目の全英1位となった。
2004年、『フィーヴァー』最後のシングル“カム・イントゥ・マイ・ワールド”で
グラミー賞「Best Dance Recording部門」を受賞。
同年、ベスト・アルバム『コンプリート・ベスト』が発売された。
2005年3月から「ショーガール:ザ・グレイテスト・ヒッツ・ツアー」を開始。
同年5月、ツアーの最中に乳癌が発覚し、地元メルボルンでの闘病生活を送る。
早期発見が幸いし、半月ほどで治療に成功した。
2006年11月、「ショーガール:ホームカミング・ツアー」とタイトルを変更し、
衣装のすべてと曲目の一部も変更してツアーを再開、2007年1月23日に終了。
2007年11月には、復活作となる10枚目のアルバム『X』を発売。
12月 英国のエリザベス2世女王より、大英帝国勲章(OBE)を授与される事が決定。
12月に10年ぶりの来日。アルバムと香水のプロモーション、
日本テレビ系『Music Lovers』でのゲストライブを行った。
2008年4月には、アメリカでアルバム『X』が発売、
アメリカでのリードシングルには独自に“オール・アイ・シー”が選ばれ、
ラッパーのMIMSが参加したリミックスが正式に作られる。
5月 フランス・パリを皮切りに「KYLIEX2008」ツアーが開始される。
7月 英国・バッキンガム宮殿にて大英帝国勲章(OBE)を正式に授与される。
2009年9月、キャリア初の北米ツアー『For You, For Me Tour』を催行する。
2010年6月30日、アルバム『アフロディーテ』を、世界に先駆け日本にて先行発売、7月初旬に全14ヵ国で相次いで発表した。本アルバムは全英アルバムチャートで9年ぶりの首位を獲得し、さらに全米でも『フィーヴァー』以来のTOP20入りを達成した。
また、『アフロディーテ』が全英1位になった事により、
カイリーは英国のチャートで80年代、90年代、00年代、10年代と、
4世代それぞれで1位を獲得した初の女性ソロアーティストとなった。
2011年には、オーストラリア・レコード産業協会(ARIA)の殿堂入りを果たす。
2012年に行われた、オーストラリアで最も優秀なパフォーマーに送られる「ヘルプマン・アワード」の「ベスト・オーストラリアン・コンテンポラリー・コンサート」賞を、2011年「アフロディーテ・レ・フォリ・ツアー」の実績が評価され、受賞。
2013年、ジェイ・Zの「ロック・ネイション」とマネージメント契約を締結。
2014年、12枚目のオリジナル・アルバム『キス・ミー・ワンス』をリリース。
世界10ヶ国でiTunesトップ10入りした1stシングル“イントゥ・ザ・ブルー”、
2ndシングル“アイ・ワズ・ゴナ・キャンセル”などがスマッシュ・ヒット。
同年9月24日からは、自身13回目となるワールドツアー
「キス・ミー・ワンス・ツアー」を、イギリスはリバプールにある
エコー・アリーナを皮切りにスタート。
2015年3月からはオーストラリアをツアーで回った。
2017年にはBMG UKとレコード契約を結ぶ。
2018年1月には先行シングル “ダンシング”が公開。
4月には14番目のアルバム『ゴールデン』をリリース。
同アルバムは全英アルバムチャートで8年ぶりの1位を獲得しただけでなく、
オーストラリアでも1位を記録。
17年ぶりに英国と豪州の両国で同時にチャート1位を獲得する快挙となった。
2019年6月28日、ベスト盤『ステップ・バック・イン・タイム: ザ・ディフィニティヴ・コレクション』を発売、前作『ゴールデン』に引き続き全英・全豪両方のアルバムチャートで1位を記録した。
同年12月、オーストラリア政府観光局のキャンペーンに起用。
オーストラリアの観光プロモーションビデオに出演した。