「幸」は摩訶不思議でありまして | ヘルメスの丘 ~In Tune with Hermes~

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伊野華絵(いのはなえ)の世界へようこそ。
ヘルメス(水星)が誘う、人生を楽しむ術。

今日も一文字を取り上げてみます。

 

」: さいわい。しあわせ。音読みでは「コウ」・「ギョウ」です。

 

幸運の「幸」ですし、とても喜ばしい字のように感じます。この字が名前として人にラベル貼りされたらどうなるのでしょう?

 

私の先生の回答はこうです。

 

「幸を名前にもつ人で、ご本人が実際に幸せであるケースはあまりのぞめない」

 

(先生は男性でかつ性格が(・・・)ということもあり、もっとキツイ表現でした。 上記「 」は私が少しまあるくカスタマイズしております)

 

驚愕しました。そして、改めて「幸」について調べてみることにしました。

 

「幸」というのはたしかに、

 

さいわい・しあわせ という意を持ちますが、手元の辞書にはこうも記されています。

 

「ひどい目にあわないですむこと」

 

・・・え? 何かひっかかります。さらによく調べてみました。

 

すると、この漢字の象形はもともと

 

『手にはめる "手かせ"を描いたもの』 でした。手かせとはご存知のとおり、手錠です。

 

なんと、この字のもとは "手かせ" から来ているのです。

 

そこから、「手かせをはめられる危険から逃れた=よかった=幸せ」 と派生してできているようです。

 

さらに、幸は、「刑」や「型」と同系のことばであります。・・・手錠はたしかに刑具です。

 

昨日の記事でとりあげた、「系」の意味深さがここで再浮上します。

 

幸と刑は同系。つまり、同じ属性。当然ながら、起こる現象に共通項が出てきます。

 

ここまで辿ると、先生のおっしゃった意図が少し読めてきます。

 

私たちは膨大な文字を習い、それをごく自然に使い、しあわせへの願いをこめて命名するものですが、意外に知らない文字の歴史が背後に鎮座しているようです。

 

それでは、実際に「幸」をもつ人の風景はどうなのでしょう?

 

これは私の経験上の考察ですが、「幸」をもつ人の人生は、ご本人を幸せにするというよりその周囲の人々に

 

「幸せとは一体なんだろうか」 

 

このような深い問いを投げかけるような風景を描かれるように感じます。

 

そういう点では、ある意味、非常に重要なお役目がある存在のように思います。

 

また、他の文字との調和によっては、周囲にしあわせを配り歩くような生き方をする場合もあります。いずれにしても、しあわせの矛先はご自身にではなく、周囲へ、のようです。

 

「幸」は、実に摩訶不思議な漢字のひとつです。

 

姓名判断の勉強は通算15年以上になります。

 

まだまだひよっこですけれども、気づけばいつの間にか「文字」ひとつひとつが、私にとっては吉凶を超えたところで深い教えとなっており、それはまるで仏さまのような存在です。

 

文字への洞察をこれからも地道に深めてゆきたいと思います。

 

その先に何が待っているのだろう・・・?  

 

そんな問いも私の内側でときおり出てきますが、いつも傍らにいるヘルメス(=言葉(文字)を司る神)は沈黙を保っています。

 

というわけで、今はそのままにしておきます(^-^)

 

 

上の写真は、京都のとある場所の庭園です。 さて、どこでしょう?

すぐにわかったら、相当京都通なお方ですね~(笑)

 

また京都に行きたいな。といっても今月はもう6回も行ってますけれどネ(^フ^)

 

明日は7回目になるかな? なればまた日記に更新しますのでお楽しみに。

 

昨晩から少し寒さがやわらいだ気がします。神戸はよく晴れております。

 

みなさま、楽しい週末を♪

 

ヘルメスの丘 伊野華絵(いのはなえ)

http://inohanae.world.coocan.jp/