金沢 明子(かなざわ あきこ/本名:金澤明子/1954年10月25日~)は、日本の民謡歌手。

 

 

 

千葉県市川市出身。

3人兄弟の末っ子で、姉と兄がいる。津軽民謡を得意とするアマチュアの民謡歌手であった父の影響で、子どもの頃から民謡を始める。

1970年に16歳で日本民謡協会主催の第19回全国大会個人優勝杯戦優勝。この大会で“秋田船方節”(作詞・曲:秋田県民謡)を歌った。

 

1971年、NHKオーディションに初挑戦で合格。

 

豊南高等学校女子部卒業。


1975年、19歳の時、アメリカ合衆国ユタ州で開催された「国際民俗芸能祭民謡フェスティバル」に日本代表として出場。
同年、ビクターレコードに入社、専属契約を結ぶ。

 

 

1976年2月、中近東公演に日本民俗芸能として参加。
3月21日、アルバム『若い民謡』でビクターレコードからデビュー。当時のキャッチフレーズは「民謡界の百恵ちゃん」であった。

 

 

1977年、東京12チャンネル(現:テレビ東京)『唄祭りふるさとの民謡』に初レギュラー出演。
同年、金沢明子の『ふるさと演歌』演歌キャンペーンスタート。

8月、シングル“南部そだち”を発売。

11月、シングル“絵島哀歌”を発売。

 

 

1978年、NHK「夜の指定席」枠で月2回放送された『民謡をあなたに』に若手民謡歌手の原田直之とともにレギュラー出演、民謡をジーパン姿で歌うなど、現代的視点で構成するNHKのホールでの公開番組では、毎回各界からゲストを招き、民謡とのふれあいを語ってもらうコーナーには、山田五十鈴、長谷川一夫、小沢昭一、志村喬など豪華な顔ぶれがそろった。ヤング民謡グループ「といちんさ」を結成するなど、新しいスタイルの民謡番組とした。ジーパン姿で民謡を歌うというのは当時としては異例でもあったが、逆にそれが新鮮に映り、金沢の人気と知名度の向上に繋がった。しかし一方ではジーパン姿での出演には苦情の方も多くあったという。金沢は津軽民謡を得意としたが三味線奏者の本條秀太郎に師事したことによりレパートリーを広げ、民謡のレパートリーは300曲とも言われるまでになり、その場でリクエストに答えて即座に歌うコーナーもこなしていた。

 

 

12月31日、『第29回NHK紅白歌合戦』に原田とともにゲスト出演し、“秋田音頭”で応援合戦を行った。

 

 

1979年5月21日、シングル“浜千鳥情話”(作詞:茜まさお/作曲:平尾昌晃/編曲:竜崎孝路)を発売。朝日放送のテレビ時代劇『必殺仕事人』のエンディングテーマ曲。本編でも劇中挿入歌としても使用されたこともある。主演の山田五十鈴が金沢のファンであることから起用された経緯がある。

 

5月、橋幸夫とのデュエット“大東京音頭”(作詞:滝田常晴/補作詞:藤田まさと/作曲:遠藤実)を「橋幸夫 with 金沢明子」名義で発売。

 

6月、シングル“青春河内音頭”を発売、B面は“津軽じょんがら節”。

 

 

10月1日、「日本酒の日」にイメージキャラクターを務め、イメージソング“春待ち岬/おさけ節”発売、全国酒造組合中央会により銀座にて大キャンペーンを実施。

10月、アルバム『北国の青春』を発売。本作により同年、ゴールデン・アロー賞新人賞芸能部門受賞、昭和54年度文化庁芸術祭大衆芸能(優秀賞)を受賞。

12月31日、『第30回NHK紅白歌合戦』に初出場、“津軽じょんがら節”(作詞・曲:青森県民謡)を歌唱した。


 

1980年3月、“大広島音頭”を発売。

 

同月、“しあわせ音頭 / オッペケ踊り”を発売。

 

 

12月31日、『NHK紅白歌合戦』に2年連続2回目の出場、“津軽あいや節”(作詞・曲:青森県民謡)を歌唱した。

 

ピーク時には1日に3時間しか睡眠時間が取れなかった事もあった程の売れっ子歌手となり民放でも大活躍したが、フジテレビの社員と結婚後、人気が急落してしまった。この社員とは後に離婚し、歯科医師と再婚する。

 

 

1981年、NHK「夜の指定席」枠で放送していた『民謡をあなたに』が毎週放送の単独番組として独立。引き続き原田直之とともに金沢もレギュラー出演者となり、民謡を洋服の軽装で歌うなど、現代的視点で構成する公開派遣番組として人気を博した。各界から招いたゲストが民謡とのふれあいを語るコーナーには宇野重吉、西田敏行などが出演。古い民謡を歌いやすく編曲した「発掘民謡コーナー」をはじめとして、地元民謡保存会の人々も多数出演した。

12月、橋田寿賀子による原作のTBSお昼のテレビドラマ『夫婦』主題歌“夫婦岩”(作詞:香取俊介/補作詞:平山忠夫/作曲:船村徹)を発売。

 

 

1982年3月、シングル“大大阪音頭”を発売。

12月、大瀧詠一プロデュースの“イエロー・サブマリン音頭”(訳詞:松本隆/作詞・曲:John Lennon・Paul McCarthney)がヒットした。この曲はビートルズ結成20周年記念として企画された。現在でも自身の代表的な持ち歌となっている。また、B面収録の“夢を飲まないか”(作詞:伊達歩/作曲:ハーリー木村/編曲:ハーリー木村・矢野立美)は民謡歌手としては珍しく歌謡曲でポピュラー調の作品で、オリコンヒットチャートでもBEST100位内に入った。

 

 

1983年、バラエティ番組『俺たちひょうきん族』内の人気コーナードラマ「タケちゃんマン」内で、金沢が歌う“タケちゃんマン音頭”が挿入歌として流れた。金沢の前作“イエロー・サブマリン音頭”を引き継いだ民謡長の曲調となっている。“さすがの忍豚音頭”のカップリングとしてスプリットシングルでレコード発売されたが、ジャケットはタケちゃんマンより、トレーナーと白のチノパンでアイドル風なポーズを取った金沢がメインとなっている。

同年7月、人気ドラマ『おしん』に関連して、“おしんの子守唄”/“おしん音頭”(ともに作詞:橋田寿賀子/作曲:遠藤実/編曲:京健輔)を発売。

 

 

 

1984年、自身初のヌード写真集を発売している。


「清酒大関」CMの他、ロウソクの炎を揺らさずに歌う「日東あられ」(現在は廃業、商品の一部は越後製菓などに譲渡)のCMでも当時話題になった。

その後充電期間を置きながらも地道に歌手活動を続ける。

 

 

1987年11月、『決定版●金沢明子の民謡』を発売。

 


1991年6月21日に発売された、民謡をハウスミュージック風にアレンジしたアルバム『金沢明子HOUSE MIX I』、『金沢明子HOUSE MIX II』がヒット。発売元のビクター発表によると発売後約2か月で2作合計でおよそ5万5000枚を売り上げた。

 

 

 

1992年3月4日、寺田創一とのデュエットでジャイアント・シングル“東京音頭(平成ミックス)”(作詞:西條八十/作曲:中山晋平)を「金沢明子 & 寺田創一」名義でリリース。

 

 

1993年6月、“夢越前”(作詞:たきのえいじ/作曲:緑一二三)を発売。

 

 

1999年1月、シングル“神鳴りの唄”(作詞:鈴木紀代/作曲:井上 真之介)を発売、カップリングは“日本全国お疲れさん音頭”(作詞:仁井谷俊也/作曲:宮下健治)。

 

 

2004年4月、シングル“オシャナ-恋歌”(作詞・曲:宮川ひろし)をGAUSSから発売。

 

 

2005年7月16日、テレビ東京系『ポケットモンスター アドバンスジェネレーション』ののエンディングテーマ“ポケモンかぞえうた”(作詞:戸田昭吾/作・編曲:たなかひろかず/振付:パンプキン北野)の歌唱を担当。髙屋亜希那が歌う同オープニングテーマ“バトルフロンティア”とともにピカチュウレコードからシングル発売された。

 

 

2007年7月4日、“紅吹雪”(作詞:金沢明子/作曲:長谷川ひろのぶ)を発売。

 

 

2011年3月16日、演歌歌手の「松村和子」とユニット「金松ペア」を結成し、“女じょんから二人旅”(作詞:保岡直樹/作曲:西つよし)をシングル発売。デュエットと、金沢、松村それぞれのソロ・バージョンを収録している。

 


2012年、寺田創一による「omodaka」にヴォーカルとして参加。バラエティ番組『大!天才てれびくん』2012年度オープニングテーマ“大!天才てれびくんのテーマ2012”を歌唱している。

 

 

2015年6月24日、音頭などを含めた民謡を中心に、演歌や歌謡曲等、幅広いジャンルの全22曲を収録した『ゴールデン☆ベスト 金沢明子』を発売。

 

 

2016年11月16日、演歌を中心に16曲を収録した『金沢明子 デビュー40周年記念全曲集』が発売。

 

 

2019年9月4日、マキシシングル“月観月”(作詞:東逸平/作曲:nojo)を発売。

 

12月25日、藤みち子、須藤圭子、武花千草、おもだか秋子によるシングル“令和おどり”のカップリング曲“日本盆唄”(作詞:財前吾郎/作曲:千葉毅/編曲:小沢直与志)を鈴木正夫、小杉真貴子、江村貞一とともに歌唱。

 

 

2021年8月2日、大滝詠一と金沢の7インチアナログ盤が発売。A面がNIAGARA TRIANGLEによる“A面で恋をして”で、B面に金沢歌唱の“イエローサブマリン音頭(特別変)”を収録したスプリット盤。

11月3日、『金沢明子全曲集~月観月~』が発売。

 



インターネットのヘビーユーザーでもあり、公式サイトのBBSの返答は本人自ら書き込みを行なっている。

 

現在も地道に歌手活動を続けるが、民謡よりも演歌を主体にしており、ラジオパーソナリティーとしても活躍している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(参照)

Wikipedia「金沢明子」

 

 

 

 

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