半分教師 第16話 「修学旅行交流」 | 一歩一歩 前に前に(小学生バレーボールチーム 矢口タートルズVC)

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高等部の担任になった私は学年の先生たちにいろんなことを教えていただきながら楽しい教員生活を送っていた。そのひとつが修学旅行である。教員1年目が高等部の3年担任。そして高1~3まで同じ学年を継続して受け持ったので、修学旅行には2度行った。

1回目が新潟、2回目が仙台であった。

どうしてこういう場所設定になるかというと、どちらも新幹線で行ける場所ということである。車椅子で、重度重複障害を持つ子ども達を輸送するには新幹線のような座席のゆったりとした、しかも速い電車を使わなくてはならない。
そして障害者を受け入れてくれるホテルも大都市でしか見つからない。


新潟でも仙台でも、地元の高校生との交流会がメインイベントであった。こういう交流を快く受けてくれる高校というのは私立の女子高が多い。赤十字(レッドクロス)の活動を部活動で行なっている学校が私立に多いからだろう。


障害の軽い生徒たちは目を輝かしていた。
何しろ日頃の学校生活ではなかなか交流のできない健常者の女子高生が相手である。ちょっとしたデート気分を味わっていたのではないだろうか。それも良し。ワクワクする体験を旅行中にできること。修学旅行の醍醐味でしょう。


新潟は弥彦のスカイラインから見えた「佐渡島」
仙台の松島で乗船した遊覧船。
その美しさは今でも心に残っている。


養護学校の修学旅行のもうひとつの特徴がある。
「裏・修学旅行」とでも言おうか。
普段は子どもから目が離せず、旅行もできないお母さん達が、私たちが修学旅行に子ども達を連れて行っている3日間、子ども達の世話から開放され、同じ新潟や仙台ではあるが別行動で旅行をし、心身を癒すわけである。
旅行後に話を聞いたところによると、ハイヤーをチャーターしていろんなところを見物できたと喜んでいた。

三位一体の教育(子ども・親・教師)・・・今考えると養護学校はそういう面が本当に強い。そうでないと教育が成り立たなくなる。だから「障害児教育は教育の原点」と言われるのかもしれない。

(つづく)

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