昨日 久しぶりに 京都の鞍馬寺へ赴きました。
過去に 何度も訪れている場所ですが 冬の鞍馬寺は初めて。
紅葉ピークは過ぎたけれど、それでもきっと込み合っているのだろうなと思っていたのですが・・・
「貸切ですか?」 と 思うくらい、人に出会いませんでした
ほら この通り。
行く先を見上げても 来た道を振り返っても し~ん としています。
本殿までは ゆっくり歩いて2~30分ほど。
階段が続くとさすがに息が切れてきますが、おかげで身体もポカポカ。少し汗ばむくらいでした。
本殿には 30分以上居たでしょうか。 落ち着く特別な場所があるのです。しばらくそこにずっと居りました。
「まだいけるかな?」 自分の身体(特に足)に確認後、本殿向かって左手の入り口から 奥の院を目指しました。
途中のハイライトは 『木の根道』。
奥の院に辿りつくまでに 「大杉社」というお社に抜ける道があるのですが、そこは少し特殊な空間です。
この日は誰もいなかったことから その空間からのエネルギーをとりわけ強烈に感じ取りました。
鞍馬~貴船に抜ける道には 不思議なスポットがいくつもあります。良いとか悪いとかというより、まさに「不思議空間」。
奥の院でも誰にも会わず、静かにお参りし、もと来た道を戻りました。
本殿まで戻り、境内の中の 「とある場所」 へ。
そこには ある人とわたしとの想い出を象徴するかのような 「それ」 がまだありました。
その人はもうこの世にいないけれど それはまだ、そこに。
久しぶりに「それ」を観ましたが、以前のように胸にこみ上げるような感情は起きず、
ただただ静かに、優しく 想い出がそっと 脳裏を通り抜けてゆきました。
「時間」は わたしたちが創り出した概念に過ぎないというけれど、記憶の貯蔵庫にある風景を模様替えしてくれるような、そんな効果もあるようです。
ヘルメスの丘 伊野華絵(いのはなえ)
http://inohanae.world.coocan.jp/