半分教師 第34話 「えっ?!だれもいないよ?!」 | 一歩一歩 前に前に(小学生バレーボールチーム 矢口タートルズVC)

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大田区立徳持小学校での6年目。
6年生を担任していた時の教員チームは最高だった。

6年生の担任は1組が小林先生。2組が学年主任の森嶋先生。そして3組が不肖の私、井上であった。このトリオは私の教員生活では最高のトリオであった。「最強の担任軍団」と言ってよいだろう。
この時の卒業生にはこれで分かる子もいるにちがいない。


1組の小林先生はサッカーのスペシャリスト。
あのベルディにいた北澤選手とも、高校時代に技を競い合ったというJリーグレベルの小学校教師。私もいやいや狩り出されて、いっしょにサッカーの試合に出たことがあるが、彼のシュートにはカルチャーショックを受けた。
“シューッ!!!!!”
まるで野球のボールのように、サッカーボールが音を出すのだ。
私など足元にも及ばないほど子ども達に人気があり、しかも面倒見が良い。すごい教師だ。


2組の森嶋先生は、ファッショナブルな魅力あふれる女性で、女子のあこがれの的だったんじゃないかな?
しかし性格は竹を割ったようにさっぱりしていて、いっしょにいてとっても楽しい。男勝りな面もあり、おっちょこちょいな面もあり、でも授業はきちんとやる、仕事は早い。飲んだら怖い、よくぶたれた(ばらしちゃった!)
妙な男2人を左右に従え、これ以上ない立派な学年主任の先生であった。


3組・井上は言うまでもない。
この年になってホームページやブログをあやつる、マニアックな訳のわからん教師であるよ。
へたなのにバレーボールばっかりやっているしね。
アホな自分のことは書けませんな(笑) ハハハ


私は教員経験がとうとう20年を超えた。
やっぱり養護学校の時の教員集団が一番理想的だったと思えるが、普通小学校では実はこの学年がまれに見る理想的なトリオであったのだな。最強の担任軍団に率いられた6年生3クラス。
みんな本当に可愛かったよ。
クラスの子だけでなく、学年の全員が大切な一人一人だったよ。


6年生の学芸会期間。
「金の大好きな王様」を練習していた。

そんなある日の朝。1時間目は学年練習の時間になっていた。

職員朝会を終えて、「さあ!練習しましょう!」と、私たち3人の担任はそろって3階の教室に向かった。ところが2階から3階への階段を上がるあたりから、なんか雰囲気がおかしいと感じる。

「???????????????」

3階廊下で3人はビックリ!

「えっ?!だれも教室にいないよっ?!」

そう、6年生全員がものの見事にいなくなっていたのだ。
もしや!と思った担任3人は体育館に向かった。

「いたっ!!!」

そう、6年生は自分たちの判断で練習を始めていたのだ。

こうして文章に書くくらいだから、この出来事は私の教員生活の中で、かなりの特記事項なのだな。

大あわてで担任3人は子ども達に遅れて学芸会練習を始めたわけであるが、あまり言葉はなくても3人共に、(すごい子ども達だ!)と感じていたのである。

その後の中休みに3人で、「本当にすごい子たちだよね!」と、感激の会話を交したわけですからね。


もう一回だけでいいから、教師を超えるこんな子ども達に出会えるといいなぁ。


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